広島電鉄

2009-03-27 10:47:11 | 塾あれこれ
新聞第一面に「広島電鉄、契約社員全員を正社員に」
という記事が載っていました。

少し前NHKTVの30分番組でこの問題を取り上げ
春闘の季節、大変な交渉が続くだろう、とされてい
ましたので驚きました。

労使ともに思い切った選択ですね。
そして正しいことであろうと思います。

株価はそのニュースのせいかは分りませんが、昨日は
3%強の値下がりになっていました。
契約社員がいたほうが経営には良い、というお考え
かもしれませんが、古くない?

センスが悪い人が売りに出したのかなあと思います。
といっても取引量は少ないはずです。


正社員と契約社員の話ですが、近年広電は運送部門の
人件費対策として契約社員を増やしてきたのです。

正社員は雇用が安定し年功序列で給与も上がりますが
契約社員は何年たっても195000円のままなのです。

これでは雇用条件が悪すぎるので正社員に変わりたい
のですが、経営側は正社員の給与上昇をカットすれば
正社員化が可能だとしていました(TVでは)

いままでの正社員で給与が比較的高い人はカットが
大きくなるのでとても飲める話ではありません。

組合としては難しい交渉がこれからも続く、として
TV番組は終了しました。


身を切られる思いのシェアリングだったと思います。

しかし、会社の働く環境を良くすることが仕事を
良いものにし企業の生き残りや成長につながるハズだ
という正しい判断が働いたのでしょう。

サービス業なのですから働き手の比重が高いのです。


以前は広電もご他聞に漏れず激しい労働運動が展開
され、24時間ストなんてことも確かありましたね。

私は広電が輸送部門の赤字対策として学生のアルバ
イトを車掌にした『一期生』です。

当時は組合が大きく二つに分かれ、それぞれ対立が
強かったものです。
バイトに向かってまで対立する組合の悪口をたっぷり
聞かせて下さいました。
悪口と言うより、嘆き節かな。
「困ったもんなんだよ」と。

何しろ一日の仕事で運転手と車掌のペアは変わらない
のですから、いろいろ話もするわけです。
学生はただただお伺いする、何度聞いていても
「ああ、そうなんですか。。」


あのころから比べるとまるで違う会社のようです。
労使紛争の重さが教訓になっているのでしょう。

広電は(路面電車のデパート)ばかりが有名ですが
細かい工夫と努力を数多く積み重ねてきました。

運行が乱れ、電車が数珠繋ぎで走っているなんて
最近は見ないのではないでしょうか。
昔はお客様によく叱られたものです。

車を持たない貧乏エコ派としては公共交通機関に
頑張っていただかないと。
ヒロデンにエールを送る次第です。