kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

やはりSell in Mayになるのか?

2018-05-27 12:17:47 | 日記
※ 急用ため28日の更新を一日早めます。

先週の東京市場は晴天から突如として大雨という具合に相場が急変
しました。なかなか遠かった2万3000円回復を2月2日以来達成し
た途端にその後の3営業日で565円も下げ僅か3日間で5月の上昇分
を帳消しにしました。トランプ大統領の高関税適用の懸念材料の出
た自動車やイタリアの政局不安でユーロ安が進んだことで欧州市場
売り上げ比率が高い銘柄の下げが目立ちました。

25日は小幅に反発して何とか落ち着きを取り戻した格好ですが懸念
材料の出た銘柄には売りが続いたようです。米朝会談の中止や輸入
自動車に最大25%の関税を上乗せする案が突然発表されるなど貿易
問題に関してのニュースはまだまだ出てきそうです。トランプ大統
領が高い要求を出し相手側の譲歩を引き出す戦術なのは分かってい
てもやはり値ごろ感だけでは買い向かうことは躊躇されるようです。

貿易摩擦のお膝元の鉄鋼や自動車産業は既に米国経済を躍進させる
主要産業な産業ではありません。産業の規模を表す株式の時価総額
をみれば明白です。確かに米国の巨額な貿易赤字は巨額であり限ら
れた国が巨額な黒字を出し続けることは自由貿易の障害にもなりま
す。しかし米国への輸入を制限することではなく貿易黒字国の輸入
障壁を取り除き米国からの輸出を増やす政策が正しい解決方法です。

中国の資本規制や知的財産権侵害などなど日本や欧州諸国も大きな
問題意識を持っています。中国も新興国から世界第2位の経済大国に
上り詰めましたからより公正な市場になるように自ら制度を改めな
ければなりません。米国からの圧力で自動車関税を25%から15%に
下げる中国の対応は米国のみならず日本や欧州のメーカーも恩恵を
受けます。

中国が経済規模に合わせて今後も一段と市場開放を続けることは長
い目で見れば中国にもメリットはあります。また今回の自動車問題
で図らずも日本の産業構造が自動車頼みという長年の課題も未解決
なままだということがはっきりしました。自動車に次ぐ日本経済の
柱の登場が待たれます。


3月下旬から順調に上昇を続けてきた東京市場ですが、上昇期間2ケ
月で大きな節目を迎えるのでしょうか。米国株のモタツキ、円安ト
レンドの一服、米朝首脳会議の中止による地政学リスクの揺り戻し
イタリアの政局不安でユーロ安への懸念など外部環境の悪化はいず
れも株安要因です。3月期決算企業の株主総会開催の6月は株安が
過去進んだという記憶もあります。

日経平均指数に大きな影響のある自動車や電機などの下値不安が払
しょくできない限り日経平均の2万3000円再度のトライは難しそう
です。このまま2万2000円を割り込まず日柄整理に持ち込めるのか
それとも一段と投資環境が悪化してもう一段下の安値を試す場面が
出てくるのか勝負の6月になりそうです。


コメント
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