9600キット組立④煙室前面

2017-03-13 | 鉄道模型
9600キット、私だと「すいすい」とまでは行きませんが、私より経験豊富な人なら素組なら「すいすい」だと思います。


先台車です。


組立図で該当するパーツを並べてみます。

ハンダ工作が割合少なく済む・・・電気配線はネジ止めで終了・・・という構造を多用しているようです。


ロストの塊「先台車」は“いさみや”の常温黒染液+歯ブラシで染めました。


最初から黒いメッキのパーツと黒染めしたパーツ群、

しばらくは用事がなさそうです。


挽物の袋


その中からハンドレールノブを選分けました。

IMON自慢の滅茶苦茶頭の小さなハンドレールノブです。

挽物ですからより一層綺麗です。


IMONの蒸機の煙室前面はヘッドライトとロストワックス一体成型です。

チップLEDで点灯させ、尚且つ頑丈で有りたいからこの構造です。

煙室扉裏に2つポンチ穴が有り、好みの高さにプレート位置を持ってくる様になっています。

モーターツールで穴開けしました。


69620は物凄くプレート位置が高いので高い穴で、ナンバープレート取付板を上下逆にしてなお一層高くしました。


煙室前面は組立で上回りに付く構造のようです。

外れやすいのも不味いですし、ウェイトは前から入れられれば非常にスムーズです。

最高の構造だと思います。


半田付けしました。


と、此処で気になったのが、ナンバープレート取付板が真っ直ぐかどうかです。


チョット直してみますがナカナカ気に入りません。


なんだか以前の方が良い様な気もしますが・・・

IMONの取付板は少し小さくしてあります。 ナンバー貼り付け時に微調整できる様にです。


キット同梱の線材を出します。

デジタルノギスが必須です。 0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.6、0.7等が全て真鍮色で入っています。

ハンドレールは0.35です。


ひとつ通してみます。 ええ感じです。

IMONの小頭挽物ノブは乗工社時代からのロストのノブに換えて取付ける様にする必要があった為に取付穴は0.8だったか結構大きいです。

(チョット自信が無いです・・・興味ある方はお問い合わせください)

穴を広げるのは簡単なのでどの蒸機キットにも使えるモノだと思います。


随分昔なので忘れましたが、煙室前面のハンドレールノブはボイラーのと別物でしたっけ? 何せIMONのノブは高さが色々有るはずです。


丸く作ってノブを入れていきます。


前後を落ちない様に曲げてしまいました。 どうせ両端は切り落とします。


接着力の強いマスキングテープで位置決めして裏からハンダで固定していきます。


この状態に成るとハンドレールより蝶番のロストによる「繋ぎ」部分が弱いのでボール紙を挟んで補強して置く事にします


此処はすいすいの部分です。

ところで最近のペンチと言うかプライヤーというかラジペンの類ですが、私は愛用していた黒くて小さいヤツが行方不明です。

勿論自宅の中で散歩に行っている様なのですが・・・

左端が代用で購入したモノなのですが、「戻り」のバネが強すぎて微妙な工作に全然向きません。

弱く掴んでも安定してホールドできないのは不味いです。

代用品を欲しいし、店でも売りたいですがなかなか見つからなくて困っています。






桂 梅團治 落語“エスエル”

2017-03-12 | 国鉄時代
9600組立はお休みして最近(と言ってももう何日も前です)の話題をひとつ。

広田尚敬さんからこの様なお誘い(光栄C59!)がありました!

桂 梅團治さんが、落語二人会を今年も開きます。
もう20年も二人で毎年、国立演芸場でたのしいお話を聞かせているんですね。
20周年の高座の演目は 「エスエル」!!!
これは皆で聞きに行かねば!


これは凄い!

http://umedanji.g.dgdg.jp/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A1%82%E6%A2%85%E5%9C%98%E6%B2%BB_(4%E4%BB%A3%E7%9B%AE)

鉄道落語の噂は聞くものの初めて!ワクワクドキドキです。



幹事の神谷さんが手配入手してくれた前売り券です。


まずは国立劇場と一緒にある国立演芸場に到着。

 
色々撮り鉄な皆様が大勢お越しです。


この日の演目です。

終了した後、梅團治さんと記撮のタイミングが有ったのですが、私が阿呆で逃してしまいました。


赤坂へ移動して“北海道”に入りました。


しめさば 小さい!!


