kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

VIX指数低下は安心材料にならず

2020-04-16 06:28:53 | 日記
3月16日には60を記録していたVIX指数は足元では30台まで下がり
相場が落ち着きを取り戻しつつあるようです。米国でも同様にピー
ク時の半分まで低下しています。騰落レシオも3月中旬には40代半
ばという見たことも無い数字でしたが、直近では100を超え中立の
水準まで戻しています。

では相場がこの先さらに上昇を続けるかというと話は別のようです。
今回のようなこれまで経験したことのないような大きな危機では第
2波及び第3波が再び襲来する可能性は否定できません。このまま
指数が低下すると考えるのは安易すぎるように思えます。もっとも
次のVIX指数の上昇の山は低くなるでしょうが。

東京市場は3月19日に1万6552円の安値をつけたあと反発に転じまし
た。NYダウは少し遅れて23日に1万8591ドルの安値を付けて反発し
ました。米国では今週にも新型コロナウィルスのピークアウトしそ
うだ予想されています。日本はまだピークアウトの目途は立ちませ
ん。

株式市場は既にピークアウトを先取りするように前倒しで底入れ反
発しています。ということはピークアウトになっても当面の好材料
出尽くしとなる可能性も捨てきれません。

東京市場は安値から14日の高値まで下げ幅の41%を戻しNYダウは
半値戻し(2万4071ドル)まであと少しの水準まで戻してきました。
大きく叩かれた反動で戻してきましたからそろそろ胸突き八丁の水
準だとも言えます。

安川電機の株価推移をみる限り悪材料出尽くしでの反発という見方
が出来ます。SBGの場合も2020年3月期が7500億円の最終赤字に転
落するという報道で下げて始まりましたが、大引けは5%の上昇でし
た。既に決算悪は3月の下げで織り込んだという見方もできるでしょう。

安川電機もSBGも事前にかなり悪い決算だということを市場は覚悟
していました。しかし今後決算を発表する企業が同じように悪材料
出尽くしで反発するかは予断を許しません。大きく叩かれた反動で
反発してきた訳ですが、当面の最悪は織り込んだとしてもどこまで
回復できるかはまだ感染の終息の時期次第です。

現時点で強気に先々まで織り込む形で上げ続けるほど果たして体力
が回復したのでしょうか。近いうちに調整局面を再び迎えるかもし
れないという警戒心を持ちながら市場を眺めた方がいいのではない
でしょうか。
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カリスマ経営者達の危機対応能力

2020-04-15 03:36:34 | 日記
2020年8月期の純利益が38%減少する見通しになったファーストリテ
イリングの柳井会長は「戦後最大の人類の危機だ」と発言しました。
また新型コロナはグローバル展開を進めてきたユニクロに「世界全体
がつながっていた」ことも再認識させたようです。

コロナショックで投資先の多くの企業に投資してきたビジョンファン
ドは積み上げた利益が吹き飛んだことで自己資金での投資も凍結する
ことになったようです。2号ファンド立ち上げ表面をした1年前とは環
境が激変しました。「反省はするが委縮はしない」と強気を通してき
た孫会長も流石に今回ばかりは当面は保守的に事業を運営し、新規投
資は当面は控える姿勢に転じたようです。

第4の携帯事業者としてスタートした楽天ですが、サービスエリアの
狭さなど通信品質問題がネックになりスタートダッシュとはいかなか
ったようです。月額2980円の使い放題のプラン一本という分かり易く
大手の半額といった料金体系は魅力的ですが、ライフラインとなった
携帯事業ではいつでもどこでも繋がるといった高品質が重要です。

大手3社の警戒感は一時に比べて後退したようです。楽天の携帯事業
へ顧客が大きく流れないと判断すれば楽天に追随する形で料金を大幅
に引き下げるといった可能性は当面必要がありません。

日本電産は4月24日に予定していた2020年3月期の決算発表を延期する
と発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一部の海外子会
社で決算業務や監査業務に遅れが生じているため。新たな決算発表の
予定日は未定です。

決算発表が延期されたことで永守会長の言葉も聞くことは出来ません
が日本電産はHDDモーターが主力だった事業構造からいまでは家電や
自動車分野が半分弱を占めるようになりより景気の影響を受ける収益
構造になっています。

特に同社が成長の原動力として注力しているEV用モーター分野の先行
きが株価を占ううえでポイントになりそうです。コロナショックで需
要が大きく減少した分野の一つが自動車業界です。さて永守会長をど
んな発言をするのでしょうか。

