沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

祝15年 アルプスの旅(2日目)

2019年10月19日 | 県外 8 Scene

 結婚15周年記念旅行2日目の朝が来ました。早速、お天気ニュースをチェック。8郎家がこれから向かう長野県に台風19号が直撃する可能性がほぼ100%となっています。不安に襲われる8郎家です。しかし、ここまで来たからには行くしかない!

 時間を惜しんでホテルの朝食すら取らずに、チェックアウト。正面玄関を出ると、目の前には、天空を突くようにそびえたつ東京都庁。都政を預かる小池都知事の耳に、このときまでは「東京五輪のマラソンは北海道でやる」というIOCの強行決断は耳に届いていなかったはずです。

 眠っただけで何の思い出もないホテルですが、一応、記念撮影(笑)。トン、トン、トン、トン、ワシントンとだけ言っておきます(意味不明)。

  新宿駅はラッシュアワー。まだ台風の影響はないので、通常の光景でしょうね。

 駅弁屋「祭」で駅弁を購入して、ホームへ向かいます。

 ホームには、楽しみにしていた特急「あずさ」がすでにスタンバっていました。ちなみに2号ではなく5号です。

 さあ、乗るぞ~。

 余裕あるシートに満足です。

 窓越しにホームを見るとラッシュアワーが加速する光景が。思えば平日。行かせてくれたわが会社に感謝ですね。何としても無事に戻らねば。

 いざ、高原の旅へ! 妻撮影。

 早速「かきめし」(¥1,080)をいただきます。おいしそう~。

 正直に言ってしまいましょう。このあと高原ホテルのレストランなどで絶品料理をいただくのですが、結果的に今回の旅で一番おいしかったのが、この駅弁だったということを! ホテルシェフの方々、すいません!

 特急「あずさ」の車窓からは沖縄では見られない景色が。

 林業で有名な長野県だけに至るところに木材を利用した椅子などの施設、器具がありました。

  2時間半かけて松本駅に到着。美しい景色、快適な座席で長旅も全然苦痛ではありませんでした。このころまでは台風の影響もほぼ感じませんでした。

 さらば、特急「あずさ」。しかし、この言葉が現実になってしまうとは。。。

 初めての松本駅。

 窓越しにアルプス連山が見えます! 壮大です。

 さて、休む間もなくレンタカーを借り、今回の旅の最大目的地である上高地(かみこうち)へ向かいます。遠くに見えるは日本アルプスです。

 道路沿いの山々は期待していた紅葉にはなっていませんでした。地球温暖化の影響です。国連で演説したスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(16)のスピーチを大人が笑ってはいけません。

 「あなたたちが話しているのは、お金のことと経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。恥ずかしくないんでしょうか!」

 グサッ!

 山間部だけに長いトンネルが連発。数㌔単位のやつもありました。幅も狭いので、トラックなどとすれ違うときは、壁とスレスレとなり、かなりの恐怖です! 

 おまけに10郎撮影も。

 すれ違いの恐怖は「4日目」にアップする動画で体感ください。

 2時間近くかけて新穂高岳のロープウェイに到着。ずっと運転していた46歳、腰が痛くなりました。トンネルの緊張感などもあって疲労感もぱねぇ状態。ちなみにこの地点ですでに標高1,177㍍あります。沖縄生まれ沖縄育ち8郎家にとって、人生史上最も高い地点に到着です。二人は元気!

 辺りも高原の雰囲気に満ち満ちています(当然)。

 台風19号の接近による注意喚起も。

 国内唯一の2階建てゴンドラが待つ第2ロープウェイへ、まずは普通のゴンドラで向かいます。下りゴンドラとのすれ違いをパチリ。

 133㌢のちび助も頑張ってシャッターチャンスを狙います。

 これが国内唯一の2階建てゴンドラです。2階建てだけに定員はなんと121人! これに乗り換えて頂上へ向かいます。 

 2階では運よく特等席をゲッツ。紅葉をカメラに収める10郎。真剣なまなざしです。今回の旅ではいっぱい写真を撮ってくれました。

 山頂が見えてきた!

 着きました! 標高2,200㍍の山頂展望台です。わずか10分で8郎家の人生史上最も高い地点の記録更新であります。

 10郎史上最高地点で恒例のジャーンプ。マイナスイオンたっぷり、気温も低くて涼し~。まさに高原の旅の醍醐味です!

 さすがに2,000超㍍だけに紅葉がちらほら。

 ベストシーズンではないでしょうが、ウチナンチュ一家にとっては十分見ごたえのある紅葉でした。

 自分のカメラの構図に父が入ったので、抗議する9歳! どんどん自己主張もするようになってきました(笑)。

  ほんでもって記念撮影。山頂にまだ雪はありませんが、雪以上の白い面積を雲が占めていました(笑)

 軽食・喫茶「マウントビュー」でランチを取ることに。

 飛騨牛カレーにしたかったのですが、カレーはこの旅行日程中の別の機会に絶対食うだろうと考え直し、とろろを使った「雲海そば」にしました。あったかくておいしゅうございました。

 メタボおじさんは飛騨牛をあきらめきれず。。。飛騨牛コロッケで妥協。

  10郎が買ったコーラは特別仕様。記念に家まで持って帰りましたよ。 

 さて、宿泊先である上高地のホテル「ルミエスタ」へ向かいます。しかし、大自然の中に立つホテルだけに、厳しい交通制限があり、レンタカーで直接向かうことはできないそうです。しかたなく、レンタカーを沢渡(さわんど)という場所にある施設駐車場に置いて、バスかタクシーで向かうことに。沢渡からホテルまでは20㌔ほど。8郎の人生史上、宿泊地から最も遠い距離にレンタカーを置いたことになります(どうでもいい?笑) 

 ちなみにこの施設には周辺に生息する動物のはく製が置いてあり・・・。

 エゾヒグマもいました。かわいいけど狂暴です。爪をごらんください。これで引っかかれたら命はありません。もし出会ったら、目をそらさずに、静かにあとずさりをしながら逃げるしかないようです。もう、ムーンウオークしかない。

 バスの最終便が過ぎたため、タクシーを呼ぶことになりました。待ってる間、ひまなので、アルプスの山の中で、ジャーンプ。

 

 山間部だけにタクシーはなかなか来ないので、10郎はコロコロコミックに手を出します。その姿に、妻と二人、「まだまだかわいいね」と激写しまくりました。

 中でも一番好きなのは『デンジャラスじいさん』ということです。どんなストーリーかな。

 駐車場の植栽に真っ赤な葉があったのでパチリ。これがこの旅の一番の紅葉でした(笑)カエデ?

