昭和生まれの老翁の面白話。 第35話「税務署の家宅査察」
叔父の会社の切り盛りは叔母に任せきりでした。叔母の経営手腕はすごい物でした。かなりの資産を残しました。節税には違法すれすれのことをやっていました。
小生も子供のころは叔母に連れられて大阪阪急百貨店にレシートを拾いに出かけました。百貨店のお客にレシートを捨てる人がいます。それを拾って、会社の経費として落とすためでした。百貨店内を下を見ながらうろうろします。高額のレシートはなかなか拾えませんでした。私はレシート拾いは恥ずかしくいやだったのですが叔母はいつも帰りに阪急百貨店のレストランで大きなお好み焼きをごちそうしてくれました。
ある朝、叔父、叔母がまだ寝ていると4~5人の黒いスーツを着た男たちがいきなり家の中に踏み込んできました。あれよあれよと言う間のなく寝ていた布団から箪笥の引き出し、仏壇の中などあらゆるものをひっかきまわしたということです。脱税の疑いで税務署の査察(マルサ)が入ったのです。いろいろと脱税のいきさつややり方などをしつこく聞かれたそうです。その折に叔母は涙を流し泣いたそうです。すると税務署の職員は税の課徴金を負けて?くれたそうです。後で、叔母は私の涙は一粒30万円だとうそぶいていました。今の価値にすると50~60万円くらいではないかと思います。何粒の涙を流したのでしょうか。
今週の一花 ケイトウ ‘ケロス ファイア’
ケイトウ ‘ケロス ファイア’
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