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中学受験で子どもと普通に幸せになる方法

中学受験で疲弊しないために、親子で楽しむ受験になるヒントを綴っていきたいと思います。

これは算数?

2009年08月05日 | 入試問題、ここがポイント
オスとメス1匹ずつのメダカを飼育して、数を増やすことを考えました。以下の条件で、メダカの総数が1000匹を超えるのは何代目からになりますか。はじめのオスとメスを1世代目として答えなさい。
・メスのメダカはそれぞれ1回ずつしか産卵しない。
・1回の産卵数は30個とする。
・オスとメスを同じ数だけ産卵する。
・卵の20%はふ化しない。
・ふ化したオスとメスの数は同じで、ふ化したメダカはすべて子孫を作る。
・メダカが死んでしまうのは、ふ化できなかった場合だけとする。

2009年浅野中学の理科の問題です。

理科の入試でこういう問題が出ているわけで、最近はあまり細かい知識を問う生物の問題は少なくなりました。実際に子どもたちが生物を身近にする生活ではなくなってきたので、知識を細かくすればできないから差がつかない、だから資料を考えさせたり、計算させたりする問題が出てくるわけですね。

さて問題ですが、1世代目から2世代目に行くとき卵は30個出来ます。しかしふ化するのは24個。そのうち半数がメスなので、12個。つまり1匹のメスから12匹のメスができるということになれば、あとは
12×12=144 3世代目
144×12=1728 4世代目
ですから答えは4世代目ということになります。

簡単な問題ですが、その場で落ち着いてとけるかどうか、でしょう。細かい知識を先に覚えるより、どういう問題が出ているのか、練習するほうが先だ、というお話をいつもしていますが、最近の入試問題を見てそう感じるからなのです。




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メタンとプロパン(後編)

2009年07月28日 | 入試問題、ここがポイント
問1 ポイントは水です。
水は水素が燃えて酸素と結びついて出てきます。
その比は水素2gに対して酸素16gで水が18g

メタンは水が36g出ていますから、上の式が2単位ある。つまり水素4gが酸素32gと結びついて水が36g出ているのです。ということはメタンに含まれる水素は4gになるから、炭素は16-4=12gになります。したがってメタンの場合は炭素:水素=12:4=3:1です。

一方プロパンは水が72g出ています。ということは上の式が4単位ある。つまり水素8gに対して酸素が64g結びついて、72gの水ができたわけです。

ということは水素が8gあるので、炭素は44-8=36gあることになりますから、
炭素:水素=36:8=9:2ということになります。
(答え)メタン 炭素:水素=3:1 プロパン 炭素:水素=9:2

問2
これは1gあたりの発熱量で「つるかめ算」をやります。
メタンは1gあたり212÷16=13.25キロカロリー発熱するのに対して、プロパンは528÷44=12キロカロリー発熱します。

もし19gがすべてプロパンだったとしたら、12×19=228キロカロリーしか発熱しません。混合気体は238キロカロリー発熱しましたから、
238-228=10キロカロリーが残りになり、これを13.25-12の差で割って
10÷(13.25ー12)=8gがメタン。したがって19-8=11gがプロパンということになります。
(答え)メタン8g プロパン11g


とまあ、解いてしまうとこういうことになるのですが、メタン、プロパンが炭素と水素だけでできているということに着目して、水から水素の量を計算し、炭素の量を出すというのは、やはり慣れていないと難しいかもしれませんね。

理科計算は、問題を通して内容を理解するということが一番ですから、理科計算が多く出題される学校を受験する場合は、なるべく問題演習をしっかりやることでしょう。


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メタンとプロパン

2009年07月27日 | 入試問題、ここがポイント
最近では小学生にメタンとプロパンの燃焼についての問題を出すようになりました。
それほど難しい問題ではないでしょうが、しかしメタンと聞いただけで、「聞いたことがない」とあせってしまうでしょうね。

2009年世田谷学園(改題)
物質が燃焼するときには、熱が発生します。次の表はいろいろな物質が完全に燃焼したときの物質の重さや発生する熱量の関係を示したものです。例えば炭素12gは酸素32gと反応して二酸化炭素44gに変化し、94キロカロリーの熱が発生します。またメタンという物質16gは酸素64gと反応して、二酸化炭素44gと水36gに変化し、212キロカロリーの熱が発生します。ただし、1カロリーとは水1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量です。また1キロカロリーは1000カロリーです。



問1 メタンとプロパンは炭素と水素が結びついてできています。どのような重さの割合で結びついていますか。それぞれ炭素:水素の形で答えなさい。

問2 メタンとプロパンを混合して19gの混合気体を作りました。この混合気体を完全に燃焼させると238キロカロリーの熱が発生しました。混合気体のメタンとプロパンはそれぞれ何gですか。