 やっと来たタクシーでホテルに向かいます。おしゃべりで独特な雰囲気を持つ運転手さんからいろいろ情報をもらいました。情報を提供したあとに一人「ええー」と勝手にうなずく人でした(笑)。途中で消防車と行き違います。災害対策で出動でしょうか。ちょっと胸騒ぎ。

 6千円近くの料金を払って(泣)、ついに妻があこがれた「上高地ルミエスタホテル」に到着です。外観がシック!

 内観もおしゃれ~。

 チェックイン。受付のお姉さんに聞くと「台風でキャンセルが相次ぎガラガラです」とのこと。やっぱり、危機管理的には、来てはいけない場所だったのでしょうか。不安が募ります。

 でも、温かな雰囲気のホテル。スタッフの方々も温かく迎えてくれました。みなさんも自宅のことが心配でしょうに。まさにプロ意識です。

 ホテルのミニチュアも。木製です。

 河童の人形もありました。芥川龍之介の「河童」の舞台になった名所が近くにあるのです。

  24時間フリードリンクです。林業とワインでも有名な長野県だけにコルクがインテリアとして置かれていました。

 キーももちろん木ー。オヤジギャグは台風の影響を受けません。

 豪勢ではありませんが、清潔感のある落ち着く部屋でした。でも落ち着きのない9歳児がそこにいました。

 さて、この旅一番のディナーへと向かいます。レストランにはわずか数組程度しかいません。みなさん、8郎家と同じ気持ちなんでしょうね。「明日どうなることやら。とりあえずディナーを楽しむしかない」と(笑)

 グラス越しに写るわが妻。15年目の感謝の気持ちをこの旅に込めたつもりですが、まさか台風に追っかけられるとは。15年間、ひねくれ者の夫によくついてきてくれました。宝物である愛息10郎を産んでくれました。これからもよろしくお願いします。

 地ビールで乾杯。おせじでなく、おいしゅうございました。

 まずは前菜。野球でいうと肩慣らしです。 

 まずは初球。「自家製ノルウェーサーモンの軽い燻製、彩り野菜とキャヴィア飾り」でインコースをズバッと突かれます。

 海の宝石ことキャビア~。何年ぶりかなぁ。

 2球目は変化球「秋に旬を迎える駿河湾産、金目鯛のブイヤベース・ムール貝を添えて」。真ん中のソースはニンニクとじゃがいも、そしてサフランで作っているとのこと。金目鯛、ムール貝がおいしいのはもちろん、ブイヤベースということで出汁の濃いスープも完飲しました。ツーストライクと追い込まれました。

  そして3球目は勝負球のストレート。「低温でじっくりロゼに焼き上げた特選和牛のローストビーフ 安曇野産山葵を添えて」です! おいしい上に2枚までお代わり可能でした。生わさびも絶品。空振り三振の完敗です。まいりました~。

 絶品料理の連発に9歳ボーイもナイフとフォークを使って真剣勝負。ぜいたくな夜だね。妻撮影。

 デザートは「渋川マロンパイ カシスのグラス 秋景色の穂高連峰」だそうです。確かに小さな秋がそこにありました。

 満腹です。幸せです。かつて観光業界の隅っこで働いていたことがある妻の目に狂いはありませんでした。最後はシェフが席ごとにあいさつに来てくれました。

 露天風呂に入って体を温め、無料のマッサージ器を使った上で、ベッドへ。外は雨が強くなってきました。風はそう強くはなかったですね。アルプスの壁が守ってくれているのでしょうね。ただ、大量の雨水まで防ぐことはできなかったということですね。でも自然のせいにしてはいけません。人間は自然と一緒に生きていかなくてはならないのですから。

 予定では3日目となる翌日が最大のイベントである上高地の散策となっています。しかし予報では台風が最接近となっています。リスケも考えながら、2日目終了です。リスケで頭いっぱいの妻は眠れなかっただろうなぁ。アルプスの懐は、しとしと降る雨音以外、とても静かです。おやすみ~。


祝15年 アルプスの旅 (初日)

2019年10月18日 | 県外 8 Scene

 【最初に】台風19号により大きな被害を受けられた地域の皆さんにお見舞い申し上げます。NHKによると10月18日現在で死者70人を超える大災害となっています。一日も早い復興を願います。

 

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 さて、8郎夫妻の結婚15周年を祝した“アルプスの旅”を無事終えて帰沖しました。ご存知の通り、“史上最強”とも評された台風19号が本土上陸し、今回の旅の目的地である長野県はじめ多くの東日本地域に大きな災いをもたらしました。その中で旅行が無事にまっとうできたことは、多くの被災者の方々の復興を願うと同時に、8郎家としては本当に幸運だったと痛感しています。台風上陸は事前に予想されていただけに、当初キャンセルも考えたのですが、妻が頑張ってチケットを手配してくれたこと、台風に強いアルプスの壁などを考慮し、敢行を決断。結果的に、予想外の難儀を強いられたものの、無事に帰ってこれた今となっては、家族3人の結束を確認できた思い出深い旅となったので、ここに記録いたします。4泊5日の長旅(あわや5泊になるところでしたが)だけに、当ブログ史上、文字数、写真枚数ともに史上最多間違いなしの上、史上最長のロングラン5回に分けてご報告いたします!

 下写真は、上高地で見た、国内第3位の標高を持つ奥穂高岳(3,190㍍)を頂点とする北アルプス山脈。島生まれ島育ちの8郎家3人に、山国ニッポンの魅力を体感させてくれました。この荘厳な景色。神が住んでいるといわれても、そりゃ信じますね。

 3連休を前にした金曜日も休みを取って(もちろん10郎も学校を休ませました)、木曜日の夜に沖縄を立ちました。19時15分発の便だったので、那覇空港で軽食を食べます。

 8郎は早速生ビール。仕事明けだけにうまさも倍増!

  飛行機は満席。

 今回の旅は移動時間が長いことを想定し、時間つぶしのためにと空港の本屋で10郎にコロコロコミックを買ってあげました。早速、熟読する10郎。イヤホン姿も決まってます(笑)。この選択がこの旅路で多いにプラスに働くとは、この時思いもしませんでした。

 台風の影響による気流の乱れで飛行機は大幅に遅れ、羽田空港に到着したのは23時過ぎ。玄関口には、国内初開催中のラグビーワールドカップの看板がありました。日本代表が史上初の決勝トーナメントを果たし、盛り上がっているようです。ラインアウト(選手が選手を持ち上げてボールを奪い合うセットプレー)に10郎も参加。

  空港内レストランがすべてしまっていたので、仕方なく自販機コーナーへ。結婚15周年記念旅行の初日のディナーとしては、あまりに寂しすぎるぜ!(悲) 

  たこ焼きをチン。ひっくり返す前に青のりをかけてしまった無粋な8郎です。10郎に「順番が違うよ」と指摘されました(笑)。

  たこ焼きに塩を振る10郎。2年前にSNSで話題になったトルコのイケメンシェフさながらです(笑)。 お味はもちろん、い・ま・い・ちでした!

