昨年、オークションでステレオビューワーを買いました。
ツァイス・・・
ではなくて、OCULUS。 なんだけど、あのオキュラスではない。(意味不明:笑) オクルスなんでしょうね、きっと。
ちなみに、OCULUSのビューワーは実はツァイスのOEMで、こちらが本家のマーク。
こんな風に写真をセットして鑑賞します。
別角度から。
OCULUSのビューワーというのが物珍しくて、また、綺麗だったので購入してしまいました。(笑)
で、ここで話は終わらない。(笑)
ま、どうでもいい話なんですけど・・・
実はこのOCULUS、今でもある会社です。知っている人は知っています。
何年か前(多分5〜6年前)に社屋を新しくしました。何とこのビル、壁にランドルト環が描かれています。ちょっと分かりづらいですが、会社のマークが先ほどのステレオビューワーのマークと一緒です。脈々と受け継がれているわけです。
で、実はOCULUSはWetzlar(ウェッツラー)にあります。会社の住所がそうなっています。ウェッツラーといえばライカですが、以前このブログでも書いたヘンゾルト(HENSOLDT、今はZEISS NATURE)もウェッツラーです。上の地図はそのお互いの位置関係を表したものですが、それぞれ4〜5キロ離れたところにあります。このライカは現在のヘッドクォーターのあるところですが、いわゆるLeica Fotopunkt(いわゆる有名なあの写真の場所)はどちらかといえばヘンゾルトの方に近いです。
*地図の中のHESOLDT・・・Nが抜けている。(笑) 正しくはHENSOLDTです。
ウェッツラーは光学村(光学都市)だったのですね。で、面白いのは(そうでもない)、ウェッツラー・・・ストリートビューがありません。
OCULUSは日本の会社のHOYAやNIDEKと協業したり、今はニコンソリューションズと協業したりしています。HOYAは双眼鏡で協業していて、画像検索すると写真がたくさん出てきます。
最後に・・・
このステレオビューワーに写真が一枚付いてきました。写真に写っているやつです。写真の裏には会社名と住所が記してあります。このビューワーを売りに出した人の説明では『1903年、かの有名なスティーグリッツが撮影したものです。』とありました。何となく年代的には合っているのですが、あのスティーグリッツがステレオ撮るかなぁ?な気分でした。
で、写真の裏を見て得心しました。写真の裏には"Neue Photographische Gesellschaft A. G. Berlin-Steglitz 1903"とタイプされています。『Neue Photographische Gesellschaft A. G.』(以下NPG)は今でもある会社で、ステレオ写真を数多く販売していました。今、オークションサイトで見ると一枚でもとても高価なことがわかります。ライバル?は KEYSTONE VIEW COMPANYですが、こちらはNPGに比べるとリーズナブルな価格で販売されています。
『Berlin-Steglitz 1903』は住所です。オークションに出品した人はこれを見て、『1903年、かの有名なスティーグリッツが撮影したものです。』としたものと思われます。住所はベルリン-シュテーグリッツだそうで、ちなみにスティーグリッツはStieglitzと綴ります。
そんな訳で(どんな訳?)、本体よりも高価?かもしれないこのステレオ写真。被写体はルーブル美術館にあるアタランテの彫刻。ギリシャ神話を元に作られた彫刻ですが・・・ま、その話、酷いというかそんな話ある〜?な無理くりな話です。作者はかの有名なジェームズ・プラディエ(James Pradier)です。アタランテの彫刻は他にもピエール・ルポートル(Pierre Lepautre)が作ったものがありますが、どちらも私がルーブルに行った時には時間切れで見ることが出来ませんでした。私が見たのはサモトラケのニケ、ミロのビーナス、ダビンチのモナリザの3点セットです。(笑) クイックツアーでした。
と、色々とつながって、非常に刺激的な買い物でした。