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精神年令

中学受験生を見ていると、やはり精神年齢の違いに気がつきます。
それ相応に精神年令も成長してきて、自立心が芽生えている子がいる一方で、まだまだかわいさの方が先行している子がいます。

こういう子どもたちが入試で競走すれば、必然、自立心のある子の方が得でしょう。もちろん、かわいい子でもできる子がいますが、入試に向けて自覚を持った行動ができるとか、入試で落ち着いて対応できるなど、やはり精神年齢の高い子が入試で有利であることは間違いないでしょう。

問題は12歳の段階でここに達するかどうかは明らかに個人差があるということです。それなりに成長してきたとしても、やはり自ら問題を解決することに慣れている、あるいは積極的であるかどうかということは、個々に違いますし、またそれを個人のペース以上に早めても、実際はあまりうまくはいかないのです。

私は、ある程度までなるべく自立を促しながら、自分で勉強する、自分で問題を解決するように仕向けています。なるべくなら教えないで、自分で発見するように、自分で理解できるようにするのです。その上で幼いのはその子の成長のペースですから、それ以上に何かする必要はない。そこまで含めてその子の力でしょう。

かわいがって育ててくれば必然、自分で問題を解決する力は乏しくなります。

入試前の駆け込みではなく、しっかり子育てを考える、その延長線上に中学受験がなければいけないのではないでしょうか。
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ゆり戻し

昨日、補欠の話を書いたら、ひとり回ってきました!
本人からの電話。大変うれしそうでしたが、また回ってこないかなあ。

しかし今年の受験は前半戦が終了、次は高校受験です。高校受験も今は、めっきり私立高校の募集が減りました。まあ、これだけ中学受験が話題になってくると、中学でなるべくとった方が良いということになるのでしょうか。

先日新中3の女子の面談をしていましたが、実際に通える私立は本当に数えるくらいしかない。でもここで中学受験の感覚は持ち込めません。例えばみなさんが、えっと思うような数字になっているからです。中学受験で40台の偏差値はすぐ60台にはねあがる、学校も少ないから仕方がないですが。

だから近年高校受験はやはり公立高校受験が中心になっているように思います。湘ゼミエルフィーのスタッフと話をしていても、やはり公立中心の組み立てになるケースが多いようです。(もちろん、塾のカラーもあるでしょうが。)

公立高校も私はこれから少しずつ復活してくれるのではないかと思っています。日比谷もだいぶ難しくなってきました。県立、都立のトップ校が独自入試を始めており、この中学受験傾斜はどこかで修正が始まると思います。

行き過ぎればもどる、ではないでしょうか?
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補欠

今年も何人か補欠の子がいます。

第一志望の補欠というのは、実にはがゆい思いがしますね。あと数点で届いたものを。あの問題さえできれば、そういうところはどうしてもあります。

実はうちの息子は第一志望が補欠でした。そして2月末まで待ちましたが、結局回ってきませんでした。本人としては同じ附属に行くのだからというのもあるにはあるのですが、しかし、第一志望に合格しなかった、あと数点でという思いは非常に悔しかったと思います。

ただこればっかりは、もう待つしかない。そして回ってこなかった場合を想定して次の動きにいくことが大事だろうと思います。

昨年は何番まで回った、とかそういう情報を聞いても、まあ、今年の場合はどうなるかわからないのです。今確実にできることをやった方がよさそうです。

ついでに言えば、たいていの学校の場合、補欠者には電話で繰り上がりを連絡しますが、つながるまで飛ばすことはありませんので、じっと電話の前で待つ必要はありません。
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入試問題

今年の入試問題は受験者数が多かったために、難しくなってきたようです。これまでの学校のレベルに比べて高くなった、つまり傾向はそう大きく変わらないが、出す問題が難しい、計算問題が面倒だったり、知識が細かかったり。

難しくするには理由があって、やさしい問題だと差がつかないからです。みんなできてしまう、それだと誰がよりできるかということがわからない、だからレベルを上げた学校が増えたのでしょう。

実際に、今の入試問題は、かつてに比べると大分変わってきました。これは以前に指摘したことですが、社会は歴史、地理といったカテゴリーから現代社会についての知識や関心を求める問題が増えました。環境問題や温暖化、少子高齢化、今の日本や世界が直面する問題を出しています。

しかし、12歳の子どもたちに出題する問題として適当なのか?といえばそうではない。そういう問題があるという知識の整理だけで答えている子が多いのではないかと思います。

うがった見方をすると、大学受験の準備としてある程度まで知識を持っている子をとるんだという視点が見え隠れします。

もっと12歳の考える力、表現する力を根源的に試すような問題を本来なら出題してほしいと思うのです。覚えることばかりではなく。

私が出題者だったらこんな問題を出したいと思います。

「あなたの関心のある都道府県を1つあげ、その都道府県についてどういうことに関心があるのか、またそれはどうやれば調べられるかについて自分の考えを書きなさい。」


「岩手山 秋はふもとの三方の野に満つる虫を何と聴くらむ」
この短歌が歌う情景を1200字以上1600字以内で、物語の形で表しなさい。

採点は大変でしょうが、物語さえ読めばこの子の国語力はすぐわかるだろうなあと思いますが、きっと出ないだろうなあ。
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さあ、次だ。