  自販機ディナーで不満足ながらも腹を満たしたあとは、ホテルまでの夜間バスに乗ります。妻がネット予約してくれました。電車を乗り換えるよりは、この方がいいっす。

 客の姿が見えにくいですが、バスもすぐに満席となりました。

 父の肩を枕にする愛息10郎の寝顔を。。。

 寝たふりでした!

 闇夜にライトアップされた東京タワーの姿をパチリ。一瞬のできごとだっただけに我ながらよく撮ったと、自分で自分を褒めました。

  宿泊先のワシントンホテルに到着。このホテルには、帰路も含めて2泊する予定でした(2泊目はキャンセルすることになります)。暗くて見えませんでしたが、都庁の目の前だに位置しており、ビジネス、観光の使い勝手がいいようです。この日はビジネスマンが多かったですね。結婚式があったのか、深夜だというのにBARなどの酔客が多くてうるさかったです。 

 チェックイン。写真では分かりにくいですが、角部屋のくの字型の部屋でした。食いしん坊のおじさんは、懲りずにホテルのコンビニで買ったビールとつまみで、ひと息つきます。この旅で禁断の84㌔ラインを超えたことは言うまでもありません。

 夜の12時を過ぎ、ぐっすり眠る愛息の寝顔に、田舎者夫婦は、後から追ってくる台風の影響を間違いなく受けるであろうこの旅だけに、心して動こうと誓いました。

 以上のように移動だけとなった初日なのでトピックはありません。しかし、2日目以降は苦楽の激しい行程となります。台風19号がもたらす予想外の出来事に翻弄される8郎一家の珍道中を、いや祝💐結婚15周年記念旅行を、なるはやでアップしますので、引き続きお付き合いください! 


駆け抜けた松本清張記念館

2016年12月18日 | 県外 8 Scene

 年の瀬の慌ただしい中、駆け足で北九州市へ出張へ行ってまいりました。写真は霧雨けぶる小倉駅南口です。気温は7度ほど。白い息が出ました。

 業務内容は1時間ばかりなのですが、先方が時間を指定してきたこともあり、タイトな日程となりました。しかも、右肩下がりであるわが社の事情からか、上司から、費用を抑える目的での「日帰り」命令が下りました。個人的には、実質1時間なので「そりゃそうだろう」と納得しました(そもそも出張しなくても可能な業務なのですが建前主義の世界だとこうなります)。しかし、先週福岡出張した先輩には宿泊決済が下りていたようです。8郎周辺の先輩同僚は「(上は)費用対効果すら考えない明らかな差別」と嘲笑しておりました・・・。

 とはいえ、せっかくの出張。しかも未経験の北九州市の小倉(こくら)という町。なにかしら得るものはないか事前にネットで調べてみました。北九州市に関しては中学校時代に習った「工業の街」というイメージしか浮かばなかったものの、「小倉」という響きにぴんときました。ある国民的作家が思い浮かんだのです。

 それは、没後四半世紀がたとうとする松本清張です。8郎はマニアというほどではありませんが、多くの国民同様、「なんてすごい作家なんだ」と作品を読むたびに思っていた一人です。人間の汚くも悲しい部分を描きつつ、底辺には人間が好きでたまらないという情熱が漂う作風です。現代の国民的作家、横山秀夫氏を読むと、そのルーツに清張を感じます(横山氏も清張をリスペクトしています)。どちらも好きな8郎ですが、清張には横山氏のさらに上を行く人間へのあくなき探求心をいうものを感じるのです。分かりやすくいうと、横山氏はエンターテイメントに徹し、清張はあくまで人間探求に徹するということでしょうか。二人とも希代のストーリーテラーなので「どんでん返し」が得意なのですが、横山氏は「ちくしょう、そういう落ちがあったか。これは思いつかなかったわい」という衝撃ですが、清張の場合、「人間ってこわ!」と背筋が寒くなるような、これまでの人生経験では分からなかった人間の裏の顔を見せられる衝撃、ということになります。

 清張は1953年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞しデビューしました。8郎も20年ほど前に読みましたが、そのとき、清張自身も小倉出身だというのを解説か何かで知っていたのです。「出身地ということは記念碑的なものがあるに違いない」とネットで調べてみると、その名もずばり「松本清張記念館」なるものがあるではないですか!(笑)。しかも出張目的地である大企業本社から歩いて10数分ほどの場所にあります。「これは寄るしかない」と決断しました。

 福岡行の便でも、家の本棚から持ち出した「松本清張短編集」(下写真)を読みました。その中に「或る『小倉日記』伝」があったからです。1時間半ほどのフライトで読破しました。20年ぶりですが、あらためてじんとくるものがありました。 障害をもつ青年が、文豪・森鴎外の小倉在住時代の「日記」を証言などを取材して記録化することに情熱をかけるというストーリーです。青年への偏見による差別と、青年を献身的に支える母の行動が胸に迫ります。結局、青年は目的を遂げられないまま亡くなってしまうのですが、清張はそのあとにさらなる現実の冷たさを用意しているのです。そして、これをわずか最後の三行でまとめる清張の筆力。文章がそっけないだけ、その分、いろいろなことが頭の中をよぎるのです。恐れ入ります。ストーリーが骨太なら、饒舌な文章なんかいらないということを教えてくれます。

 さらに、この作品の一番素晴らしいところは、青年が「自分がやっていることに意味はあるのだろうか」と絶望に襲われ、のたうちまわる姿を描いたことです。人間ってそんなものでしょう。サラリーマン8郎にはわかりませんが、特に研究者や文学者たちというものは凡人にはわかりえないストレスと戦っているのだと思います。青年の努力は結局報われませんでした。しかし、悲しい人生だったのでしょうか。何かを追う、ということに情熱を傾け続けた青年の生きざまはとても神々しいものだったのではないでしょうか。そして、わが子に障がいというハンディを与えてしまったという思いから、青年の行動を支え続けた母にとっても、青年の努力する姿に生きる希望を見い出したのではないでしょうか。清張は一句たりともそんなきれいごとは書いていませんが、そう思わせる余韻のすごさ、まさに文学界の巨人です。

 その青年の葛藤に焦点をあて、日の当たらない作業に努力する虚しさと美しさを同時に表現した、芥川賞受賞作「或る『小倉』日記伝」。当初は直木賞候補だったのが、文学としての完成度の高さに直前に芥川賞に変わったという伝説をも持つ傑作です。みなさんも一度読んでみてください。

