kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

スマホ市場波高し

2018-05-07 05:46:48 | 日記
アップルの大幅高を受け2日の東京市場でもアップル関連銘柄とみら
れている大手部品銘柄が反発しました。アップルは市場予想以上の決
算だったことから株価が大きく上昇しました。台湾の半導体製造受託
大手の慎重な決算見通しからiPhoneXの販売不振が不安視され
ました。しかし蓋を開けたら予想されたほど悪くはなかったというこ
とでしょう。

もっともアップルの好決算をもたらしたものはハード分野の伸びでは
なくアプリ販売や音楽配信サービスが3割伸び業績を押し上げました。
日本の電子部品各社の株価上昇が全体的に見れば肩透かしだったのは
業績へのインパクトは大きくなく行き過ぎた悲観ムードが多少改善し
た程度の反応を見れば当然だったかもしれません。

世界最大のスマホ市場である中国では2018年1~3月期のスマホの出
荷台数は、前年同期比27%減の8187万台でした。市場は17年の年初か
ら低迷を始め同年は通年で11.6%減となましたが、18年1~3月はさ
らに大幅な落ち込む結果でした。目新しい機能追加が見られず消費者
の買い替えサイクルは確実に長くなっています。

2016年まで猛烈な勢いで販売台数を上してきたスマホでしたが、普及
率の急速な高まりで主戦場は既存ユーザーの買い替え市場になりまし
た。PCや薄型テレビなどデジタル製品の宿命で技術革新が止まると
急激に価格競争が起き低価格が進むという法則がスマホ市場にも迫っ
ているのでしょうか。

アップルが得意とするハイエンド市場は革新的な機能が追加されるか
ら高額でも買い替えが進むのです。ユーザーが納得するような機能が
盛り込まれなければ買い替えは進みません。ユーザーは旧機種や中古
市場に流れます。情報端末の主役としてスマホは今後も生活に必要な
アイテムとして使われ続けるでしょう。

今後もハードの苦戦が予想されるアップルですが、OSを自社開発し
ている強みでアプリなどのソフト部門は好調が続きそうです。アップ
ル以外のスマホメーカーはグーグルが開発したOSを無償で使用でき
る一方ソフト部門の収益はグーグルに落ちる仕組みです。ハードとソ
フトの両部門が収益源のアップルとハードの売り切りビジネスに依存
する他のメーカーの収益はハード分野の苦戦が鮮明になれば差が広が
りそうです。

iPhoneの次期モデルがユーザーの心にどれくらい響く革新的な
製品となるのでしょうか。壁は以前にも増して高くなりそうです。流
れとしては少なくとも今年1年はスマホ市場を巡って良いニュースより
も悪いニュースが多くなりそうです。ハードの売れ行きが業績を左右
する日本の部品メーカーとしてはしばらくは我慢の時かもしれません。
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