カリスマ経営者が去ったZOZO株の直近の株価は高値時の三分の一です。
一時は四分の一まで下げました。もし前澤社長がそのまま経営を続けて
いたらカリスマプレミアムが付きここまでの下落はなかったのでしょう
か。コロナショック発生で少なくとも彼の発言はマスコミを賑わしたこ
とだけは確かです。

危機の時こそオーナー経営者が得意とする即断即決の重要になります。
コロナ危機でカリスマ経営者と呼ばれている彼らが今後どんな対応を
するのか株価の先行きを占う意味でも重要です。
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視座を高める

2020-04-14 06:25:46 | 日記
世界の株式市場は3月安値を起点にして反発し反発しています。
もっとも安値からの戻りが市場により下げ幅の4割から5割を
目前に先行きに対してここから強弱感の分かれるところです。
いち早く感染が終息段階に入った中国は経済が正常化の方向に
進んでいます。

もっとも中国の輸出先である欧米は未だ経済活動は止まったま
まです。製造業が正常化しても肝心の需要が戻らなければ回復
も道半ばです。最悪は脱したとしても中国経済がどこまで回復
するかはまだ見通せません。

感染症専門家の間では新型コロナウィルスが季節性インフルエン
ザのように流行が気温など季節に左右されるのか見極められてい
ません。治療薬は比較的早く開発できるとの見方もありますがワ
クチン開発が実際に接種できるまで最低でも1年から2年は必要
だという見方が現時点では多いようです。

ともかくこのウィルスにはまだ不明な点も多く時間の経過ととも
に対処法も違ってくるかもしれません。感染拡大を防ぐには人と
の接触を避けることが一番の方法です。一方接触を避ける政策は
著しく経済を痛めることになります。ワクチンが出来るまでこの
ウィルスの脅威は感染には払拭できません。

しかし何らかの治療薬が見つかれば当面新型コロナウィルスと共
存しながら経済を回復させなければなりません。各国の指導者は
その決断を迫られる場面がやがて訪れるでしょう。当面はマスク
着用や手洗いそれに人とのソーシャルディスタンス(社会的距離)
を保ちながらリスクの低い順番に再開を目指すでしょう。

人との接触を避けることは様々な産業に大きな影響を与えます。
人命がもっとも優先されると言われますが、感染症だけでなく様
々な病気も人類の脅威です。自動車が走り続ける限り事故は避け
られません。時には貴重な人命が失われることもあるでしょう。

しかし自動車の走行を禁止する訳にはいきません。安全に十分に
注意して走行するしかありません。安全に対する種類は違うかも
しれませんが、特効薬やワクチンが出来ない限りこの感染症を人
類が克服したことにはなりません。

いずれ感染症拡大防止と影響の少ない分野から徐々に活動再開を
模索し経済再生を模索せざる負えません。感染症対策は重要です
が、同時に経済崩壊も避けなければなりません。始める時よりも
終わりを決断する方が遥かに困難です。しかし政府も経済界もい
ずれこの問題に直面するでしょう。

経済を徐々に正常化する段階で業種や企業で回復に明暗が出てき
そうです。日本だけでなく海外も事情も影響するインバウンド関
連銘柄は元の姿に戻るまでかなりの時間が必要なことが想像でき
ます。そのほかにも回復に濃淡が出るところは多いでしょう。

視座とは「より上の立場の人の視座から物事を見る」とか「より
長期的な視点で考える」という意味があるようです。そろそろ投
資家もコロナショックで短期的に物色される銘柄だけでなく長期
的な視点に立った投資対象銘柄を考えるべきです。
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番外編

2020-04-12 10:47:16 | 日記
ソフトバンクグループ(SBG)は1カ月当たり3億枚のマスクを調達
し5月から利益を上乗せせず国内の医療機関などに販売するとして
いる。日本の医療機関に供給すると孫正義会長兼社長が11日夜ツイ
ッターでの投稿で明らかにしました。

一部には売名行為とかスタンドプレイとかの批判的な書き込みがネッ
ト上に出るかもしれませんが、素晴らしいことだとこの件については
私は称賛したいともいます。SBGや孫氏に対してはこの欄でも厳しい
内容の買いこみをしたこともありましたが、悪い部分はあっても良い
ことをした行為自体の評価は変えるべきではありません。

まして国難ともいえる言える感染症の蔓延で最も負荷がかかり危険と
隣り合わせの医療従事者を守るのは国の国民の責務です。最近はとも
すれば週刊誌だけでなくテレビなどマスコミ関係でも批判発言が蔓延
しています。