 下写真の表題にある「西郷札(さいごうさつ)」も面白いです。投資に狂った人間の凋落ぶりを描き切っています。半世紀後のバブル崩壊を予言したような内容です。8郎的には映画化もされた、ハンセン病患者の苦悩を描いた「砂の器」がマイナンバーワンですね。読んだ作品どれもが期待を裏切りませんでした。

 さて旅行記・・・いや、業務出張報告書に戻します。

 福岡空港から駅に移り、博多駅まで徒歩。そこから新幹線のぞみに乗ります。もちろん自由席です。 

 新幹線って早いっす~。

 最初の写真のとおり、着いた小倉駅は「小倉日記伝」をほうふつとさせる、どんよりとした寂し気な空模様でした。対照的に駅構内はクリスマスモードでした。

  新幹線で早めに到着したために、業務までの時間が多少空いていました(遅刻だけは絶対NGだったので、田舎者8郎のために、庶務の女性Mさんが3パターンくらい経路を考えてくれたのです。感謝)。昼飯はネットで探したうなぎの「田舎庵」。駅から歩いて数分です。2700円(高!)という高級ひつまぶしを注文しました。うなぎのカリカリ具合はかつてない食感でおいしゅうございました。 

  そして、満を持して「松本清張記念館」へと。雨だったのでタクシーを使用。思っていたよりも豪勢な施設でした。おんぼろちっくなものを想定していただけに、さすが、国民的作家、と感服。ちなみに後ろにそびえたつ高層ビルは、なんと北九州市警察署。さすが暴力団の街、ということになるのでしょうか? 政令指定都市に設置されるとのことですが、普通は政令指定都市に県都があるのに、福岡県ではそうでないために(福岡県警も福岡にある)、異例の警察本部となっているようです。沖縄県警の2倍の高さはありました!

  清張記念館は、とても静かで、客も8郎一人の様子(驚)。まぁ、平日の雨空ですから、仕方ないでしょう。でもおかげさまで、じっくりとみることができました。3万冊の書庫がある自宅を再現した空間など圧倒的です。この記念館は過去に施設としては珍しく「菊池寛賞」も受賞しているようですね。これからもずっと、日本文学というより、日本人の生きざまの証として、いつまでも維持してほしい記念館です。

 最後に、清張の残した名ぜりふをご紹介します(記念館にも掲げられています)。インタビューで「好奇心の根源は?」と問われた答えがこれです。


 「疑いだね。体制や学問を鵜呑みにしない。上から見ないで底辺から見上げる 」


 自分が見て調べたものしか信じない。しかも庶民目線で。という意味ですよね。かっちょいいっす~。

 清張の執念からパワーをもらったような気がしつつ、記念館に別れを告げました。ちなみに入館料は500円です。安いとしか思えません。


 次は、近くにある小倉城を撮影。時間がないので中には入らず。なんでも、あたまでっかちの城として有名なようです。昭和43年に再築されたもののようですね。詳細を知りたい方のために、以下、公式HPからの抜粋をご参照ください。 

 小倉城の歴史は、戦国末期(1569年)、中国地方の毛利氏が現在の地に城を築いたことから始まります。その後、高橋鑑種(たかはしあきたね)や毛利勝信(もうりかつのぶ)が居城し、関ヶ原合戦の功労で入国した細川忠興(ほそかわただおき)によって、1602年に本格的に築城が始まり約七年の歳月を要しました。この天守閣は「唐造り(からづくり)の天守」と呼ばれ、四階と五階の間に屋根のひさしがなく五階が四階よりも大きくなっているのが特徴的です。また、城の石垣は切り石を使わない野面積み(のづらづみ)で、素朴ながらも豪快な風情にあふれています。

 だそうです!

 城もきれいでしたが、まわりの紅葉もきれいだったので何枚かアップします。 沖縄では見られない景色です。

 

  業務を無事に終えたので、新幹線に乗り(時間ぎりぎりでした)、福岡空港へと戻りました。前半でタイトに動いたため、空港では余裕ある時間を過ごせましたね。夕飯は、出張でよく食べるロイヤルコーヒーレストランのロイヤルカツカレー。おいしゅうございました。

  ビールを飲み、駐機場を眺めながら、まどろみました。そして思いました。こんな業務で一泊なんかせんでええ!

 悪天候のため、出発が30分以上おくれ、ほぼ最終便と同じ時間帯で那覇空港に着きました。あ~、つかれた。業務より移動でね。


 妻子のお土産に、福岡空港内の「ヌフヌフ」というスイーツ店でフロマージュ・フレというケーキを買って帰りました。妻子も喜んでくれました。おいしゅうございました。

 自分へのお土産として、清張記念館の売店スペースで、清張の長編小説「砂漠の塩」と湯呑み(笑)を購入していました。まるで寿司屋にある魚の名前が書かれたやつのように、清張の作品名が彫られています。ご愛敬ということで買いました。売り子のお姉さんに聞くと「あまり売れていません」と正直に笑っていました。

  以上、松本清張のルーツをたどる旅・・・訂正、業務出張報告書を終わらせていただきます。


  ところで、清張をめぐって、多少の縁を感じるできごとがありました。

 明日出張だという夕方どき、かつて仕事でお世話になったTさんから久々に飲みの誘いがあったのです。Tさんは、以前当ブログで退職激励会の様子を紹介させたいただいた、普通のうちなーオヤジです。そのTさんも松本清張ファンで、「これを読め」と手渡されたのが短編時代小説「佐渡流人行」でした。時代劇小説というジャンルに入り込めない8郎でしたが、だまされたと思って読んでみると(どんでん返し的に清張にはだまされたのですが)、Tさんの推薦の言葉に偽りなしでした。激オモです。「或る『小倉日記』伝」「砂の器」などに比べ、エンターテイメント性もあり、またとても短いので読みやすいです。あっという間にどんでん返しの奈落の底に落とされます! みなさんも、ぜひご一読を。

 Tさんの誘いは出張前日ということでお断りしたので、今週中に再セッティングすることになりました。記念館に行ったことを自慢してこようと思います(笑)。

 仕事がたまっているので、今日はこれにて。


またまた北の大地に

2015年04月24日 | 県外 8 Scene

 ほぼ一ヶ月ぶりの更新です。なかなか忙しく、滞っていました。すみません。みなさん、お元気ですかー。8郎一家は全員元気です。

 先日、業務出張で北海道に行ってきました。昨年の結婚10周年旅行からまだ1年もたっていないのに、おいしいというか何というか…。 しかも場所は、結婚5周年旅行で訪れた余市町です。何と言う偶然! 早速ご報告いたします。

 とはいえ、異動後初の出張でもあり、業務内容も気合を入れる必要があったので、遊び気分は2割ほどに抑えました(もっと抑制を)。まずは東京でのひと仕事を終え、羽田空港で同僚らと焼肉ランチ。ぜいたくだー。

