沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

最後のお祝い

2009年01月16日 | むぬかんげー

 成人式でしたねー。皆さんの地元でも、着飾った新成人らの門出を祝う光景が見られたかと。ハチロー夫妻の住む名護市でも、恒例の光文字が始まりました(下写真)。銭ケ森(ジンガムイ)という小高い丘で、市内のある中学校の卒業生らが毎年行っている企画のようです。電球百四十個使っているとか。「縁」という文字にどういう思いがこめられているのでしょうねぇ。

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 ハチロー自身、16年前の成人式には行けませんでした。けして臭い飯を食っていたわけではありません(外見で判断してはいけません)。16年前のあの日は、二浪で受けた大学入試センター試験当日だったのですよ! 晴れ着姿の新成人らがハチローの軽自動車の横を通り過ぎる中、一人過去問をめくりながら、弁当食っていたのです…。これでも個人的には笑えるいい思い出ですがね(笑)。人の数ほど成人の日があっていいかと。

 ところで、成人式の夜、名護の市街地ではこれでもかというほどの警察官と地元の防犯員が並んで目を光らせていました。寒い中ご苦労様です。明らかに新成人の迷惑行為(暴走、ケンカなど)を事前に防ごうというもの。沖縄の成人式の荒れようは、全国ニュースでよく取り上げられましたからねー。地元の「恥」をなんとしてでも隠そうという…。

 でもハチローは思うのです。

 彼らは“立派”な成人です。

 自治体、教育機関が主催する成人式なら、絶対に祝うべき人間です。

 彼らがどんなに荒れようと、式に来るのを拒んではいけません。

 彼らの迷惑行動は、20年間の悲しみの声なんです。

 迷惑行為は「未成年」として最後のメッセージなんです。

 彼らは、この日を境に「正式」に不平等社会へ放りだされるのです。 

 彼らの中には今後犯罪者となる者もいるでしょう。

 

 でも、だからこそ祝うのです。

 

 それを理解する度量のない自治体こそ「さもしい」。

 格差を是正する力はないくせに、弱者を排除する力は行使する。

 行政、教育機関とはそんなに「さもしい」ものなのでしょうか。

 何不自由なく育てられ、晴れ着をまとった人間だけが、祝福される。

 こんな「さもしい式典」なら、それこそやめるべきです。

 その自治体で生まれ育った人間の成人は、自治体が責任をもって祝うべきです。

 成人式は「最後のお祝い」なんです。

「未成年なら何をやっても許される」とか「犯罪者には理由があるのだから許せ」などと安っぽい擁護論を言っているのではありません。迷惑行為は間違いなく迷惑行為です。個人的にはぶん殴りたくなる輩成人も見掛けます。でもそういう問題じゃないんです。分からない人には分からないんでしょうね。そして、そういう人が行政、教育機関の採用試験に通っていくのでしょうね。

 「この国の未来はあまりいい未来ではない」と、つくづく感じたこの日々でした。

 暗い話題ですいません(笑)。

 着飾ったな新成人らの晴れの門出を見るたびに「新成人はお前らだけじゃねーんだよ」と思うまだまだ反抗期の年男です(悲)。

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 出勤前にアパートから見えたです。雨滴がレンズについていますが…。かさが見えますね。

 全ての新成人に見えていたらと思います。

 次回からは、明るい話題にしま~す!