手前にラーメンサラダを置くと小ささが際立ちます。 老眼には有るのか無いのか判らないというレベルです。


サラダ


イカソーメン

透明なのはそれほどまで薄いと言う事です。

つまみはびっくりですが、お酒は結構美味しくて(撮っていません)随分行ってしまいました。

酔っ払い度70%程度(相当良い感じ)まで行きました。

メンバーがメンバーだからですね!

この様なチラシもゲットしてきました。

私の相方などツッコミ専門の漫才師みたいな感じですが、落語のプロが“鉄”をテーマに話すとどうなるのでしょう!




オマケ


昨日の69620です。

配管が増えています。

運転室両側前面窓に庇が付きました。

今日また少しパーツ(速度計の取付け部分に強度を上げる為の斜めの支え)が付きましたが、キサゲていないのでまだ写真が無いです。





9600キット組立③今度こそブレーキシリンダー!

2017-03-10 | 鉄道模型
全く宴会の無い日は模型を工作しますのでブログお休み。

飲みが進む宴会の日は帰宅も遅いですし、ブログお休み。

今日、書いている理由は「軽めの宴会」だったからです。

しかも、画像は予めUPして溜め込んで有るわけです。



ところで、前回のブログにバイパス弁点検に不都合云々と書いてしまいましたが、高木宏之(←高は梯子が正しい)さんから9600に於いてはバイパス弁は存在しない、有るのはバイパスコックであるという指摘を頂きました。
そのバイパス装置の取付位置が弁室上(ランボード)ではなく、シリンダー横(台枠内)なのでエアタンク位置はバイパス装置点検を妨げるものでは無い様です。

ありがとうございます!



ダイキャスト製主台枠後端部を差し替える構造に成っているのですが、ナカナカ豪快なロストワックスの塊を此処に入れる構造に成っています。


洋白板エッチングによる薄い板にブレーキシリンダーを半田付けする構成に成っています。


ロストパーツはたっぷり熱を加えないとハンダの流れが不十分なので張り切って流します。


如何にもハンダが良く流れそうなコテ先です!


使ったコテを一気に冷やせる濡れ手ぬぐい・・・盛大に蒸気が上がります。




真っ直ぐにがっちり付きました。




ブレーキシリンダー取付前に当ててみます。


なるほどという感じです。


反対側


たっぷり熱を掛けてたっぷり流します。


シリンダーを付けて




裏に出っ張る部分を綺麗に削り落としてできあがり。


綺麗に仕上がりました


真下から見た感じです。

この台枠後端部は台枠にネジ止めする構造なのですね。

つづく







9600キット組立②台枠ブレーキシリンダーまで行けなかった・・・

2017-03-06 | 鉄道模型
IMONの9600はA,B,C,D,E,Fの現在6種類が発売されています。

↓こちらの一覧表を見て頂けるとその複雑さが判ろうかと思います。

https://www.imon.co.jp/MODELS/GOODS287.MBR/sl9600

それは、まさにマーケティング無視、買えるモノなら買ってみろというのに似た発売方法かと思いますが、皆様が作りたいキュウロクが出てきた、思い至ったときに買っていただければ結構だと思っています。