 千歳行きの飛行機に乗ると、わずか数分で爆睡。というのも前日、沖縄をたち、上京後、慣れない電車の乗り継ぎで、ホテルに着いたのは深夜零時すぎ。朝一からの仕事だったので、疲労はピークだったのです。

 2時間弱で千歳空港に到着。前日は雪がふったそうですが、この日は穏やかな感じでした。それからは電車で1時間半ほどかけて宿泊先の小樽に。そこでは、今回お世話になった営業先のベテラン営業マンが出迎えてくれました。そして、なんと小樽の観光案内をしてくださったのです。懐かしき小樽運河。5年前と変わらず異国情緒あふれる風景でした。雪が降っていないとはいえ、さすがにコートを羽織りました。

 近くの割烹で寿司や刺身などのおいしい海産物料理を頂いたあと、NHK連続テレビ小説「マッサン」でブームを巻き起こしているニッカウヰスキーのBARに足を運びました。その入り口前に飾られている「スーパーニッカ」。マッサンが愛妻リタを亡くした悲しみを振り切るかのように、養子とともに執念でブレンドした傑作です。美しい話ですね。8郎はKYにも「竹鶴ピュアモルト」をいただきました(笑)。

 翌朝、余市蒸留所を訪れました。「マッサン」ブームで来場者数は3倍になっているんだとか。ガイドブックにも使われているレンガ作りのアーチ門をくぐりぬけるときに見える赤レンガの蒸留所は、5年前と変わらず、厳かに8郎を迎えてくれました。空も絵に描いたような青空でした。

 博物館の入り口にあるポットスチルと呼ばれる蒸留器です。これはもちろん模型ですが、これと同型のやつが数機、稼動しているようです。これに石炭で直火炊きするのが、余市の特徴だとか。

 そして、酒樽。このなかで5年、10年、20年と寝かせて、味と香りが生まれるんだとか。

 蒸留所を出て、歩いて2分のところにある食事処で、ウニ丼を。1200円。クリーミーでとってもおいしかったです。

 満足の北海道余市の旅、いや、出張でした。遠くに見える山並みには雪が積もっていました。 

 マイ土産には、蒸留所内にあるお土産品コーナーで、蒸留所限定とうたわれていた「シングルモルト余市12年」を購入していました(わずか180mlで2千数百円しました)。ピート(草炭)の香りが残るマニア向けのウイスキーです。左の「竹鶴ピュアモルト」は近くのサンエーで購入(笑)。こちらは一般向けの飲みやすい風味になっているんだとか。飲み比べみようと思ったためです。晩酌が楽しみだー。

  新しい職場も2ヶ月近くがたち、だいぶ慣れてきました。新しい企画も立ち上げ、進行中です。

 しかし、その間、宅建の勉強が後回しになっています(泣)。ブログ更新後は、昼寝をがまんし、頑張るぞー。

    ◆        ◆        ◆        ◆       ◆

 4月25日に開業予定のイオンモール沖縄ライカムの前を通ったので車窓越しにパチリ。開業当初は大型連休とも重なることもあって、大渋滞が予想されるので、8郎一家は少なくとも一ヵ月後くらいに足を運ぼうかと。それにしてもでかかった。

 周辺には大規模構想マンション郡も建設されるそうで、そこは当然ウチナンチュには手が届かない物件で、本土や中国の富裕層が購入するとか。沖縄もどんどん変わっていきますなぁ。


北の大地で祝10年 最終日

2014年07月24日 | 県外 8 Scene

 結婚10年を祝した4泊5日の北海道旅行もついに最終日です。しかし空港までの数時間、予定が全くありません(汗)。またしても家族会議を開いた結果、なんと、「円山動物園に行こう」という驚きの結論に至りました。北海道まで来て、天下の旭山動物園でもなく円山に行くというのは、沖縄まで来て美ら海水族館でなく、沖縄こどもの国に行くようなものです。しかし、田舎者夫婦の頭には、初日の河下りツアーで高知県出身というガイドさんが言っていた言葉「旭山は人の頭しか見えないですが、円山はいつ行ってもがーらがらですよー」が残っていたのですよ。
 ナビで確認すると、走行距離は昨日のさらに2倍ほどあります(苦)。正直な悩んだのですが、妻は「ほかに行くとこもないしねぇ」と涼しい顔です。これは行くしかない! あまりの長距離ドライブについに寝てしまった10郎です。
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 高速を飛ばし3時間超かけてついた丸山動物園周辺にはなんと車が長蛇の列を作っているではありませんか。さらに、駐車場入り口には「2時間待ち」との表示が。驚きと疲労感のあまり写真も撮っていません。ガイドの言葉がむなしく脳裏に響きました。鵜呑みにしなけりゃ良かったっ。
 しばし、車内で家族会議。結論は高速で千歳空港に直行することに。着いたときに見たドラえもんパークやお土産選びで時間を潰そうとの判断です。飯もそこで食おうと。
 再び高速へ向かう風景は、何回か来たのある札幌市内。都会の雑踏を離れ、北の大地の大自然に身をゆだねる計画が、最後の最後になぜ、道都? 
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 しかも赤い路面電車は、5年前に乗ったことのあるやつではないですか!
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 名残惜しげに車窓から札幌市内の景色を撮影しまくる妻。奇跡のショット、時計台です。
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 疲労困憊の末、やっと午後3時ごろ、千歳空港に到着。5日間お世話になったエクシーガを返却。この車でなかったら、もっと腰を病ましていたでしょう。最後にメーターを見ると570㌔。1日当たり114㌔ですから、沖縄でいえば、住んでいる浦添から最北端の辺戸岬まで毎日走っていたことになります。そりゃ疲れるわ!
 千歳空港は3連休の初日とあって大混雑。とりあえず遅い昼飯を食おうと寿司屋へ。最後の飯だからと8郎はウニとイクラ中心の丼を注文(2千円ほど)。鮮度はイマイチでしたがおいしゅうございました。店員さんは優しかったっすぅ。
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 そして、長時間ひまをさせた10郎に最後の思い出づくりにと、いざ、ドラえもんパークへ。大好きなドラえもんが実物大?で迎えてくれました。10郎の笑顔に父母もほっと一安心。
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 のび太の部屋もありました。「昼寝するのび太」。10郎の得意のモノマネです。
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 錯覚を利用した部屋も。かーかーと10郎にビッグライト。とーとーにスモールライトが当たったという想定です(笑) 説明不要ですね。
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 こういう遊びも。ピントが合ってないのが残念ですが衝撃の一枚です。
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 そして、ついに夢のオールスターと10郎、夢の競演です。よかったね。(わが息子は誇らしいとき左胸を突き出すことが判明しました)
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 等身大しずかちゃんの前では、急にかっこつける10郎。おもしろいっす。男だね!
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 最後はかーかーとタイムマシンに。大好きな恐竜ピー助に会いに、白亜紀まで行ってらっしゃい!
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 ドラえもんパークを満喫したあと、お土産を買っているかーかーを待つ間、「昼寝するのび太」を再現する10郎です。楽しかった瞬間を記憶に焼き付けようとしているかのようです。
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 近くにはチョコレートの「ロイズ」のコーナーもありました。
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 お土産をたくさん買い、ぎりぎりで羽田行き便に搭乗。最後に北の大地の神様が微笑んでくれたのか、3人ばらばらだった座席が調整のうえ、横並びに。トイレ前だったので後に席がなく、リクライニングしたい放題でした(これ大事)。 
 羽田空港で乗り継ぎ途中にかーかーが撮影した東京スカイツリーです。初めて本物を見ましたよ。細長かったぁ~(笑)。これだけでも乗り継ぎした意味があったかな?
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 最終便で着いた那覇空港では、彼女の肩を抱く会社の後輩の後姿を目撃。後日聞くと彼らも北海道旅行だったようです。みんな結局北海道なんだね!
     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆     ◆
 結婚10年を祝した北海道旅行はこれにて終了。後輩の後姿など、多少、新婚旅行以来の「海外」にこだわればよかったという後悔もあります(みんな、いつでも行けるのねっていう)。ただそれでも、先にも書きましたが、家族3人が46時中一緒にいた5日間というのは、何ものにも代えがたい時間だったと思います。。沖縄生まれ沖縄育ちの3人にとっては、人生で一番涼しい夏でした。さらに飯の満足度は世界中どこを探してもないかと(海外経験は1回しかないけど)。5年後は10郎はまだ9歳。とーとーの念願のハワイはそのときでも十分じゃないかという結論に至りました(とーとーは46歳やでぇ。頑張れるかなぁ)。妻と二人、15周年に向けて、また仕事を頑張ろうと決意をあらたにしたのであります!
 長々とした旅行記にお付合いください、ありがとうございました!
 【追記】帰沖後、10郎に「北海道旅行で一番楽しかったのはな~んだ」と質問すると、「ドラえもん」と即答しました。ま、いいかっ(笑)。


