書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

後藤俊瑞 『朱子の実践哲学 哲学篇』

2015年11月08日 | 哲学
 2013年01月03日「馮友蘭 『中国哲学史新編』 第五冊」より続き。

 換言すれば一つの陰陽は其の形相を太極に得、その質料を一気に得来る。陰陽の生成に当っては太極は形相因としてはたらき、一気は質料因としてはたらくと為したと思ふのである。 (第一篇第三章「本体概念の二表現形態に於ける内面的統一性」 本書88頁。原文旧漢字)

 すこしの事にも先達はあらまほしきことなり。馮は後藤のこの著を知ってか知らずか。

(目黒書店 1937年10月)

ロバート・D・エルドリッヂ著 吉田真吾/中島琢磨訳 『尖閣問題の起源』

2015年11月08日 | 地域研究
 出版社による紹介。

 中国の言うことや為すことは全て支持するという醇乎とした慕夏の情を持たれる方々は勿論、日本および米国の肩を持つことは政治的・人道的に正しくないから決して言わないやらないという断乎たる正気(せいき)を有される人々にとっても、これは絶えて読む必要がない本、それどころか排斥すべき悪書であろうかと思う。

(名古屋大学出版会 2015年4月)