以前プラナー50mm f0.7のことを書きましたが、その時思い出したことがあります。
それは、もう10年ぐらい前になりますが、エルハルト・グラッツェルのお孫ちゃんが写真をアップしたことです。(笑) エルハルト・グラッツェルのWikiはこちら。(独語)
何の写真かと言うと、DISTAGON 18mm f/2,8 DISTAGON 25mm f/1,4 という市販されなかった、(1976年に展示サンプルとして製造されましたとあります)試作品の写真です。市販の手前まで行きリーフレットまで作られていたのですが、発売されることはありませんでした。
フォーラムはここで、写真はこちら。(上の写真はこの中の一枚)
で、これにいつものイタリアの人が反応して、そして書かれた記事がこちら。その前にはこんな記事もあります。
このページを見ていて思うことは、特にレンズ構成図を見ると、プラナーの50mm f0.7の手法? マスターレンズの後ろにコンバージェンスのレンズを取り付けたような、前から6枚目と7枚目のレンズを境にガウス型のレンズを2個並べたような構成に見えます。
そのページにも遠回しに書いてありますが、グラッツェル博士が設計したものとは別の手(解)があり、コンパクトなレンズが発売されている中、発売を取り止めるのは賢明だと思います。
話はここで終わらない。現在ツァイスからはBatisの18mm f2.8とMilvusの25mm f1.4というレンズが発売されていますが、どうでしょう? 現代においてガウスタイプとかゾナータイプのように分かりやすい〇〇タイプというのはもはや素人には判別がつかないほどレンズの枚数も増えて複雑な構成になってきています。ですが私が思うには、これらのレンズはグラッツェル博士の設計したプロトタイプの甦り? ベースになっているのは間違いのないところで、プラナーの50mm f0.7から脈々と続くグラッツェル博士の流儀、哲学が現在のDistagonデザインになっているのでしょう。そして、もちろんベストな答えなのでしょう。
ここまで来ると今度は逆にその発売を止めさせたであろう「別の手(解)」のレンズが気になります。それは今や中古市場で100万から200万円の値がつくキヤノンのFD24mm F1.4 S.S.C. アスフェリカル(1975年発売)です。焦点距離が若干異なりますが、まあいいでしょう。(笑)
で、これもいつも通りのイタリアの人が書いた記事がこちら。
切磋琢磨、好敵手って大事なんですね。