北の大地で祝10年 4日目

2014年07月23日 | 県外 8 Scene

 4日目が始まりました。洞爺湖の絶景をもっと高いところから拝もうと、有珠山ロープウェイを利用する予定でしたが、またまた天候が曇っていたので断念。家族会議を開いた結果、ちょっと遠いですが、登別温泉の地獄谷まで足を運ぶことに決めました。ナビで確認すると、高速をぶっ飛ばしても片道2時間半はかかる模様。鼻水がひどくなっていた8郎は、近くの薬局で鼻炎薬を買い、心を整えました(サッカー日本代表主将風)。いざ、出発!
 のどかな田舎道ですが、行く先々で自衛隊車両とすれ違いました。後日、ネットで調べてみると、北海道には2つの師団と2つの旅団、約50の方面直轄部隊があるようです。自衛隊王国なんですね。当然ながら北方領土を意識してなんでしょうが
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 下写真は、ルスツで買っていた「いろはす」のハスカップバージョンです。爽やかな酸味がおいしゅうございました。ハスカップは初体験だったので、またまたネットで調べてみると、シベリアを源流とする北方系の植物。日本では北海道と栃木県の日光戦場ヶ原、静岡県の荒川岳に限って、わずかに群生しており、平地に群生しているのは北海道内でも勇払原野だけだそうですね。同僚にもジャムをお土産に買っていきました。
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 腰が痛くなるくらい運転したところ、やっ登別への案内標識が。高速運転中にもかかわらず、かーかーナイスショット。バックミラーに写るは、とーとーのまあるい頭。そんなのカンケーねぇ!北の大地で懐ギャグ復活です。
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 I.C.を降りると、これまた標識の向こうに登別のシンボル、大きな鬼です! 夜なかなか寝ないときに「眠らない子は鬼が来て連れ去るよ~」と両親に脅かされている10郎、「今は動かないよね」と本気でびびっていました(笑)
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 車で素通りした登別温泉街は、洞爺湖以上に温泉に特化した町並みでした。この街は、滝クリが使う前から「お・も・て・な・し」の心をもっているようです。だってホテルの壁に書いてあるもん。
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 街の袋小路的な場所にある地獄谷に到着。早速、10郎が記念撮影。長旅の疲れにも関わらず得意のウルトラマンポーズです。決まったぜ、ジョワッ!
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 硫黄の臭いに包まれながら、ウッディーな案内路を歩きます。
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 行き着いた先は、数分に一度ぐつぐつするのだという「鉄泉池」です。そばには無邪気な10郎。
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 特に温泉に入ることもなく、別れを惜しむこともなく(寂)登別を出発しました。さらば、人生で再び来る可能性は低い…。
 またまた2時間半かけて、洞爺湖に戻ります。おなかも空いたぁ。やっと着いた「レークファームヒル」です。
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 たんぽぽの綿毛に息を吹きかける10郎。いつまでこんな無邪気な表情を見せてくれるのでしょうか。
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 ランチのはカレーとピザを食べましたが、特においしくもなく…(泣)。写真もUPしませんね。
 せっかく来たからにはと、北の大地で、父によるバッティングの英才教育を行いました。父はひそかに、10郎が父の母校N高で4番を打つことを夢みているのですよ。
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 その後、サミットの主会場となったことで有名な高級感あふれるウインザーホテルに到着。まるで宿泊客であるかのごとく、記念撮影。
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 ロビーからは洞爺湖が一望できるという大きな窓が。野乃風リゾートを凌駕するほどの荘厳さです。しかし外はやはり霧。
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 ガイドブックで紹介されていたカフェに。厳かな雰囲気に田舎モノ家族、多少緊張気味。10郎はリラックスムード。
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 たしか1000円超のケーキを注文。おいしゅうございましたが、沖縄県内でも300円で同程度のケーキは買えるというのが正直な感想。雰囲気代ということで。
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 野乃風に戻り、今度は最上階の展望風呂に。ガラス戸を開けると7月にもかかわらず、寒風がビュッと。「やっぱり入らない」と逃げ腰の10郎を説得し、入湯。曇りでしたが、絶景には違いありません。10郎と一緒に10分ほど満喫。あ~ぜいたくな夏休みだっ。後でかーかーに聞くと、女湯のほうが絶景だった様子。風呂場を時間ごとに交換しているようです。
 作務衣に着替えると、美食ビュッフェへ。なぜか「今宵はVIPルームへ」と、落ち着いた雰囲気の部屋に案内されました。ホテル側の粋な計らいなのでしょう。しかし、VIPだろうがなんだろうが、配膳するのは自分です。さ、取りにいくぞう!
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 相変わらずおいしゅうございました。特に右奥のステーキ。柔らかくて絶品でした。これが食べ放題なんですよ!人生で最もぜいたくなビュッフェとなりました。
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 8郎は今回の旅を終えた軽量で84.7㌔を計測。どこまでリバウンドしてんじゃい。
 ディナー後は、最後の夜ということで、花火大会は船着場近くで観賞。ちょうどベンチが空いていたので座って観賞することができました。た~まや~
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 結婚10周年のとーとーとかーかーにはもちろん一生の思い出になるが、10郎も覚えていてくれるかなー。
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 部屋に戻り、沖縄名護のじいじばあばに、寝たままで旅行の経過報告をする10郎。おいおい、餞別もらってるんやでー。
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 その日は疲れもあって、3人とも爆睡。明日はついに最終日、空港までの間、何をするか決めていません!どうなることやら。