その6種類は実機調査からこの組み合わせは「有る」よね。「多い」よね。という組み合わせにしてあります。

なぜなら、3種類ずつの該当機のナンバープレートが各製品6種類に当てはまるものが同梱されているからです。

該当が無い製品は無いのです。

さて私が取り組むのは“キットC”です。

これはエアタンクが機関士側だけ前に行っているもののなかで横型ブレーキシリンダーでキャブ窓が2つのものです。

キャブ窓2つ・・・後ろ側の窓だけ拡大してあるタイプですが、一杯居ましたがキット製品に標準で入っているのは“C”だけです。

実機で多く、目立つのにあまり模型で見た事が無い機関士側エアタンクが前寄りを選びました。

これは一番最終的な9600のエアタンク位置だと考えています。

前寄りに複式コンプレッサーが来ると、バルブギヤーが有るのでランボード上に大きく上に出てきて視界を妨げます。

それを嫌ってこの形になったのですが、他の形態から改造されてこの姿になったモノが幾つも見受けられます。

たとえば岩見沢第一機関区の59609ですが、池袋の芸術祭で板橋さんが製作した同機をを見る事が出来ます。

真空ブレーキから空気ブレーキになったのは9600製造途中です。

最初から空気ブレーキ付きとしてデビューした9600は69600台後半から79657まで(例外が10両位有った筈)の中高ランボード(段差が低い)70両あまりです。

79658から段差が大きくなり、13本スポークに動輪が変わり中高ランボードが続きます。

此処からは推理ですが真空ブレーキの機関車に「空制」を取付けるとき、大きな段差の中高ランボードに改造していった事は容易に察しが付きます。 空制で落成した新製車と同じ形態にしていっただけのことです。

後日、簡略化して1段ランボードのままエアタンクを真ん中にしたり後ろにしたりと色々やってみたと思われます。

有るとき突飛な前エアタンク、後コンプレッサーという突然変異を思いついてやってみたら「空制」に成ってから諦めていた機関士席からの前方視界が開けたと言うわけです。

たとえば59609は右側は段差が大きい中高ランボードですが、左側は一段でエアタンクは前です。

色々なタイプの中で視界が良い唯一のタイプに機関士側だけ改造したのです。

蒸機末期、あまり豊かとは思われない三菱大夕張鉄道に同じ三菱の美唄から[7]が転属してきて№8になります。

使った機関は僅か数年ですが、わざわざL側エアタンクを前に移動してコンプレッサーを下げる大改造を施しています。

三菱大夕張鉄道は全機エアタンクを前にしています。

バイパス弁検修上は不利だったはずですが、視界には換えられなかったと思われます。



9600に関しては去年JAMで論じられ、公式記録集に全770機+α分析資料が載っています。

また未発表の多数の重要な写真が載っています。 模型9600にご興味有る方は是非手元にJAM公式記録集を置いてください。

鉄道趣味界で殆ど顧みられてこなかった。 何も判っていなかった機関車です。




兎も角、機関士側エアタンク「前」は重要です。

それをやります!

製作する候補は49601と69620の2両に絞り込まれました。

69620は遠軽のカマ

ライトは1つ
常紋のプッシャーであり、湧網線であり、名寄本線で活躍しました。

49601は稚内のカマ

天北線、宗谷本線 私の唯一の添乗ガマです。



どちらも撮影したカマです

結局悩んだ末、写真も多く炭庫高さの改造の必要が無い69620を選びました。

次は69625をやるつもりです。

19680、49600、69644は完成品を出す予定ですから外しですね。



69620、一個窓のキャブを買えばOK,無料交換の権利を使って縦型シリンダー(49602以降)に交換、

後は交換不要です。


というわけで交換パーツ到着を機に台枠後部、ブレーキシリンダーまわりに取り掛かる事にします。





9600キット組立①シリンダーブロック

2017-03-05 | 鉄道模型
IMONの9600を組むべく取り組み始めました。

自宅工房では猛烈に沢山の種類のモノを仕上げてきたのですが、発表は無しです。
歴史の中に消えていって貰います。
所詮私のブログは数分の一しか表には出せないと言う運命です。

さて必死で取り組んでいる9600です。

曖昧な記憶によると作業開始は昨年の4月か5月位かと思います。

2016年8月のビッグサイト“JAM”では9600を取り上げます。

その時までに完成させたいというのが目標でした。

    ・・・チョット甘かったですね。

現在は赤信号点滅状態ですが3/25~26の鉄道模型芸術祭を目指しています。

間に合うかどうか・・・98%駄目と思いますが、その様な事は考えずに進めます。 それが模型組み立てに必要な心構えと信じています。

(未塗装完成の希望が僅かに見えるのです)


