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合格実績が多くなれば、競争率は自然倍率に近づく

各塾の合格実績を足し合わせると、各校の定員は大幅に超え、さらに合格者総数も大幅に超えます。

まあ、定員を超えるのは当たり前としても、合格者総数を超えるのは一人の合格者について、複数の塾がカウントしているからに他ならない。もちろんその子がダブルスクールをやっていれば当然そういうことは起こるわけですから、目くじらを立てるほどでもないのですが、東大の合格者などはもう合格者総数の数倍の規模にふくれ上がっているわけで、その数字をにわかに信じても仕方がないところではあるのです。

で、一般論とすれば、合格者が定員の半数を超える、というのであればこれは間違いなく競争率は自然倍率に近づきます。180人の定員に対して100人が合格する、ということであればそれは受験者総数の半数近くの受験者がいた、ということに過ぎない。

つまり他の塾にはその数がいなかった、ということになるわけです。

どの塾も何人受けて何人入った、というデータは存在しないし、そんなデータを出さなくても統計的に考えればそういうことになる。

で、問題はそうなった場合にその塾のやり方が最も効率が良かったか?という判断はできない、ということなのです。

多くの受験生がその塾にいた、わけだから他の方法を採った受験生が少ない。

しかし、他の受験生の方が楽な方法で合格した可能性はあるわけで、そういう子どもたちをいろいろな塾の先生たちは知っているでしょうし、入れた経験も持ち合わせているでしょう。

合理的に入っていったのか、それともしんどい思いをしてそれでも入っていったのか、という分析は何もなされていないわけだから、別にその塾についていけないこと自体が問題ではないのです。

我が子には我が子なりの受験方法があり、それで合格してくれれば良いわけで、何もみんながつらい思いをする必要はない。

こんなことしないと入れないのかなあ、と思うことがあったら、その感覚は正しいと思って間違いありません。


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