北の大地で祝10年 3日目

2014年07月16日 | 県外 8 Scene

 3日目が始まりました。この日はルスツを出てメーンの洞爺湖に移動するという、今回のたびで最も重要な日です。一日の成功を祈願する意味もこめて、旅行前からガイドブックで心を弾ませていた「羊蹄山と雲海」を見てみようと、家族3人、早朝5時に起きました。ゴンドラに乗り、いざ絶景スポットへ。でも、霧がすごいっ。6年前の由布院旅行を思い出すぜい。
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 頂上に着いてみると、不安は的中し、あたりは霧一色。晴れた日にはこれだけ見えるんだよ、という看板が物悲しいっす。羊蹄山はいずこ。8郎ら家族のほかにも数人の観光客(少な!)がいましたが、みな不満そうな表情でした。
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 霧が晴れるのをまとうと、しばらくぶらぶらしましたが、濃くなる一方。まるでゾンビ映画のワンシーンのような雰囲気までかもし出してきました。
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 映画「ミスト」をほうふつとさせる父と息子の後姿です。もちろん、かーかー撮影。
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 絶景はあきらめ、しぶしぶホテルへ帰りました。つかれていたのか、再び爆睡する10郎です。手にはもちろんウルトラマン人形。期待させてごめんなー。
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 一眠りしたあとは朝食。
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 ホテルの入り口近くにあるアイスクリームショップ(おじさん一人で運営)で糖分を補給。なぜ?
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 どちらにしろ、2泊したルスツリゾートとはもうお別れ。エクシーガに乗り、出発しました。ルスツは、高原リゾートの名にふさわしい広大な敷地、アトラクションには満足でしたが、つかいにくい部屋には疑問符が残りました。おそらく、ゴルフやウインタースポーツ三昧する方々には最高のホテルではなかったかと。さらば!
 向かうは、次なる絶景スポット、洞爺湖です。一番の絶景ポイント「サイロ展望台」には、1時間ほどで着いたかと。半分以上は中国人観光客でした。
 しかし、天候は曇り。湖上ももやっていて、あいにくの景色です。かーかーもがっかりしていました。
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 とりあえず、第二の宿泊ホテル「野乃風リゾート」へ。チェックインするまでに多少の時間があったので、ガイドブックに載っていた、近くの老舗レストラン「望羊蹄」でランチを食べることに。こちらも名称から想像できるように羊蹄山が見えるんだそうです。いや、昔は見えたんだそうです(笑)
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 店内は歴史を感じさせるアンティークなつくり。ホール担当の店員さんもとてもていねいで好印象でした。
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 8郎はハンバーグ(1600円)を、かーかーは一日10食限定(1200円)を注文。とてもおいしゅうございました。チェーン店がまねできないであろう熟練のデミグラスソースで舌が満たされました(表現あってる?)。妻と二人、「もう一度来てもいいね」と共感。おすすめです。
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 すばらしいランチで腹を満たして店を出ると、空が青々と晴れているじゃないですか。妻と目が合いました。「もう一度、サイロ展望台に行ってみよう!」。すぐにエクシーガを飛ばしました。
 さきほどとは別の場所のように晴れているではありませんか!
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 早速、愛機スタイラスTG-2にミニ三脚をつけ、記念撮影。美しい洞爺湖に負けじと、とーとーのおでこも輝いています。
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 朝礼で校長先生が使いそうな式台があったので、登って撮影。
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 パノラマ撮影にも挑戦。うぅ~ん、いまいち!
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 ホテルに戻ると、チェックインまで、あと数十分ほど時間があったので、裏手の船着場から洞爺湖の遊覧船に乗ることに。
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 室内は湖上の風が入ってきて心地よかったです。
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 湖上から見る「野乃風リゾート」。
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 ウミネコならぬミズウミネコ? 韓国人観光客がエサを投げまくっていたのには閉口しました。
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 サミットを記念して万国旗が張られたままでしたね。
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 さあ、ついに「野乃風リゾート」にチェックインです。ロビーの奥には洞爺湖を真正面に拝める硝子張りのホールがありました。
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 オリジナル商品も展示されていました。
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 室内はご覧の通り。洞爺湖が真下に見える絶景です。最上階から一つ下の8階だったかな。10郎が落ちそうです(笑)
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 最上階に移動し、初めて家族風呂なるものに入りました。予約制。50分限定ですが、家族3人、汗をかきまくりました。
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 10郎も作務衣に着替え、温泉気分を満喫です! (この刀に見立てた靴ベラ、よほど気に入ったのか、チェックアウト時に洋服の下に隠して持ち帰ろうとしていたのには笑えました!かーかーに発見され没収となりましたが)
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 ディナーはブッフェ。部屋付けじゃなかったのが、残念(あまり落ち着けズ)でしたが、メニューはどれも一流。ボンビー育ちの8郎にはすべてがおいしかったっすー。それにしても10郎、ぜいたくな4歳の夏だね
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 部屋に戻ると、遊覧船が湖の中央に移動するのが見えました。ついに、湖上花火大会の始まりです。8郎一家はもちろん部屋から眺めます。
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 始まった~。た~まや~
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 スタイラスの機能では花火撮影はこれが限界。本当はもっとすばらしい景色でした。8郎はサッポロクラシックを飲みながら観賞しました。つかれていたのであとは爆睡。さ、明日4日目の予定は確定したものがありません。どうなることやら。


