数日、風邪気味でダウン。
その間の閲覧状況から、このブログで、長きにわたりよく読まれるのが、2月20日の木造軸組工法のホールダウン金物について書いた件であることに気がついた。
おそらく、多くの方が、ホールダウン金物の使用、そして、いわゆる「在来軸組工法」なるものに、ある種の疑問を感じているからだろうと思う。
しかし、その一方で、元来の日本の建築技術(いわゆる「伝統工法」)と、最近の法令の規定の違いについて、実感を持って知っている方が減っている、というのも、最近強く感じることでもある。
1950年以降生まれの方々が、大多数を占める時代になったのだから、それもあたりまえなのかもしれない。
そこで、多少は理解の助けになるかもしれない、と考え、最近、講習会などでお配りしている資料から、
①いわゆる「伝統工法」(その特徴から「一体化・立体化工法」と呼ぶ)
②「現行法令が規定・推奨する工法」(特徴から、「耐力壁依存工法」と呼ぶ)
の違いを、要約した表を掲載することにする。
本当は、「日本の建築技術の展開」のまとめにおいて掲載すればよかったのかもしれない。
そして、若い世代の方々には、是非、日本の建物の歴史を、「形」だけでなく、それをつくった人びとの「想い」、それを実現しようとした「技術」の観点で、観て見ることをお願いしたいと思う。