kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

まさか2万3000円は通過点?

2018-05-16 06:37:22 | 日記
ここ数か月米国から連日のように伝わってくるニュースはスポーツ
分野ではメジャーリークのエンゼルスに今年移籍した二刀流の大谷
選手の活躍です。また政治・経済分野ではトランプ大統領関連のニ
ュースが突出しています。

政策の善し悪しは別にすればトランプ大統領は有言実行の指導者な
のかもしれません。選挙公約だったTTPから離脱は就任早々に実行
に移しました。カナダとメキシコとの間に結んでいたFTAは米国の
雇用を奪うということで両国と見直し作業が始まっています。

温暖化防止条約のパリ協定も米国経済の足枷になるということで離
脱してしまいました。不公正貿易のやり玉に挙がった鉄鋼とアルミ
対する高関税適用も政権内や経済界からの反対意見にも耳を貸さず
実行に移しました。また貿易赤字の半分を占める中国とは赤字半減
を要求して交渉しています。

いずれの政策も貿易相手国だけでなく米国も含めた世界経済にとっ
て波乱要因です。米国をはじめ世界の株式市場も保護主義に走るト
ランプ大統領の政策を嫌気して2月以降調整色を強める場面もあり
ましたが、これまで自由な市場を守るというのが米国の基本政策で
した。その政策を180度変更するような政策を次々に出してくるト
ランプ政策は市場の不安を煽って株価が下落するのは当然の反応で
す。

ところが暦が変わる4月になると徐々に目が慣れてきたのでしょう
か。株価は回復を続けています。東京市場も海外投資家が買い越し
に転じた4月以降戻りのペースで予想を上回っています。4月の調
査によると国内投資家中心に先高観は急激に低下して6月までに頑
張って戻っても2万3000円という水準がほとんどだったようです。
現在の勢いが続けば今週中にも目標だった水準に到達しそうです。

おそらくこの上昇をリードしているのは年明けから先物を5兆円売り
越した海外投資家の買戻しが主導しているようです。この先も海外
投資家の買いが先物だけでなく現物株にも広がれば2万3000円は通
過点になる可能性もあるのかもしれません。ひょっとしたら国内勢
はどこかで重大な判断ミスをしたのでしょうか。

確かに現在のところ東京市場のリード役は見当たりません。まだま
だこの上昇に半信半疑な投資家は多いでしょう。昨日で終了した決
算発表は事前の予想よりも低く肩透かしという表現もオーバーでは
ありません。日経平均の順調な上昇の割に個別銘柄の値動きは上も
下も極端な動きです。騰落レシオは買われ過ぎの120%を超える日
が続いています。どこで調整局面に突入しても不思議ではありませ
ん。

決算後は市場の目はミクロからマクロに移りそうです。一段高する
には売買代金が膨らむことも必要です。前週のミニSQ当日でも売買
代金は3兆円に届かない2兆9300億円止まりでした。2万3000円の節
目を前にこの上昇は束の間の晴れなのかそれとも懸念材料は既に織
り込み戻りを試す展開がまだ続くのか判断に迷うところです。
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謎解きは難しい

2018-05-15 06:25:20 | 日記
週明け14日の東京市場は小幅に安く寄り付いた後上昇に転じまし
た。11日の日経平均がSQ値(2万2621円)を上回る2万2758円で
引け当日の終値がSQ値を上回ると当面堅調に推移するという経験
則が先高に繋がったのでしょうか。ゴールデンクロスを達成した
ということも上げ材料になっています。

日本株にとって重要な円相場や米国株が先週堅調に推移していた
ことも当面に限っては強気ムードも出ているようです。円相場が
110円手前で揉みあっているにも関わらず11日以降株価上昇が鮮
明になってきたことも俄か強気を誘っているようです。短期的な
過熱感の指摘もあり当面は2万3000円を超えられるのかどうか強
弱感の綱引きの様相を呈しています。

一方個別銘柄では難解な動きも目立ちます。前期33%純利益が増
え今期も伸びは6%と一桁台に減速しますが、増益基調を維持する
にも拘わらずオリンパスは年初来安値を更新しました。反対に今
期は純利益が28%減とのニュースでも大成建設は年初来高値を更
新しました。この極端な動きは何が原因なのでしょうか。

大成建設はリニア新幹線工事に絡んだ談合問題が11月に表面化し
て以来株価は3月まで下げ基調でした。決算発表で悪材料出尽く
しという判断なのでしょうか。両銘柄とも年初来の安値や高値を
更新するほど大きな材料には私には思えません。