北の大地で祝10年 2日目

2014年07月10日 | 県外 8 Scene

 2日目です。ルスツリゾートの朝食です。おいしゅうございました。
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 8郎らが泊まったルスツタワーは別館で、別館から見る本館はこんな感じです。プールや遊園地、スキー場にゴルフもある、北海道随一の大型リゾートだそうです。中央の丘からは羊蹄山と雲海が見られることもあるようです。
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 本館との間にはかわいいモノレールがありました。非常に遅いですが移動には便利です。
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 朝飯を食べ終えると、エクシーガを飛ばし、河下りをするためにニセコ町へ。利用するショップは「ライオンアドベンチャー」です。高知県出身という男性ガイドさんがていねいに対応してくれました。ヘルメットにライフジャケットをはおり、いざ、荒波へ!(清流ですが)。 カヌーにも乗ったことがないというかーかー、意外にもかいさばきが絵になっていますね。
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 清流下りとはいえ、水流によっては、多少の波しぶきがかかりました。やはり北海道の川水は冷たい!
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 10郎の鼻の頭にも水滴が(笑)
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 途中の砂州では小魚捕り。意外にもかーかーだけが捕まえました。
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 振り向くと羊蹄山にはやはり雲がかかっていました。
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 1時間程度で終了。車に向かう父子の背中姿をかーかーが撮影。10郎はこの小さな小さな大冒険を覚えててくれるかな。
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 帰りがてら、みるく牧場なるスポットによりました。ミルク関連の商品がたくさん売っていました。シュークリームを買いましたが、必要以上にクリームが入っていて手がびちょびちょに(泣)。羊蹄山を拝めるという撮影スポットで、いかにも北海道の牧草ロールに二人を乗せて記念撮影しました。羊蹄山にはやはり雲が…。
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 ランチは、予定していたカフェレストランが休みだったので、急遽、道中のあいているカフェへ。そこは黒と赤を基調にした外装内装で、明らかにオーナーがロックファンだというのが一目瞭然。店外に駐車していた4駆のナンバープレートが「69」なのには多少ひきました。ランチタイムだというのに人っ子一人いない店内に多少不安になりましたが、出てきたカレーはそれなりにおいしゅうございました。なぜかティッシュを吐き出すオバマ米大統領です。
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 ホテルに帰ると、8郎は披露困憊。うかつにも昼寝をしてしまいました(前科あり)。その間に妻と10郎は二人、デートを楽しんできたようです。
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 意地でも雲を頭に乗せる羊蹄山を背に、どんどんお兄ちゃんの表情を見せる10郎でーす。
 3日目はついにメーンスポットの洞爺湖に移動します。あ、その前に、運がよければ拝めるという「羊蹄山と雲海」を見るために、早朝5時からゴンドラに乗らなければなりません。頑張って早起きするぞ。


北の大地で祝10年 初日

2014年07月09日 | 県外 8 Scene

 結婚10周年を記念した4泊5日の北海道旅行から帰ってきました。これといった目玉もなく、曇り空で絶景を満喫できなかった不運もあったものの、46時中、家族3人寄り添うように過ごした楽しい旅となりました。たくさんの写真とともに振り返りますので、おひまな方はどうぞお付合いください。
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 お昼前に那覇空港着。夏休み前の平日ということで、そこまで混雑はしていませんでした。
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 ANA千歳空港直行便の搭乗前に記念撮影。10郎も元気いっぱいだー。それにしても沖縄の7月の空は美しいっ。なんだか名残惜しさも感じました。
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 ちなみに今回の空旅は、幸運にも往復全3便とも3人横並びでした! 
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 いざ、テイクオフ。さらば愛しきわがふるさと(かーかー撮影)。
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 行きの便はかなり空いていましたね。快適でした。
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 空いているのを利用(悪用?)して、反対側の窓から雲海を撮影。撮っててよかったかと。なぜなら、北海道ではこれ以上の雲海には出会えなかったからです(泣)
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 3時間ほどすると津軽海峡が真下に。ついに北海道に来たぞー。これまたかーかー撮影。
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 5年ぶりの千歳空港に降り立つと、床に空港内の施設「ドラえもんパーク」の宣伝が。10郎大喜びです。最終日にこのコーナーに大いにお世話になるとは、そのとき思いもよりませんでしたが。
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 お次は謎のゆるキャラとも記念撮影。
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 トランクを押して移動を手伝う10郎。今回の旅でさらにお兄ちゃんな一面を見せれくれました。
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 早速、レンタカー店へ。今回は5日間ずっとレンタカーで過ごす予定なので、長距離移動も考え、排気量2500ccのスバル・エクシーガを予約していました。正解でした。アクセルに余裕をもってクルーズできましたよ。
Ekusiga
 夕方なので、急ぎ、最初の宿泊地である高原リゾートこと「ルスツリゾート」へ向かいます。高速でもないのに、トッラク野郎たちが時速100㌔超のスピーでびゅんびゅん追い越していきました。1600ccクラスの車では厳しかったかと。
 なぜか途中で10郎の好きなティラノサウルスの象があったので、記念撮影。
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 しばらくすると、別名「蝦夷富士」とも呼ばれる羊蹄山が目に入ってきました。美すぃー。
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 車道脇にはトラクター。いかにも北海道です。
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 ちなみに、頂上まで拝めた羊蹄山はこれが最初にして最後となりました…(泣)
 2時間半ほどかけて、やっとルスツリゾートに到着。雰囲気出てますね。
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 チェックインすると、生まれて初めて2階作りの部屋に案内されました。上が寝室、下がリビングやトイレです。32階から見下ろす景色はリゾート気分満点でした。
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 最初のディナーは、空港で買った弁当です(苦笑)。節約も目的ですが、朝からの長旅でつかれているだろうと想定してのこと。おいしゅうございました。ていうか北海道でまずいものを見つけることのほうが困難ですがね。
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 そのあとは10郎と初めての温泉に入りました。曇り空ながら、三日月が眺めて最高でした。
 その後は家族3人枕を並べて爆睡しました。
 2日目は、清流下りに挑戦します。お楽しみに!


みちのく視察

2011年05月29日 | 県外 8 Scene

 巨大津波の被害を受けた東北地方に行ってきました。現地の被害は予想以上でした。写真は宮城県仙台市の住宅街です。Photo_2

 白いバンの運転席の窓は半分開いたままでした。ドライバーは生き延びることができたのでしょうか。電線には黒いカラスもとまっていました。

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 福島、宮城、岩手と3県を新幹線で移動しました。沖縄生まれ、沖縄育ちの8郎が新幹線に乗るのは初めてでした。盛岡駅には「がんばろう!岩手」と書かれた横幕が張られていました。困難な状況にある人に、頑張ろうは禁句だとは言いますが、それでも伝えたい言葉ですね。
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 震災復興のためにお土産も購入。仙台の「牛タンしぐれ煮」は酒のつまみに最高でした。 Photo_7

 この旅で、沖縄の生活がいかに幸せかを感じました。被災地の一日も早い復興を願うばかりです。沖縄にもかつてギネス級の大津波が来たことをウチナンチュは忘れてはいけません!