シャープの再建計画が、官民ファンドの産業革新機構を中心にした、オールジャパンでの再建案を軸にして来たと思われていたにもかかわらず、後出しの台湾の鴻海精密工業からの好条件を軸に、最優先して再検討するという記事が、今朝の新聞記事に出ておりました。
シャープの債権を持つ銀行団も、鴻海の条件の方が再建機構よりも良いため、鴻海側に傾き始めているというのです。
シャープ首脳陣は、数年前に傲慢な態度で再建計画に臨んでいたことを、思い出してほしいところです。 産業革新機構の再建案を眺めながら、後出しでそれを上回る条件を出せば、自己の利益しか考えない銀行団やシャープ首脳陣は、鴻海側に心は動いてしまうでしょう。
日本の将来的な産業育成や技術の海外流出を考えれば、政府主導で更に鴻海側での推移を見ながら、更なる再建案の上乗せ案が提案されるに、違いありません。
シャープの再建には、債権を持つ銀行団を無視出来ないかも知れませんが、あくまで首脳陣の考えが優先されるべきで、私自身もシャープ製品を使用させてもらっている立場から、その行く末を心配していました。
傲慢な態度で接していた鴻海会長の当時は、産業革新機構の登場はなく、いわゆる自分のか会社が再建してやるという雰囲気でした。
その時のことを、シャープ首脳陣も銀行団も忘れてはならないのですが。