日本の建物づくりを支えてきた技術-19の補足・・・・通称「略鎌」

2008-12-31 21:05:56 | 日本の建物づくりを支えてきた技術
「相欠き」の一種である「略鎌」のいくつかを「文化財建造物伝統技法集成」から転載します。
いずれも、細物の「貫」が使われるようになった江戸時代の建物の例です。
このようなときに用いられる「相欠き」を「略鎌継(りゃくかまつぎ)」あるいは略して「略鎌」と呼ぶようです。
何が「略」なのか、意味不明です。ご存知の方、ご教示ください。

これは、柱径の1/3~1/5程度の幅の「貫」を使うときの一般的な「継手」で、普通は柱の内部に「継手」を設けますが、ときには上掲の例のように、中途でも使っているようです。こんなことでいいのかな、と思いますが・・・。

一方で、「浄土寺・浄土堂」「東大寺・南大門」などの太物の「貫」で使われた「相欠き」は、最下段に図を載せた「布継」や「台持継」、さらに「金輪継」「追っ掛け大栓継ぎ」などへと発展する可能性を秘めていたのです。
その意味で、「相欠き」は基本的な「継手」と言ってよいと思います。

あらためて、よいお年を!そして、よい年にしましょう!

次回

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