さて、まずは解いてみてください。それほど難しい問題ではありませんので、落ち着いていきましょう。

ポイントは
(1)炭素12gは燃焼すると酸素32gと化合して二酸化炭素44gになる。
(2)水素2gは燃焼すると酸素16gと化合して水18gになる。
(3)メタン、プロパンとも炭素と水素だけでできている。

です。

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気体の溶解度のポイント

2009年07月23日 | 入試問題、ここがポイント
良い質問がありましたので、ご紹介しましょう。



問題

大型注射器の中に水と塩素を入れてよくふると、次のようになりました。

A:20℃の水200gと塩素500cm3を入れてよくふると、全体は232cm3となった。

B:20℃の水100gと塩素100cm3を入れてよくふると、全体は100cm3となった。

C:20℃の水50gと塩素150cm3を入れてよくふると、全体は83cm3となった。

以上の結果から、次の問いに答えなさい。

ただし、水1gは1cm3であり、塩素が水にとけても水の体積変化はないものとします。

(1)A~Cのうち、塩素がとけ残ったものをすべて選び、記号で答えなさい。

(2)20℃の水100gに塩素は何cm3までとけますか。

(3)20℃の水30gに塩素100cm3を入れてよくふると、全体は何cm3になりますか。




この問題は気体の溶解度ですから、体積で考えなければいけません。

固体の溶解度は重さで考える。すなわち100gの水に何gとける、という条件で出てくるわけですが、気体の溶解度は体積です。そして、とけきっている限り、溶液の体積は増えません。

固体を水に溶かせば、当然重さは増えます。だからここで勘違いが起こる。

Bは完全に溶けているので、全体の体積は増えていないのです。

ということはAの場合は232-200=32cm3がとけ残っている。

Cの場合は83-50=33cm3がとけ残っています。

ちなみに、この問題は明らかにその混乱を狙っていると思われますね。水を体積で表示していない。重さにしているから、余計、固体の溶解度と勘違いしやすい。

Bの場合で言えば、なぜ100+100=200にならないんだろう、みたいな混乱が生じるわけです。

もちろん、気体を水に溶かしても重さは増えますが、それを計測するのはなかなか大変。

軽すぎるわけですから。

したがって、気体の溶解度は体積で表示する。体積で表示する以上、とけきっている限り、水の体積は変化がない。ここがポイントです。

したがって答えは

(1)AとC (最初の水の体積より増えていれば溶け残りが生じているのです。

(2)Aの場合で言えば、200cm3の水に対して500-32=468cm3溶けているのだから100cm3(100gの水)に対しては468÷2=234cm3溶けています。

Cの場合で言えば50cm3の水に対して150-33=117cm3溶けていますから、100cm3に直せば、117×2=234cm3 溶けることになります。

(答え)234cm3

(3)100:234=30:xより30cm3の水には234×0.3=70.2cm3の塩素が溶けます。塩素は100cm3入れていますから、100-70.2=29.8cm3の塩素が溶け残ります。したがって全体の体積は30+29.8=59.8cm3ということになるのです。

(答え)59.8cm3

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続てこのポイント

2009年07月22日 | 入試問題、ここがポイント


上図で、右側の棒がちょうど40cm、40cmのところで吊り下げられているということがスタートです。てこの場合、どこをスタートとして考えるか、それを発見できれば問題の半分は解けたといっても過言ではないでしょう。

つまりAのひもには80gの重さがかかっている。ところが下には100gのおもりがありますから、100-80=20gで、これがBのひもにかかる重さです。
A:B=80:20=4:1ですから②のひもの長さは50cm×1/5=10cmということになります。

するとCは80g×2=160gですからB:C=20:160=1:8になっているので、①の長さは90cm×1/9=10cmということになります。

てこは回転力のつりあいと、上下の重さの2つのつりあいで考えるわけですが、このようにおもりの比と長さの比が反比例になることを使うと簡単でしょう。

B:Cが1:8になるのであれば、逆に一番上の棒は支点の位置が左から8:1になるので、これを使えるときは、なるべく使った方が問題は簡単に解けます。

(答え)① 10cm ② 10cm

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てこのポイント

2009年07月21日 | 入試問題、ここがポイント
これから算数や理科の最近の問題からポイントを説明していきたいと思います。まず第1回目はてこ。



上図は重さが無視できる3本の棒と、2個のおもりを使って、すべての棒を水平に保った状態を表しています。図の①と②の長さは何cmですか。(2009年江戸川女子)



まずはぜひ解いてみてください。
それほど難しい問題ではありませんが、てこのポイントが整理できる問題です。

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