kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

Sell in Mayは杞憂か?

2018-05-21 05:55:30 | 日記
東京市場は3月第4週から先週まで8週連続上昇しました。NY
市場は5月第2週に4週ぶりに上昇に転じたにも拘わらず先週
は早くも下落しました。米国株が軟調だったにも拘らず先週日
本株が上昇したのは110円を超えた円安の影響がやはり大きか
ったようです。

3月期決算企業の多くは想定為替レートを105円で設定していま
す。ファナックやコマツのように100円という企業もあります。
このまま110円台が夏まで続けば中間決算時に業績上昇修正する
企業が増える可能性は高まりそうです。全産業で今期純利益が
2%ほど下落する予想が一転プラス転換する期待が持てます。

もっとも11月の中間選挙に向けて対日貿易赤字増加につながる
円安牽制が米国側から出てくるかもしれません。イラン核合意
離脱から米国からの経済制裁でイラン原油の供給不足から一段
と原油高が進むかもしれません。ベネズエラの原油生産減少も
原油需給に影響を与えます。

原油価格の上昇は原油を輸入に頼る新興国にとっては米国の金
利上昇で新興国通貨安が進行しているのと合わせ新興国経済に
打撃を与えます。世界の景気敏感株という位置付けの日本株に
とっては円安や市況高でコストアップが業績の足枷になること
と新興国景気の停滞で輸出減少も懸念されます。

110円程度であれば円安だけを頼りに日経平均の2万3000円台
突破から一段高を期待するには無理があるかもしれません。5
月の海外投資家の買いも先物主導の買戻しで現物株の買いが膨
らんでいないのも気になります。

また6月のヘッジファンド決算で5月から6月には過去相場が下
落傾向を示しているのも気になります。目先は下げにくい相場
になっていますがこの状態がいつまで続くのか半信半疑の投資
家は意外に多いのではないでしょうか。

個別銘柄の動きもそんな不安を現しているようです。週末18日
の市場は海運株など景気敏感株が上昇する一方、高値を更新し
てきたディフェンシブ銘柄には値を下げる銘柄もあったようで
す。相場変動が起きても下げ余地の少ない銘柄に資金がシフト
しているのは投資家の守りの姿勢の証しょうでしょうか。

2万3000円という節目に差し掛かっているのも相場の強弱感を
誘っているようです。1月に2万4000円をつけたときには多くの
投資家がこのまま2万5000円を目指すと考えていました。しか
し2万4000円をつけてから相場は一転急降下しました。

順調だった相場があっという間に変調を起こす展開は過去にも
経験したことです。1月高値から2か月で凡そ3800円急落した
記憶はまだ月日があまり経過していないことで投資家の心に残
っていても不思議ではありません。米国株のモタツキも日本株
に強気になり切れないな背景にあるようです。日本株も5月高値
という不安はなかなか払拭できません。
コメント
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