受験を終えて、塾に報告に子どもたちがやってきます。
できる限り、いったん総括してもらうことにしています。

自分では、準備は充分だったと思うか。
試験で不足していたことはなかったか。
満足のいく受験だったのか。

そして私自身の感想も言います。今後どうすべきなのか。

子どもたちは、これでひとつのゴールを迎えたような気になっているでしょうが、とんでもない。

公立に行けば、もちろん高校受験の準備を始めなければいけない。
私立に行っても、今度はみんな入試を通過してきたのだから、それなりのレベルにはいます。だから、しっかり自分の勉強をしないといけない。

スタートなのです。もちろんひとつのゴールではあるのだけれど、まあ、それは2月いっぱいの話。3月になったらまた大いに勉強してほしいと思っています。

私はよく子どもたちに中学受験の終わりは中1の1学期だといいます。新しく入った学校で自分がそれなりの位置にいれるのかどうか、これは入試よりも難しいことかもしれない。入ったからといって、後ろからついていくようではいけない。学校によっては高校での進学を認めないところもあるのです。だから気を抜かない。中1の夏休み、それなりの位置にいて初めて、入試が終わるのです。その学校に行って大丈夫だったということがわかるのですね。

同様に公立に進む子どもたちは、高校受験でのポイントである内申は中1の1学期が最初の評価です。ここで悪ければそう簡単に評価をあげることはできない。最初の滑り出しが大事なのです。だからすぐに準備を始めなければいけないのです。

厳しいようだけれど、高校受験をするのなら、もう切り替えないといけないのです。

さあ、次だ。
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公立にするか、私立にするか

そろそろ受験も終わってきて、実際の悩みとしては
今合格している私立にするか、それとも公立でもう一度高校受験を挑戦してみるか、とお考えになっているご家庭もあろうかと思います。

お父さん、お母さんが描いていた予定よりも、違った結果が出てしまった子どもたちが今年は少なくないでしょう。実際、定員を1万人近く上回るとこういう入試が起こるのだというのを私も改めて感じています。

今年は厳しいと予測していたので、例年にも増して安全校の考え方を厳しくしていましたが、それでも「いや、この子ならこれは入るだろう」という読みが働いていたものも事実です。

ということは・・・

そう、今までのレベルとは違った子どもたちが進学してくる可能性が高いのです。私立はある意味塾みたいなもので、入学試験で生徒のレベルをある程度揃えてきます。その入試が厳しければ当然、その学校のレベルもあがってくる。

だから事前の偏差値など、考慮の対象にしてはいけないのです。

私は基本的に縁のあった学校には進むべきと思います。現状でいえば、十分に公立よりもクオリティーの高い授業が受けられるでしょう。

そして子どもたちの次は大学受験。それまでじっくりと何が好きなのか、どういうことを将来成し遂げようと思うのか、そういうことに思いを寄せられる6年間にしてもらいたいと思います。

お父さん、お母さんの世代あるいは、それよりも上の世代の方からは信じられないようなことなのです。
学校のレベルは昔と今では大きく違います。昔近寄ってはいけなかった学校が今は立派な進学校になっているのは枚挙に暇がない話でしょう。

ですから、お子さんが縁のあった学校はこれからそうなる可能性が高いのです。私は思い切って、その学校に入れられることを強くお勧めします。過去にも多くの方が「良い学校に入ってくれて良かった」と思われているのです。

ぜひ子どもたちの気持ちも汲んであげてください。

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2年後

新5年生のクラスがスタートしました。

さすがに6年生の受験を迎えた子どもたちからここに戻ってくると2年間の差を改めて感じます。

まずはガイダンスから。
1週間の勉強の組み立て方、何をやり、何をやらないかという指示、ノートの取り方、知識の覚え方、復習の仕方、話すことがたくさんあって、心の中では
「あわてない、あわてない」
と自戒しておりました。

2年後、この子たちはどういう受験をするのだろうかとふと思いました。私自身が悔いのないように教えていきたいなあと改めて思った次第です。

「ええい、今日は最初だから大盤振る舞いや。」
などと押したハンコに素直に喜んでくれたけど、さて、2年後は?
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最後までがんばる

第一志望に合格しなかった子が、明日再び第一志望の二次募集に挑みます。

昨年も同じようなことがありました。第一志望に合格せず、途中で何とか止まったものの、本人としてはがっかりしていました。

「二次の方が難しいから。」
「当たり前だ。とる人数だって少ない。」
「やっぱり無理よね。」
「無理と決めたら無理だね。でも、やってみないとわからないんじゃないの?」
「・・・・」
「行きたかったんじゃないの?」
「それはそうです。」
「じゃあ、いずれにしてもやるしかないでしょ。」
「わかってます。最後までがんばるんだから。」

