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お説教

ある生徒から電話をもらいました。

「昨日のA中学は落ちてしまいました。でも、今日発表のB中学は合格しました。」
「そうか、B中学は合格してA中学を落ちたのはなぜかな?」
「・・・・・」
「君は今、B中学に合格したことを喜んでいる。それはそれで立派なことだ。しかしだ、A中学に落ちたことをごまかしてはいけない。」
「はい。」
「なぜ、落ちたと思うか?」
「え、そこまで勉強しなかったから。」
「そんな問題か?」
「え、違うの?」
「はっきり言えば、君は自分のしたいことだけをしてきた。自分がおもしろいと思う問題は解き、自分が関心のある授業は一生懸命やった。」
「はい。」
「しかし、僕やお母さんが何度いっても、自分がしたくないと思う勉強はあまり力が入らなかった。例えば社会だ。」
「あ、はい。」
「で、この結果をどう思うか?」
「僕がいけなかったです。」
「そうだ、しかし、今になってわかる。何回か話したが、君にはピンとこなかった。お母さんもお父さんも同じ話をしたはずだ、そうではなかったか?」
「はい。」
「いいか、大事なことだからあえて今日言うけど、自分がやりたいことを達成するために、自分がやりたくないこともがまんしてやらなければいけないことがある。それは目的のためにやらなければいけない。それから逃げ出したら、そういう結果になる。」
「はい。」
「だから、4月に中学に入ったあとは、決してそういうことをしないように行動しなさい。例えば君はたぶん、英語の単語を覚えたくないと思うだろう。きっと1年後に「英語の成績が悪いんだよね」というに違いない。」
「はあ。」
「それはだめだ。英語の勉強はまず暗記だ。それをやらない限り決してできるようにならない。君にとってはつらいだろう。だけど世界の人たちと話すためにはそのルールを学ばないといけない。やりたいことがある、そのためにしんどいこともやらなければいけない。わかるかな?」
「はい。」
「では、明日、もう一度気合をいれていきなさい。C中学を受けるんだろう?」

電話の最後に
「まあ、でもよくやった。B中学に入ったのはえらかったな。」
と付け足しました。危ない、忘れるところだった。


コメント ( 1 )
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