C55流線形キット(19)

2014-12-07 | 鉄道模型
追い込みです。

時間に追われる苦しみを嫌と言うほど味わいましたが「こういう締め切りが有るからこそ完成に持って行けるのかな」とも思います。


10月2日、分解してクレンザーで磨き、テンダーの黒染作業から開始しました。


この日出来たのは此処まで、テンダーだけです。 テンダー本体は外側は黒染せず、内側だけ染めて、飾り帯(←塗装後も銀色に磨き出します)は細かいサンドペーパーで磨きました。


10月5日、機関車本体の黒染に掛かります。


“いさみや”常温黒染液ですが、普段は“原液”と“1/5薄め液”を使って居ます。
しかし、3日前のテンダー黒染の経験から“1/2薄め液”を使って歯ブラシで磨きながら染める作戦を使ってみました。


流線形カバーについては、デフの裏側、煙突回りと内側を染めました。


“1/2薄め液”作戦の御陰で良い染まり具合です。


これ(黒染)だけで仕上げしたい気持ちも多少有りますが・・・まあ塗装しましょう。


既に黒染済みの『下回り』です。

関西合運で少し走らせた後ですが集電ブラシのズレ等は見られず大丈夫な感じです。


ボイラーカバーではこのデフ裏や煙突回りが黒染からの塗装が無難です。

エナメル塗料であらかじめ塗ってから吹き付けと言う手もありますが、今回は黒染からです。

(ヘッドライトは森井義博さん製作のC5343用です・・・点灯用の配線穴が見えます)


キャブです。

網目板は良い感じですが、継ぎ目のハンダが有る部分はどうしてもこんな感じになってしまいます。


細い細いマスキングテープ、色々な種類を買い置きしてあります。


本当は黒染後数日置きたいのですが今日塗装する以外に無いです。 (悔しい!)

マスキング開始です。

飾り帯は巾0.55mm位と見ました。

・・・・考えた末、0.4mm巾マスキングテープを飾り帯の中心に貼っていきます。

マスキングテープを剥がした後、飾り帯の端までドライバーで剥がしていく作戦です。


ボイラーは塗らないつもりでしたが、勢いで塗ってしまう可能性も考えてマスキングだけはしておきます。


テンダー側面下スカートは昔のエンドウの電車のウェイトに留めて塗装します。


テンダー屋根は開いた状態と閉まった状態両方で吹き付けることになります。


下塗りは“ニュー密着バインダー”です。

実はIMON製品に使っているものです。 (工房から分けてもらいました)

初めて使います。

これ↓が同様なのかも知れません。
http://www.imon.co.jp/webshop/index.php?main_page=product_info&products_id=127435&w=304&x=900&y=11&from=mk

