必要があって、私たちのミニストリーをまとめてみました。
私たちは台湾でこんなことしてます!
台湾宣教 齋藤五十三・千恵子宣教師
2004年に台湾宣教師として同盟教団から派遣され、一期目は主に語学研修をしながら、愛家教会で奉仕。二期目からは、立新教会の開拓に備えるべく、王牧師夫妻と共に親教会である竹子坑教会で協力牧会し、2012年には王牧師夫妻と共に台中市大里区にある立新という町で教会開拓を始め、今年6月には開拓5周年を迎えました。
立新教会では、開拓当初から、地域に仕える教会としての理念を掲げ、様々な取り組みをして来ました。
1, 課輔班(学習支援)
台湾は日本以上に学歴社会ですから、教育格差がそのまま経済格差に影響します。そのため貧困家庭やシングルペアレント家庭の子どもたちへの学習援助は、子どもたちの将来に大きな意味を持ちます。現在、週日の放課後、小、中学生合わせて約40人の家庭に様々な事情のある子どもたちが集まって来て、教会で宿題をしたり、試験の準備をしたりします。
また課輔班では、週に一度バイブルタイムがあります。たくさん賛美して祈り、聖書のおはなしを聞く時間です。ほとんどの子どもたちの家の宗教は、台湾の伝統的な宗教なのですが、子どもたちにとって、聖書のおはなしはいつも新鮮で、みんな喜んで耳を傾け、夏のキャンプの時には信仰の決心に導かれています。
また、本人が希望し、親の理解を得、賜物のある子どもたちに楽器(ピアノやドラム)を教えています。何年か続けてきたかいあって、今では礼拝の奏楽でも大活躍しています。
2, チャンピオンプログラム
主に二つのプログラムがあります。『問題処理』と『真愛守門員』です。20年ぐらい前にアメリカ人宣教師が、台湾における青少年の自殺の多さに心を痛め、若者たちが問題に遭遇した際に、どのように向き合い、対処していったらいいのかを学ぶプログラムを立ち上げましたが、それが『問題処理』です。もう一つ、『真愛守門員』は、10年ほど前に作られたプログラムで、主に性教育をします。台湾の離婚率の高さ、性犯罪の多さ、性病の蔓延は、深刻な社会問題です。子どもたちが、自分の性を受容し、大切に守り、将来幸せな家庭を築き上げていけるように教えるカリキュラムです。今年も地域の公立小学校の6年生全クラスで、この授業を行うことが、すでに決まっています。
3, フードバンク
台湾では教会によるフードバンクの利用が盛んです。フードバンクから食料を受けとり、自分たちの地域の貧困家庭に配布します。立新教会でも、現在二か月に一回、7家庭を訪問し、食料を届け、祝福を祈っています。
4, 日本語クラス
週に一回の午前中のクラスは、千恵子が受け持ち、夜のクラスは五十三が受け持っています。親日と言われる台湾では、日本語を学びたい人がたくさんいます。語学クラスから教会につながる人は、多くはないのですが、地道な種まきと関係づくりが、ミニストリーにつながると信じて取り組んでいます。
5, 日本語世代の方への伝道
50年の日本統治の歴史を持つ台湾では、学生時代日本語教育を受けた世代の方がおられます。この世代の方たちは、戦後、公教育に北京語が使われ始めたころには、すでに中学校、女学校を卒業していたために、北京語を習得する機会に恵まれず、今でも読み書きは日本語が一番自由だという世代です。この世代の方たちへの伝道と聖書の学びにおいては、わたしたち日本人宣教師が活躍できるところです。五十三が、主にこのミニストリーに携わって来ましたが、年齢が上がっていることもあり、すでに天に送った方もおられます。
6, 神学教育
台湾においては、主に教会に仕え、建て上げる働きをしていますが、同時に五十三に与えられている賜物と使命を生かした働きを進めて行くために、神学教育を志しました。5年もの歳月をかけて、台湾に住みながら、博士論文執筆に取り組み、オランダのフリー大学神学博士課程を修了、2016年12月に卒業しました。広くアジアの神学教育に貢献したいとのビジョンを与えられ、現在、働きの場を模索中です。今年5月には、日本のTCUで教鞭を取る機会が与えられ、また来年1月には、台北にある改革派神学院での集中講義が決まっています。
7, その他
伝道を目的としたクッキングクラスや日本からのミッショントリップの受け入れ、地域の幼稚園でのクリスマス会やイースターのお祝い、他教会での説教奉仕。その他TEAMミッションや台湾の同盟教団(協同会)での様々な責任があります。