決算シーズンの株価の動きは少なくとも机上の計算のように動き
ません。そういえばオリンパスと同じ精密セクターに属するニコ
ンは前期の大幅増益に続いて今期も純利益が44%増加するという
決算にも拘わらず決算発表翌日に株価は年初来安値を付けました。

12月決算企業ですが精密業界を代表するキャノン株も日経平均の
上昇にも拘らず年初来安値圏で低迷しています。精密セクターは
疫病神がついているのでしょうか。お祓いをしてもらい必要があ
りそうです。指数は上昇しているのに個別銘柄では天国と地獄銘
柄が混在している現在の相場は難解そのものです。

しかし決算発表も今日で一巡します。決算内容を巡って超短期で
売買する取引は鎮静化します。14日の取引でも資生堂の決算が市
場予想を大幅に上回ったことで大幅高になりました。しかし12月
決算の資生堂の最初の四半期決算の内容だけに大きく反応するの
は少々過剰反応のようにも感じます。

既に2013年から株価は7倍の水準です。これまでの上昇でかなり
好材料を織り込んでいると考えられます。その水準からさらに
一日で15%弱も大幅に上昇したというのはやはり過熱感がないと
は言えません。決算シーズンが終わり中長期投資家には決算内容
をよく吟味して有望株を探す時期が始まります。
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短期筋は退場、長期投資家の出番

2018-05-14 06:35:37 | 日記
11日の予想外の大幅高で市場では俄かに強気ムードが出てきている
ようです。10日までは2万2500円の壁に阻まれ上値の重い状況が続
いていました。節目だった水準を抜けてきことで上値が軽くなると
いう見方があるようです。

東京市場がここまで復調してきた背景には米国株の7連騰が大きか
ったようです。それでは米国株の下値模索が続いていました。長
期金利の急上昇や米中貿易戦争懸念といった不安材料が米国株不
調の要因でした。その後長期金利の落ち着きや米中貿易戦争懸念の
後退から米国株が立ち直ってきたことや円安反転が日本株の上昇支
援になったことのようです。

日本株上昇の要因には需給面の改善も大きかったようです。海外投
資家は年初から3月まで7兆円ほど日本株を売り越しました。5兆円
ほどが先物による売りだったようです。1月末の2万4000円の高値か
ら3月までに3000円弱の下落は大量の先物売りが要因でした。現物
株と違って比較的短期間にポジションが変化するのが先物の特徴で
う。

GW後も上昇が続いている背景には先物の買戻しがあるのではな
いでしょうか。その証拠に4月以降買い越しに転じた現物株の金額
は余り膨らんではいません。それでも上昇が続いているのはやはり
先物の影響が大きいのでしょう。株価の上昇局面では個人投資家を
中心に国内投資家は売り越しが目立ちます。

国内投資家の売りを吸収して上昇しているのは海外投資家の現物株
以上に先物での買いが大きいのではないのでしょうか。円買い日本
株売りのポジションの巻き戻しが4月以降続いています。問題はこの
動きがどこまで続くのかです。やはりカギは米国株及び円相場です。

ただし相場のリズムからすればそろそろ上昇期間も2か月近くにな
ります。過去の上昇局面を振り返ると近々転機が訪れても不思議で
はありません。市場が売買の材料としている決算発表も明日で一巡
します。市場が個別銘柄の業績からマクロ面に目が向いたときに果
たしてどんな動きになるのでしょうか。

決算シーズンは短期筋の独壇場です。確かに株価変動が大きくなれ
ば利益を得られるチャンスでもありますが、コンピュータによる売
買にはとても人力では動きが速くて叶いません。かといって先回り
買いでは外れた時のダメージが大き過ぎます。ロスカット水準をあ
らかじめ決めておかないとノーガードでの打ち合いのボクシングの
ようにかなりの代償を払はなければなりません。

決算数字をよく吟味して売りれ過ぎの銘柄の中で有望銘柄を発掘す
る作業で次のチャンスに備えるのが賢明かもしれません。日本企業
は世界の投資家からみてどの分野に強みがあるのか。為替等多少の
環境変化でも成長できる企業はどこなのか。世界景気の動向は気に
なりますが、FA・ロボット銘柄それに半導体産業の内製造装置分野
は日本企業の競争力の強い分野なのは確かです。
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2万3000円回復は目前だが

