おかあちゃん牧師の日記

新船橋キリスト教会の牧師です!
日々の生活のこと、教会のこと、
家族のことなどを書いています!

沖縄の貧困

2017-02-25 11:03:22 | 時事問題

『裸足で逃げる』

をkindleで購入して読みました。
沖縄の貧困問題を扱っている本です。

いや、貧困から派生する
虐待、暴力、レイプなどを
まだ10代の少女たちからのインタビューを通して、
生の声を届けようとしている本でした。

筆者、上間陽子は沖縄出身。
自分の周りにまとわりつく、
重い、暗い影から逃げるように、
一時期は沖縄を出たのですが、
2015年から琉球大学の教育学の教授として、
沖縄に帰って来て、
自分が嫌ったその重い暗い影に今一度向き合います。
 
筆者は、いわゆる道を外してしまった10代の少女たちを
追いかけ、調査し、
同時に彼女たちに寄り添い、引き受け、
援助することによって、
その実態を描き、
このように本にして社会に訴えてかけているのです。

読んでいると、
あまりに過酷な現状と切なさに、
遠い世界のこととして
置いておきたい衝動に駆られるけれど、
でも、どことなく沖縄と台湾の風土が似ていることと、
台湾と同じく、貧困の連鎖が始まって長いこと、
彼女たちが使う日本語が、
台湾で日本語を使う人たちと重なったり、
課輔班で出会う子どもたちの
顔と重なったりで、
どうしても他人事とは思えない…。

多くの沖縄の牧師夫婦が、
あたりまえのように里親になり、
何人もの難しい子どもたちを育て、
世に送り出しているのは、
当たり前の家族のぬくもりや保護、
安心感などが欠落している子どもたちが、
いつも身近にいるからだろうと思わされたことでした。

そして、今ここで私はどうするのか
という宿題も出された気分です。


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