鉄研三田会の仲間が依頼した慶早戦切符に手違いがあり、いろいろあって凄い位置の切符に化け、素晴しい位置で観戦する事が出来ました。
観戦難民にならずに済んだ事、本当に感謝感激!ありがとうございます。
ラグビー慶早戦は毎年11月23日(勤労感謝の日)と決まっています。
(慶明戦は11月3日文化の日です)
戦後60年以上(或いはもっと前から?)変わりません。
両キャプテンを先頭に選手入場です。
座った位置はこんな位置だったのです!
早稲田大学校歌が流れます。 右から有田隆平主将、山中亮平副将
続いて慶應義塾塾歌です。 左から竹本竜太郎主将、小澤直輝副将
校歌斉唱は前年度の対抗戦勝者が「先」のようです。
去年は20-20引き分けですから一昨年勝者の早稲田が先です。
21世紀に入って9年間、慶應は早稲田に一度も勝っていません。
2001年 早稲田大学ラグビー蹴球部に初めてのフルタイム監督 清宮克幸が就任しました。
そして
2001年11月23日 対抗戦で何年間も連勝が続いて自信満々だった慶應は「粉砕」されました。
早稲田はFW出身の清宮監督のもと、まるで違うチームのように変貌し、伝統のユニフォームすら変えてしまいました。
(「アディダスに早稲田の魂を売り渡した」とも云われています)
明治に真っ向対抗できるほどの重戦車を前面に揃えて隙のないチームになりました。
↓慶應の対早稲田連敗の記録です。
2000 ○31-10
2001 ●21-54 大学選手権準決勝 ● 7-36
2002 ● 5-74
2003 ●29-56
2004 ●17-73
2005 ● 0-54 大学選手権2回戦 ● 8-26
2006 ●26-41 大学選手権2回戦 ●22-33
2007 ● 0-40 大学選手権 決勝 ● 6-26
2008 ●17-34
2009 △20-20
怪物に生まれ変わってしまった早稲田
その
早稲田に対する「恐れ」
早稲田に対する「憎しみ」
早稲田にだけは己の持てる力全てをぶつけようという「敵愾心」
スコアは毎年「いろいろ」ですがその原因は「平常心」ごときものでは戦えないほどの「敵」だからだと思います。
この間、明治には1敗しかしていないのですから弱かった訳ではないのです。
公式戦で「早稲田を破る」
その事を夢見て慶應はやってきたと思います。
ですから今年、明治戦で敗戦を喫しても早稲田を前にして意気消沈はあり得ません。
早々に円陣を組み終わった慶應フィフティーン。
怪我で戦列を離れていた主将竹本竜太郎が帰ってきました。 戦列が整ってきました。
有田隆平主将、山中亮平副将を中心に早稲田フィフティーン。
円陣を組む早稲田
パンツ真後ろ横に一直線「落書き」があります。
ジャージー上着で隠している選手も居ます。
「清宮以前」とは変わってしまった早稲田ですがこの「落書き」も以前はなかったものです。
CTB 増田慶介 183cm 97kg 怪我で出遅れ明治戦から出場し始めた彼の活躍を期待します。
早稲田キックオフで試合開始。
烈しいぶつかり合いの中まだ無得点。
№8 小澤直輝 182cm 98kg 怪我で出遅れていた副将がこの試合から復帰です。
烈しいボールの奪い合いが続きます。 ターンノーバーが多かったのがこの試合の特徴。
ボール争奪戦で慶應がオフサイド、正面から山中がPGを楽々蹴り込んで早稲田先制。
慶應 0-3 早稲田
ゴールラインを背にスクラム。
早稲田が攻め込み、慶應の背中はゴールラインという時間が長かったです。
(その状態で耐え抜く事を心に決めて臨んだ試合だと思います)
WTB 児玉健太郎 182cm75kg 一年生ウィングのペナルティーキックです。
慶應ゴールラインを超えた位置での早稲田のノッコンがいくつもあるという凄まじい早稲田の攻撃、慶應の防御の凌ぎ合いが続きます。
珍しく早稲田陣に攻め込み正面やや右からペナルティーキックを蹴る SO 和田 拓 175cm82kg
キック成功 同点に追いつきました。
慶應陣5m地点での早稲田ボールラインナウト
慶應陣5mスクラム
位置を変えてまたスクラム
早稲田ボールが回されます。
ペナルティーに救われます。
早稲田陣に攻め込みます。
また攻め込まれます。
運動量が烈しい試合です。
得点は少ないですがめまぐるしく展開が変わりグラウンド一杯に走り回ります。
さあ来い!
平均体重で早稲田より6.5kg軽く、身長で3cm低い慶應の小柄なFWですが互角に戦いました。
来るなら来てみろ!
魂のタックル炸裂!