2018-05-11 15:16:06 | 日記
ミニSQだった11日の東京市場は寄り前の予想を超える大幅な上昇
でした。10日の米国株が196ドル高で終わりましが、円相場は109円
前半で前日に比べて円高で戻ってきたことから強気にみても上値は
2万2600円どころとみられていましたが、終値は261円高い2万2758円
でした。

年初から海外投資家が5兆円ほど売り越した先物の買戻しを急いでい
るのでしょうか。年初に高まった北朝鮮関連での地政学リスクはあ
っという間に低下しました。反対にトランプ大統領がイラン核合意
を破棄したことで中東リスクは高まりましたが、市場はイランがら
みのリスクには現状では余り反応していません。

今日付けの日経紙には2019年3月期の企業業績は決算発表が進むに
従い減益に転じたと伝えています。想定為替レートが100円や105円
に設定している企業が多く現状の為替水準が続けば上昇修正の可能
性は高いとみられていますが、いずれにしても年初の証券各社の予
想からすれば失望に近い数字です。海外の短期筋はもっと悪いと
予想していたのでしょうか。

11日の大幅上昇で2017年の大納会2万2764円にあと143円に迫りまし
た。もっとも指数だけ見れば強気になりたいところですが、決算内
容で株価が上昇も下落も二桁動く銘柄が続出しています。いくら何
でも過剰反応だと思いますが、短期筋の順張り相場が支配する市場
ではすべての決算発表が終わるまで続きそうです。

内容の吟味よりも見出しに反応する相場は反応の速さと度胸のある
投資家にはまたとない儲けのチャンスでしょうが、中長期という視
点の投資家にとっては何とも荒っぽい相場で下値の目途さえ見当が
つきません。2万2500円どころの節を抜けたことで強気筋中心に早
くも来週は2万3000円回復という景気の良い声が出てくるのでしょ
うか。いずれにしても失速しかけた米国株の復調が日本株上昇の
一因です。やはり米国株次第という前提条件は変わらないようです。
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決算発表後市場はどんな風景?

2018-05-11 06:31:40 | 日記
既に決算発表も終盤です。相変わらず市場予想との違いで株価が
大きくぶれる展開が多いようですが、あくまでこの時期特有の短
期筋による動きであって今上昇している銘柄がこの先も堅調に推
移するかは別問題のようです。

今の人気銘柄はむしろ短期筋による上昇だけに資金の逃げ足は速
いということを忘れてはいけません。外需株なら想定為替レート
がいくらなのか。105円や100円という前提での今期見通しなら今
後十分上方修正される可能性は高くなり失望決算で売られ過ぎの
銘柄には投資チャンスも出てきそうです。

為替相場は水ものですから現在の水準である109円後半がどうな
るのか予想はできても期末時の相場は実際のところ分かりません。
しかし余程想定外のことが発生しない限り米国の利上げはもう少
し続きそうですし、可能性としては100円に近づくよりも110円を
超えるほうが可能性は高いようです。

仮に年間で前期と同じ109円台で収まれば輸出株には追い風とな
りそうです。もっとも外需銘柄にはこのところの米国や欧州の経
済指標で景気の変調を示すものが増えてきたことには注意が必要
です。既に世界景気はピークを付け今後下降に向かうとなれば景
気敏感株が多い東京市場の下値不安は高まります。

機械や電機銘柄中心にこのところの下げで値ごろ感が出てきたも
のが多く投資チャンスという気持ちと、もし景気減速が現実のも
のとなればもう一段安は覚悟しなければならないという気持ちが
交差して判断に迷いが出てきます。

トランプ大統領が打ち出す貿易紛争それにイラン核合意離脱は原
油価格上昇に繋がり景気にマイナス要因です。これ以上事態が悪
化すればせっかく成立した大幅減税による景気浮揚効果を打ち消
しかねません。選挙対策が優先され経済合理性が後回しにされる
このところのトランプ政権の動きはやはり市場にフレンドリーで
はありません。

それに加えて原油価格の動向も気になるところです。WTIは年
初に比べて1割上昇しています。日本企業全体でみると原油高は
トータルで明らかにマイナス要因です。原油だけでなくアルミや
ステンレスの材料となるニッケルも年初に比べて上昇しています。
原油高はすべての素材高を誘引しますから現状の水準が今後も続
くようだったら日本企業への影響も大きくなります。決算発表後
の市場がどう動くのかまだその答えはまだ見えてきません。

12、13日の更新はお休みします。
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