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らくしゅみ

写真や音楽、その他気の向くままに綴ってみたいと思います。 楽に趣味をらくしゅみ。

Planar 85mm f1.4 Contarex用 

2023年04月13日 | レンズ

いつだったかタクシードライバーという映画の話になりました。撮影に使われたレンズがツァイス スーパースピードレンズですが、そのレンズは三角の絞りを持っていて、映画の中の画像のボケでそれを確認することができます。で、それがカメラにも降りて来たのが今回のプラナー85mm f1.4。(だけじゃないけど)

Planar 85mm f1.4です。

コンタレックス用のプラナー85mm f1.4で、コンタレックス(レンズ側)ーライカM(ボディー側)のマウントアダプター付きでお借りしました。

何が特徴かというと、先に書いたとおり絞りの形が三角形なことです。絞り込んでいくと羽根が現れて、絞りの形が三角形になってゆきます。

さらに絞り込んだ状態。

Tスターコーティングが施されていて、光源の写り込みはカラフルです。

後ろから見たところです。絞りの形は三角です。(当たり前)

ニコンのZ7に着けて撮影しています。真っ暗なバーでしたがとてもよく写ります。

優秀なレンズです。

強い光源があると独特なゴーストが出ます。

強く無くても反対側に反射が映り込みます。 ボケた街灯が三角形になっています。

何故に夜の写真ばかりかと言うと、絞りの形が光源に現れるからです。(笑) 作品としては成立しませんがレンズの特徴として分かりやすい写真です。ここは先だってのハイアットリージェンシーのシャンデリアです。

良い感じです。ボケは三角ですが、そのボケも特には気になりません。

良い雰囲気です。(自画自賛)

 

いちばんの疑問はなぜに三角の絞りだったのか? その理由を聞いた事がありません。そして絞りの形が三角になるからといって絞りの羽根の枚数が3枚な訳ではありません。いつものイタリアの方が今までとは違う新しいホームページnoc sensei(ノク・センセイというらしい:ちなみにセンセイとは先生のことだそう)で絞りの羽根の枚数について書いています。このコンタレックス用のプラナーは6枚のブレードを使っていますが、そのことがnoc senseiに書かれています。

 

そのホームページを見ていると、シネレンズとコンタレックス用のレンズは6枚ブレードの同じ絞りの構造となっています。で、この後今度はローライのQBMマウント(ローライフレックス)でプラナーの85mm f1.4が発売になります。このレンズもやはり三角の絞りを踏襲しています。が、何と今度はブレードが9枚とグレードアップしています。(笑) 6→9になった事への考察が同じホームページでなされていますが、なぜに三角なのかについては触れられていません。

 

絞りの形がヤシカ・コンタックスマウント(コンタックス RTS)になって8枚羽根になりましたが、f5.6までは8角形ではなくてギザギザした変な絞りの形になります。コンタックスにプログラムとシャッタースピード優先が追加されたカメラ(159MM)が発売になった時(1985年)に変更があり、そこからはどの絞り値でも8角形になりました。(多分)

 

本当なら、ヤシカ・コンタックスとローライフレックスのプラナーと3本比較テストをすれば良いのでしょうが、私の能力(脳力とも言う)の限界をはるかに超えてしまうのでしません。(笑) 以前よりこのコンタレックス用のプラナーを使ってみたいと思い購入しようと探していたのですが入手することはできませんでした。イタリアの方のホームページには400本分の製造番号が割り当てられている、つまり400本しか作られていないと書かれています。それは入手できない訳です。

 

そして、このレンズについて色々と調べている時に写真工業の元編集長の市川さんのホームページに行き当たり、このレンズの所有者であるInoさんを教えていただきました。何とInoさんは私もご存知の方でした。(驚) で、今回お借りする事ができて、撮影をしてみたという訳です。

 

ちなみにヤシカ・コンタックスのプラナーは所有していますが、ローライのQBMマウントのレンズは所有していません。ですが、ディスタゴンの35mmを所有していて、このレンズも三角形の絞りを持っています。

 

noc senseiのホームページにも書いてありましたが、カットモデルがオークションに出ていました。

 

ついで(追記)

映画タクシードライバーのテレビ画面を撮影したものです。光源がやや丸みを帯びた三角形になっているのが見て取れます。

という事はですよ、絞りを開放では撮影していないという事です。モノの本によると使われたフィルムはEastman Color Negative 100T 5254/7254 Film とあります。このシーンをタングステンで撮影したのかデーライトで撮影したのか分かりませんが、デーライトならラッテンのフィルターをかませるのでEIは80です。(多分) にも関わらず開放のF1.4ではなくてF2やF2.8あたりで撮影されている事を思うと結構明るいんだなという事です。翻って、開放は使い物にならなかったのか?はたまた深度が浅すぎて使えなかったのか?・・・色々と考えると楽しいです。

 

その2を書きました。


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