密着バインダーは少し乾かした状態でもぺたぺたする感じが残るらしいので、埃の付着を恐れてバインダー塗装後早めに黒を吹き付ける事にします。


ラジオペンチ(←今でもそう言うのでしょうか?)で保持したまま黒を吹き付けました。

本当は割箸などに塗装対象を固定して割箸立てに刺したりするのでしょうが今回の塗装はまさに火急なので自分の手で持ち続ける「ど根性」作戦です。

そして、はっきり言って

『美しさ』

よりも

『頑丈な塗装』

を目指して‘厚塗り’です。 完成品と同じ考え方です。

走らせて遊ぶのが好きな私は塗装に頑丈を求めます。

しかし、さすがに今回ちょっと厚塗りし過ぎたと反省しています。


「艶有り」の黒を全部吹き付けました。


10月7日、これからマスキングテープを剥がします。

本当は塗装1日後の「昨日」この作業をやりたかったのですが、無理で今日になってしまいました。


剥がします。


機関士側、剥がし終りました。


飾り帯の巾一杯までドライバーの先で剥がし広げたあとです。 何とか上手く行きました。


助士側、マスキングテープを剥がした後です。


テンダー機関士側、剥がす前。


剥がした後。


テンダー助士席側、剥がす前。


剥がし後、更にドライバーで剥がし広げた後です。

結果として2日後で大丈夫でした。

そして、0.55mm巾テープが有ったとしても、もう一度やるならまた0.4mm巾テープを使います。 この作戦は大成功でした。

ところで上の写真で見えていますが、剥がすとき少し塗装表面を傷つけてしまいました。 しかし、心配だったこの傷も半艶オーバーコートで判らなくなります。


ナンバープレートはこれだけ用意されています。


メーカーズプレートを切り離(左)して、ヤスって整形(右)します。


ナンバープレートも左上の1枚の状態までヤスって整えます。

此処までで本日の作業は終了。


10月8日、続きの作業です。

点灯させるヘッドライトの内側を塗装します。

アルミ色では変なので銀色っぽくするためにクリアイエローを足して塗装します。


C5521は宮原配置、区名票をインレタします。 例によってメンディングテープで丁寧に位置決め、固定してから擦ります。


宮原の区名板になりました。

実はこの区名板は宮崎なのです。

IMON門デフC57は砲金区名板ですが、C61は砲金が貰えず、鉄板白ペンキの普通の区名板でした。
そのインレタの残り物を分けて貰いました。

全国機関車用区名板インレタ、まだ発売できていません。 全く申し訳ありません。 m(_ _)m


助士席側も位置決め。


レタリング!


そして、プレート類取付です。


ナンバープレートとして分売されているモノやキット同梱品は、フラットベースを入れずに黒塗装されています。

機関車本体もフラットベース無しなので一体化している感じですが、プレートだけぴかぴかなのは少し違和感があります。

実物の場合、ナンバーは磨きますが、地色の黒がプレートだけぴかぴかになると言うほどのことはありません。

ですからIMON製蒸機の場合、プレートの地色も機関車同様半艶に成るようにしています。


このC55流線形もこのままプレート貼り付け後、オーバーコートの半艶クリヤラッカーを吹きます。

帰宅時晴れていたのですが、みるみる天候が悪化して行きます。

今日辺りオーバーコートまで塗装してしまわなければ拙いです。
塗装後の日数が塗装の強度には必要です。

ウェザリングはたいした問題では無いですが、オーバーコートは一応しっかり塗るので乾燥時間の長さによる強度が大事です。

しかも「被り」を恐れてリターダーシンナーの混入率を上げると乾きが遅くなって大変です。


やっぱり・・・

このオーバーコートは苦難の連続となりました。

小物から塗装しました。
(そもそもそれが間違いだった・・・一番重要な流線形カバーからやるべきだった)
最後の大物になるに従い被り気味になってきて、片手にエアガン、片手にドライヤーという状態になりました。

それでも白い粉を吹いたような感じになってきて、この画面にあるブラシと歯ブラシ(細部用)でバリバリ擦りながら吹き付けるという前代未聞、未経験のすさまじい状況に成りました。

そしてトドメはフラットベース入りクリヤラッカーの入ったエアガンを倒してしまい、新聞紙の上にぶちまけてしまいました。

まだテンダーの屋根への吹付を残した状態でした。

大ピンチです。

仕方なくフラットベース入りクリヤラッカーをもう一度急いで作り、それを吹き付けましたが、同じものが出来るはずがありません。

艶の有り無しはまあまあだったのですが、うすめ方が足りなくて濃かった!のです。

今日はもうこの点では処置無しです。 一旦乾かして明日対策を練る事になります。

ところで、内装や椅子用には缶スプレーのオーバーコートを利用している私ですが、車体では絶対にやめた方がいいと思っています。
エアガンを使ってフラットベースを適量入れたクリヤラッカーを吹き付けた場合の素晴らしさは段違いです。
塗装に於いては缶スプレーも「それなり」の良い仕上がりになるのですがオーバーコートだけは仕上がりの差が大きすぎます。


それにしても
『日程が迫った中で塗装』という地獄はもう二度とやりたくないと心から思いました。

今やれることからということでキャブ周りに手を入れます。


ハンダ色を消す色差し(ラッカー汚れ色による)から始めます。

乗務員席は緑にしてみました。
(紺?いやそれは無さそうだ・・・臙脂?う~ん、黒が有りそうだがつまらないから却下、結局三等車のモケットだかビニールレザーだかの色は緑かなと・・・)

その後でドライブラシを掛けます。

このメタリックグレイは茶色を加えたもので、何時ものドライブラシ用です。 


更にハイライトを入れるためにフラットアルミを使います。


ちょっと大げさかな・・・(突起部分のRが大きいのでボッテッとした感じになります)

しかし見えにくいキャブ内側なので大げさ加減が宜しいかと。


金色を差しました。


10月9日 問題だったテンダー屋根の吹き直しを企みます。

昨日吹き付けた濃すぎたオーバーコートを整える為サンドペーパーを掛けます。

しかし、今日のオーバーコートも少し小杉、否、濃過ぎでした。 まったく処置なしです。
10月11日は合運搬入設営日です・・・万事休す。

残念!今日も終了できず完成は明日以降に持ち越しです。