「他のIMONの車両キット」と同じ安手の箱に入っています。

完成したときに惜しげも無く捨てる事ができる事と実用性だけが目的です。

箱を立派にしたり大きくした方が販売には有利な事は重々承知していますがそれはIMONでは絶対にやりません。


箱を開けます。

IMONの完成品と同じ箱が入っています。 この完成品箱の中に完成した機関車が入って欲しいと願っています。

完成品箱;今は大きくて壊れやすいパーツ、テンダー上回りやボイラー等が入っています。

この実用一点張りのキット用箱ですが、実は完成品箱を3つ入れるとぴったりな大きさに出来ています。

    ・・・それが役に立つかどうかは判りませんが、寸法は選ぶ事が出来たのでそういう寸法を選んであります。


まずはシリンダーブロックから始めます。

9600に関しては種類も台数も多いです。

共通化できる部分は極力共通化して組み立てを楽に、走りを安定化させる事を考えました。

そういう部分をダイキャストやABSやポリ(デルリン)をめいっぱい使おうと言うわけです。

主台枠やブレーキ装置(ブレーキハンガーに色々あるという嫌な噂を聞きましたが・・・)等です。

シリンダーブロックはその中でも特に共通化しやすいと思われますが、IMON蒸機走行性能安定の肝の部分であるとして此処だけは従来工法を残しました。


すなわち

(1)組立が簡単

(2)精度が出る

(3)高価にならない

と言う事だそうです。


湯口を切り落として


勢揃い

黒いデルリンの怪しいワッシャが見えます。

シリンダーの尻棒を塗装後にコレを挟んでシリンダーブロックに差し込むのです。

先輪が尻棒に接触してショートする事故を防ぐ為のモノです。

極めてしっかりしていますので強度など全く心配ないと感じました。


「シリンダーの筒を前後板で万力で挟んでカシメろ」と書いてあります。


コレは我家の小型万力では無理でした。

確かに万力でカシメて形が完成するなら残りは精度と無関係のシリンダーカバーの半田付けで、本体がしっかりしているから快適で安心です。


金槌で叩いてカシメてもOKとのことでしたが・・・


自信が無いので半田さんのお世話になります。


四角いハンダは最近IMONで発売された粒ハンダです。

大きなモノ(此処に見えるのが最大のモノです)から小さなモノまで5種類の大きさが売られていて使い道色々です。

http://www.imon.co.jp/webshop/search/maker_search_item.php?w=304&x=900&y=0

私はコレを一つずつ購入、これ↓に入れて使っています。

http://www.imon.co.jp/webshop/index.php?main_page=product_info&products_id=5316

エコーの棒ハンダを使った方が楽な場面がゼロでは無いですが大半の半田作業が物凄く安全になりました。


兎も角、ハンダのお世話になってしまいましたが、楽勝で気持ち良く骨組みができあがって精度ばっちりです。


シリンダーカバー、空気弁などを内側から半田付け。


基本部分ができあがってしまいました。


右は工房から取り寄せた「カシメたらこうなる」という見本です。

微動だにしないし見事なモノです。




バルブ前後蓋を取り付け


次はシリンダー前後蓋なのですが、スライドバーを正確に真っ直ぐ付けなければ成りません。


ベークブロック2つとボール紙でドンピシャの21.07mmが出来たので其れを使って


半田付け


シリンダーの尻棒はこういう具合になっています。




台枠周りはダイキャストとABSの組み合わせ、全部の動輪の裏に当たる集電ブラシが安心して取り付けられる設計になっています。

ボルト表現による台枠存在感主張が素晴らしいです。

保存機をスタッフと一緒に見ながら是非こうしたいと言った部分です。


モーションプレートはブラスでハンダ組立が必要です。

強度が必要でダイキャスト化しにくい部分だったのかと思われます。


治具が大事と見て必要なモノの大きさを割り出して


ボール紙などから作ります。














出来たみたいです。


綺麗にキサゲて


シリンダーブロック共々ぴったりです!

ますます楽しみになってきました。