結局ペナルティーキックを蹴り出して前半を3-3で終了しました。
ハーフタイム
早稲田チアの演技始まりは「WA」「SE」「DA」とポンポンで文字を作って始まりました。
早稲田チアの演技
慶應チアは円陣から始まりました。
慶應チアの演技
勝負の後半が始まります。
サイズはそうでもないが「人類の標準」から逸脱して腕の太い集団による円陣。
HO 高橋浩平 172cm98kg 正フッカー金子大介が怪我欠場で今日は2番を付けます。
HO と言っても此処では3.5mmスケールのことではありません、フッカーです。
慶應のドロップアウト、増田が蹴ります。
早稲田3番はPR 垣永真之介 179cm107kg 1年生です。 (お尻の落書きが嫌いな者か?)
攻め込んでマイボールラインナウト
中央僅かに早稲田陣でショートラインナウトの烈しい駆け引き。
ウイング児玉がペナルティーキックを蹴ります。 左側の戦士は歴史的№8小澤直輝。
慶應の攻撃、密集から展開です。
一次二次攻撃で突破できるわけではないので当然攻撃ラインの「並び」は毎回違います。
CTB 竹本竜太郎主将のトライ! 右隅です。
早稲田が紙一重まで何度も迫りながらノートライだったのに対して慶應は僅かなチャンスをトライに結びつけました。
秩父宮ラグビー場の大画面にトライシーンが映し出されもう一度大歓声が上がります。
SO 和田 拓のゴールキックが成功! この難しいキックが入ったことが大きいです。
早稲田の猛攻を耐え続けてきたこの試合、初めて「もしかすると勝つ事も有りうる」と思いました。
慶應10- 3早稲田
早稲田怒りの猛攻が始まります。
WTB 三木貴史 169cm70kg 慶應自慢のトライゲッター
体は小さいのですがなかなか倒れない、また倒れてもボールを生かす凄い男です。
歴史上でも名ウィングに数えるべき男だと思います。
今日はトライは無いですが試合の色々な局面で重要な役割を果たしています。
早稲田ボール、ラックです。
早稲田の中心選手 SO山中亮平(←日本代表です)が「力」で突破し、そのパスが慶應の選手に当たってゴール前に転々としたのを早稲田LO岩井哲史に拾われてトライを奪われます。
早稲田CTB坂井克行の難しい位置からのゴール失敗。
慶應10- 8早稲田
慶應キックオフ まだ20分以上有ります。
とうとう試合が動き始めたと言う感じです。
早稲田ボールラインナウト。 2点差を追って早稲田怒濤の攻撃です。
早稲田ペナルティーゴール(入れば10-11と逆転)を狙いますが外れます。
早稲田のモール攻撃。 食い止めようとする慶應。
早稲田ノッコン!(慶應ボールのスクラムになります)
両方の選手が1人ずつ倒れています。
それとは別に早稲田の突破役 CTB坂井克行の足が吊っています。
痛んでいたのは早稲田HO伊藤平一郎と慶應FL柴田翼でしょうか。
中央が山中亮平 187cm98kg 彼のハイパントはまさに芸術品だと思います。
めまぐるしく烈しい展開が続きますが両者に疲れがはっきり見えてきています。
慶應ペナルティー
攻め込まれてのスクラムです。
早稲田展開! 何十回でも攻撃を掛けてきます。
ひときわ大きいのは早稲田のLO中田英里 193cm110kg
慶應陣22m付近でスクラム
烈しいFW戦が続きます。
突破を図る。
このスコアのまま此処まで来るとは思いませんでした。
40分を過ぎてロスタイム(3分)に入って時計を止めています。
ゴールラインを背負う慶應、選手が1人痛んでいます。
SH古岡承勲が交替します。
SHは小斉平聖人が代わりに入り、いきなり自陣ゴールライン間際でスクラムにボールを入れます。
攻撃→ラック→継続して球出し→攻撃→ラックを繰り返してロスタイム完全経過を図る慶應。
ターンノーバーして逆転トライを狙う早稲田。
慶應にペナルティーが有ればPKで逆転という際どい時間が続きます。
慶應が蹴り出して遂に
ノーサイドの
笛が
鳴り響きました。
関係者と握手してグラウンドに降りていく慶應林雅人監督。 既に目は真っ赤です。
エール
握手
ノーサイドです。 バックスタンドに挨拶に向かいます。
バックスタンドに礼。
大声援が続きます。
林監督のインタビューが大画面に流れます。
早稲田22人の慶應ベンチへの挨拶。(ベンチと云ってもスタンド上端の選手席ですが)
慶應22人の早稲田ベンチへの挨拶。
慶應の22人(先発15人+リザーブ7人)のベンチへの挨拶。
選手1人1人と握手を交わす林監督。
ほぼ最前列から出口へ進むと満員の秩父宮から溢れた人の海が広がっていました。
青山三丁目交差点から南側歩道経由で外苑前駅に至り渋谷へ向かいます。
早稲田に勝ったという実感はなかなか湧かないものです。
慶應は間もなく昨年王者帝京と対戦、早稲田は全勝の明治と闘います。
怪我人の更なる復帰で戦力を充実させて今シーズンの残りを闘わなくてはいけません。
しかし
宿敵早稲田を倒した殊勲!よくやった!ありがとう!!