波と狛のつれづれ日記

日本スピッツ波と狛と、ときどき箔

よみがえる新居関所

2015-04-18 01:33:33 | お出かけ
こんばんは、白黒茶々です。
姫路城の大天守の化粧直しが終わって先月末にリニューアルオープンしたこともあって、今お城が熱いのですけど、(姫路城の土壁も厚い……… いや、失礼いたしましたっ )その分野以外の名所旧跡も、人気が出つつあるようです。 ちょっと前にヴィヴィアル家箱根関所を訪れ、復元された番所の建物などをバックにして写した写真がとてもいい感じで、私も真似してみたくなりました。 しかし、箱根まで行かなくても、我が町にも有名な関所があるじゃないですか 今回はそちらのほうの関所の歴史に触れながら、撮影スポットを探してみようと思います。



ということで、やって来ましたよ 新居関所(あらいせきしょ)に。こちらの関所は白黒茶々家がある旧白すぴ宿の隣の、旧新居宿にあります。また、箱根関所に倣って関所跡の復元整備が進行中で………



先月の末に、関所と宿場町の境にある、こちらの大御門が復元されました。 ちなみにこちらの門は、門柱の後方にも控え柱を建て、それらに屋根をかぶせた高麗門という形式で、お城でよく採用されています。



また、その脇には桝形の石垣と高札も復元されています。これらは一体となっていて、関所の景観をよく形作っています。



まずはその大御門をバックにして、写真を撮っておきましょう。 こちらの建物はかつてあった場所に材質や工法も含めて忠実に復元されたのですけど、実はそれだけでも大ごとだったのですよ。



かつて東海道だったところは国道301号線になり、さらに車も往き来するようになりました。 その道のど真ん中から大御門の遺構が発掘されたのですけど、復元するとしたらどうにかしなければなりません。ということで、国道301号線のほうをズラすことにしたのですよ。 その道沿いにあった民家に立ち退いてもらったり、旅籠の風格を色濃く残す紀伊國屋の建物を曳き屋で移動させたりして、道路一車線ぶんのスペースをなんとか確保。ついでに電線も地中に埋めて、景観も整えました。そしてそこを歩道にして、ようやく大御門を建てるに至ったのです。国道沿いの歩道に歴史的な建物の門がまたがっているのは珍しく、ひょっとしたらここだけかも知れませんね。



大御門だけで長々と語ってしまいましたけど、そこをくぐって次のところに行きます。



その門と面番所の間には、かつては今切の渡しの業務を取り仕切ったり、船頭の詰め所などにもなっていた、船会所という建物がありました。
それから、その北側には「入り鉄砲に出女」のうちの出女を厳しく取り締まった、女改め長屋がありました。江戸幕府は全国の大名が謀反を起こさないように、彼らの奥方を江戸で人質状態にしていました。そんな彼女らが男装して抜け出すのを防ぐのが、新居関所の役割だったのですよ!ならば、どのようにしてその正体を見抜いていたのかですって?それは……… 女改め担当のお婆さんが、虫眼鏡を片手に旅人を開チンさせて……… う~む、モザイク処理や伏せ字が必要な微妙な描写ですけど、とにかくちゃんと付いているかどうかを調べるために、覗き込んでいたのですよ。
その船会所や女改め長屋も復元する計画があるのですけど、予算的にも厳しい面があって、再来年以降になるそうです。



やがて、関所の中心ともいうべき面番所が見えてきました。 新居関所は、関ヶ原の戦いのあとの慶長5年(1600年)に開設されました。当初はもっと東南方向(ヤマハのあたり)にあったのですけど、元禄年間に津波のためにもう少し西側(新居高校のあたり)に移転。さらに宝永4年(1707年)の大地震と大津波のために建物が全壊してしまい、翌宝永5年に現在地に移転しました。さらに、安政の大地震後の安政2年(1855年)に関所の建物は再建されました。そして明治2年(1869年)の関所廃止令で、関所としての役割を終えました。

それにともなって、全国各地の関所は徹底的に破却されてしまいました。そのような中で、新居関所の面番所は学校や役場として使われたこともあって、残されました。 昭和30年(1955年)に関所跡は特別史跡に指定。主要街道の関所建築としては唯一現存し、きわめて貴重です。



それからこちらの関所史料館では、関所や江戸時代の交通に関する展示や資料を見ることができます。その史料館を含めた有料ゾーンに入れば、先ほどの面番所の内部も見学することができるのですけど、ワンコは不可なのですよ。



………なので、柵の外からでもワンコと一緒に記念撮影ができる場所を探してみました。 まずはこちら、大御門をくぐってすぐのところから面番所をバックにして。



お次は、東側の渡船場跡のほうに廻ってみました。
浜名湖は今切で太平洋と繋がっていて、対岸の舞坂宿の間には明治以前までは橋などは架かっていませんでした。 なので、今切の渡しという海路を利用せざるを得なかったのですけど、その船は問答無用でこちらの関所の渡船場に接岸させられます。
そして、自動的に厳しい取り締まりにつながるというワケです。先述の女改めだけではなく、通行手形の提示や、江戸に鉄砲が持ち込まれないように手荷物検査をされたり、……… と。



そうそう、ワンコの撮影スポットの続きでしたね。面番所をバックにするような形で、渡船場跡の対岸の小土手にワンコを乗せると、かなり開放的な写真を撮ることができます。



話は変わって、関所駐車場の片隅にあるこちらの掘っ立て小屋は、カキ小屋にございます。牡蠣といえば、広島のものが有名なのですけど、こちらの浜名湖産のものもかなり良質で美味しいです。冬季限定で、その牡蠣をこちらの小屋の中で網焼きにし、食べることができるのですよ。焼けるのを待ち、口が開いたところで熱々の身をツルッと……… ううっ、想像しただけでもヨダレが出てしまいます。

今回、新居関所のワンコの撮影スポットをいくつか紹介したのですけど、それらの他にもまだいいところがあるかも知れません。こちら方面にお越しになる方がいましたら、いろいろと試してみてくださいませ。


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