少なくともテレビに出ているような方たちは高収入で裕福な人達です。
コロナ蔓延で人々が不安やストレスから気持ちがささくれだっていま
す。こんな時だからこそもっと一人一人が寛容になるようなことを発
信して欲しいともいます。

いま私たちに求められているのは他人への批判ではなく自分が何を出
来るかです。投資は直接関係ない記事になりました。日々ネットや様
々な様々なメディアから伝わってくる内容に心が曇ることもありまし
たからここに記しました。

今話題の映画「コンテイジョン」をネットで鑑賞して思うのは「ある
過激なジャーナリストが政府は事態の真相とワクチンを隠していると
ブログで主張し人々の恐怖を煽る。その恐怖はウイルスより急速に感
染し、人々はパニックに陥り、社会は崩壊していく。」

パニックや恐怖はあっという間に拡散します。自分がデマやウソに巻
き込まれないためにはネットなどから流れてくる記事を鵜呑みにする
のではなく自分でもう一度確認することです。ネットには真実やデマ
が混在していることをもう一度認識しましょう。

投資をしていると一般の人達よりも様々な分野で詳しくなります。ど
うぞ皆様も健康に注意して自重した行動に徹するようにお願いします。

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株不足は買いか(Ⅱ)

2020-04-11 04:59:04 | 日記
今週は巣籠り関連銘柄の即席めん大手の日清食品や東洋水産、製
パン大手の山パンそれに新型コロナ治療薬の材料で高値を更新し
た富士フィルムHGなど人気化していた銘柄が下落しました。

一方トヨタ、ホンダやスズキなどの自動車銘柄や三越伊勢丹、J
フロントなどの百貨店株が底堅く推移するなど典型的なリターン
・リバーサルの相場でした。市場ではコロナ特需銘柄の人気は永
続きしないという判断なのでしょうか。

目まぐしく物色銘柄が変化するということはまだ市場でもこの上
昇がいつまで続くのか半信半疑で少しでも上がると利益確定売り
が頭を押さえ出遅れ銘柄へ資金が向かう構図が見て取れます。

背景には内外投資家問わず今積極的に動いている投資家はほとん
どが短期目線の投資家であり長期投資家が参加してこなければ相
場は早晩膠着状態になる可能性が増しているようです。

毎日のように国内でのコロナ感染者の増加が続き、行政当局が
さらに国民に外出自粛を求めれば経済活動が制限され国内景気
はますます悪化します。

連日のようにマスコミからの情報を聞かされ、日経平均が先月の
安値から3000円も上昇すれば高値警戒感が高まり売り方は二番底
があるのではないかと空売りを増やすでしょう。

売り方の中にはこれ程急激なしかも大きく下落したことで大きな
利益を上げコロナサマサマの投資家もいたでしょう。そして二匹
目のドジョウを狙って再び売りを出しているかもしれません。

売り方は大きく下落して戻りの鈍い銘柄よりも下げ幅が少なく割
高な銘柄を狙うケースが多いようです。中外製薬は2月21日に1万
2375円の戻り高値を付けてから相場全体の暴落に巻き込まれるよ
うに3月13日に9520円の安値を付けましたが、その後急反発し6営
業日で高値を更新しました。

そのあとは急反発して高値更新したことでヤレヤレの戻り売りが
出ますが今週には再び高値を更新する動きです。何よりも貸借倍
率が3月以降0.4倍台で推移していることです。株不足銘柄の多く
は株価が下落に転じると急激に取り組みが悪化します。

中外製薬の場合、買い方の主力は下値を現金で購入した投資家で
おそらく信用取引を利用した個人投資家ではない可能性が高いよ
うです。

花王の場合は3月6日の貸借倍率は3.01倍から1カ月後の4月6日に
は0.84倍と急激に取り組みは改善しました。2月中旬からの下げ
では信用買い残高は増加しましたが、3月中旬に底値を付けてか
らの反発局面では買い残高は6割近く減少しました。実需の買い
が上昇を支えていたことになります。

中外製薬も花王もディフェンシブ銘柄です。コロナショックで
世界経済が低迷しても相対的に業績の安定度が高い業種です。
PERなど指標面で割高な水準であることがさらに売り残が増え
る要因となり取り組み妙味が出てきます。

業績不透明から多くの銘柄が底値を付けても上値が追い難い状
況が続くと業績堅調な銘柄には人気が続く可能性が高くなりま
す。。株不足銘柄がすべて買いではないかもしれませんが。少
なくとも両銘柄に限っては人気が続く背景があるようです。

次回の更新は14日を予定しています。
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