Food "Quiet Inlet" ECM, 2010.
北欧フューチャージャズ(まだこの語が有効ならば、だけど)。1998年に、Thomas Strønen (ds, electronics), Iain Ballamy (sax), Mats Eilertsen (b), Arve Henriksen(tp)によってノルウェーで結成されたとのこと(後の二人は現在脱退)。ECM移籍以前に5作品を発表しているが、いずれも未聴。今作品は、StrønenとBallamyのデュオに、数曲でFennesz(g)とNils Petter Molvaer(tp)が絡むという編成となっている。
エレクトロニクスを使っているとはいえ、打込みドラムは皆無で、音像はアブストラクトかつアンビエントである。脇では生パーカッションが鳴っているものの、シンセサイザーによるドローンの上にサックスがのるというのが基本パターン。ドローンにサックスと言えば、Terry Rileyの"Poppy Nogood"(参照)だが、あの演奏からドラッグを抜いて清い体にしたような音である。混沌としているようで実は清廉、というような。
全体として、明るいとも暗いとも軽いとも重いともいえない、何とも形容しにくい雰囲気が支配しており、微妙なバランスの上に成り立っている音楽といえるだろう。
北欧フューチャージャズ(まだこの語が有効ならば、だけど)。1998年に、Thomas Strønen (ds, electronics), Iain Ballamy (sax), Mats Eilertsen (b), Arve Henriksen(tp)によってノルウェーで結成されたとのこと(後の二人は現在脱退)。ECM移籍以前に5作品を発表しているが、いずれも未聴。今作品は、StrønenとBallamyのデュオに、数曲でFennesz(g)とNils Petter Molvaer(tp)が絡むという編成となっている。
エレクトロニクスを使っているとはいえ、打込みドラムは皆無で、音像はアブストラクトかつアンビエントである。脇では生パーカッションが鳴っているものの、シンセサイザーによるドローンの上にサックスがのるというのが基本パターン。ドローンにサックスと言えば、Terry Rileyの"Poppy Nogood"(参照)だが、あの演奏からドラッグを抜いて清い体にしたような音である。混沌としているようで実は清廉、というような。
全体として、明るいとも暗いとも軽いとも重いともいえない、何とも形容しにくい雰囲気が支配しており、微妙なバランスの上に成り立っている音楽といえるだろう。