そういって出かけていきました。

「満足した。たぶんだめだと思うけど、でも精一杯やったから満足。」
そういってにこやかに彼女の入試は終わりました。

そして結果発表。知らせてくれたのはお母さんでした。
「先生、何かの間違いかしら。合格してます。」
「それはおめでとうございます。ちゃんと書類をもらってきてください。」
「はい、しっかり持ってます。」

最後までがんばる子には何かしら良いことがおこると私は信じています。


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お説教

ある生徒から電話をもらいました。

「昨日のA中学は落ちてしまいました。でも、今日発表のB中学は合格しました。」
「そうか、B中学は合格してA中学を落ちたのはなぜかな?」
「・・・・・」
「君は今、B中学に合格したことを喜んでいる。それはそれで立派なことだ。しかしだ、A中学に落ちたことをごまかしてはいけない。」
「はい。」
「なぜ、落ちたと思うか?」
「え、そこまで勉強しなかったから。」
「そんな問題か?」
「え、違うの?」
「はっきり言えば、君は自分のしたいことだけをしてきた。自分がおもしろいと思う問題は解き、自分が関心のある授業は一生懸命やった。」
「はい。」
「しかし、僕やお母さんが何度いっても、自分がしたくないと思う勉強はあまり力が入らなかった。例えば社会だ。」
「あ、はい。」
「で、この結果をどう思うか?」
「僕がいけなかったです。」
「そうだ、しかし、今になってわかる。何回か話したが、君にはピンとこなかった。お母さんもお父さんも同じ話をしたはずだ、そうではなかったか?」
「はい。」
「いいか、大事なことだからあえて今日言うけど、自分がやりたいことを達成するために、自分がやりたくないこともがまんしてやらなければいけないことがある。それは目的のためにやらなければいけない。それから逃げ出したら、そういう結果になる。」
「はい。」
「だから、4月に中学に入ったあとは、決してそういうことをしないように行動しなさい。例えば君はたぶん、英語の単語を覚えたくないと思うだろう。きっと1年後に「英語の成績が悪いんだよね」というに違いない。」
「はあ。」
「それはだめだ。英語の勉強はまず暗記だ。それをやらない限り決してできるようにならない。君にとってはつらいだろう。だけど世界の人たちと話すためにはそのルールを学ばないといけない。やりたいことがある、そのためにしんどいこともやらなければいけない。わかるかな?」
「はい。」
「では、明日、もう一度気合をいれていきなさい。C中学を受けるんだろう?」

電話の最後に
「まあ、でもよくやった。B中学に入ったのはえらかったな。」
と付け足しました。危ない、忘れるところだった。


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あわてないで

2日目の受験が終わりました。

で、この2日間に2校の受験を終え、また一度も合格発表を見ていない子がいます。(3日に2つ、見ることになるわけですが。)一方1日の午前、午後、2日の午前、午後とすでに4回の入試を終えた子もいるでしょう。

今年は受験生が多いといわれただけに、実は例年以上に一人の生徒が出願している数が多いようなのです。ということは、1日、2日ではまだ合格発表がないまま受験している生徒も多く、今日から明日の間に複数の合格を持っている子どもたちが多く出てくるはずです。

でも一人が行く学校はひとつしかない。

学校側は、出願数も多いことから慎重に合格者を出していますが、例えば午後入試はここ数年行われ始めたものなので、充分にデータがあるわけではありません。間違って多くとってしまうと後で大変な思いをするので、どうしても慎重にとらざるをえない。

おわかりいただけましたか。1日、2日の合格ラインは若干バブルの気があるのです。

だからあわてないで。もう一度、受験プランを考えてみましょう。(塾の先生にも相談してください。)

どこを狙うのか、どこを抑えるのか、3日以降、抑えの学校は1,2日に比べれば明らかにやさしくなります。また3日から辞退が始まりますから、必然繰り上げも考えていかないといけない。すでに補欠の繰上げを始めた学校もあります。

確かに5万人の受験生、定員が4万人強とすればそれなりに厳しいのは明らかです。ただ、公立一貫も明日から。まだ始まったばかりなのです。

2日で4校受けたみなさんは、もうくたびれてしまったかもしれませんね。でも、まだ2日間なのです。あわてないで、じっくりと取り組んでいきましょう。

史上最高の受験生、ということはまだ誰も実質的な経験をつんでいないのです。これは合格者を出す学校も同じこと。ですから実態を見逃さないようにしてください。

慌てて動いてしまっては元も子もありません。どこを狙うのか、どこで抑えるのか、シンプルに考えればよいのです。
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