我がレコード室から一点ほど…。
シンガーソングライター、謗山実生(いさやまみお)さんのアルバムです。
2006年2月に発売されたオリジナルアルバム、Womanです。
これも発売から10年経つんですねえ。ついこないだ彼女の新譜だと思って購入したと思っていたら、そんなに経過するんですねえ。ちょっと思い出したので、お皿を回して聴いてみることに。
さて、当該アルバムはWOMANというタイトルが示すとおり、女性がテーマとなっています。
恋愛に夢に、いろんな目標へ向うなかで、叶うこともあれば、一方で挫折することもあり、一見芯が強いようでも儚く壊れてしまうこともあり、強い部分も弱い部分もまさに紙一重、そんな女心、多面性を彼女なりに描かれました。
楽曲は駆け落ちを題材にした〔真夜中のシンデレラ〕、葛藤だらけの恋愛の〔永遠の片想い〕、決して結ばれないと分かっていても恋に落ちてしまった〔スピカ〕、異国情緒溢れる情熱的な〔サハラの誘惑〕、一方で哀愁が漂うナンバーが多いなかで爽やかで明るい〔Smile〕などなど全9曲が収められています。あるいは9つの物語といえるでしょうか。
良くいえばクールな、悪くいえば冷めた感じのある彼女は、どちらかといえばとっつきにくさがあるかもしれませんが、でも、どことなく寄り添うようなやさしさ、ぬくもりも感じられます。そんな微妙に揺れ動く心情の中で何かしら葛藤や迷い、あるいは生きていく中でささやかな喜びもあることでしょう。実はこのアルバムに登場する女性たちは彼女自身の心の内ではないのか?本人が意識してたかどうかは知りませんが、聴くたびにそんな事を思ってしまいました。
それにしても、彼女の繊細な表現力はどこから湧いて出てくるのでしょうか。今まで何を見て何を感じ、そしてどんな思いで音楽活動を続けてきたのでしょうか。現在はインディーズ活動にシフトされてますが、継続して活動は続いています。彼女のブログによると昨年は結婚され、出産されたそうです。新たな生命を授かり育む中で、また音楽の世界が広がっていくかもしれませんね。
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