百合の花が次々と

 郷秋<Gauche>が出没する横浜北西部・多摩南部の里山辺りでは、まず山百合(やまゆり)が咲き僅かに遅れて鬼百合(おにゆり)、鬼百合が終わると鹿の子百合(かのこゆり)が咲くと云った塩梅だろうか。百合とは呼ばれないが同じ仲間の八重咲きの藪萱草(やぶかんぞう)、一重の野萱草(のかんぞう)は山百合に先立って咲くのだが、今年は通明けが異常には早かったことから、開花のタイミングが例年とちょっと違っていたような気もする。

 萱草同様、百合とは呼ばれないが同じ仲間の日光黄菅(にっこうきすげ)は先週末に霧ヶ峰・車山でその群生の様を見てきた。山全体が黄色に見える程の群生は、それは見事であったが昨年は鹿の食害で見ることができなかったとか。もっとも山百合のように明治以降ヨーロッパで珍重されたが故に球根が大量に輸出さ、また戦中戦後には食糧ともなり日本の山から山百合が消えたとさえ云われたこともある訳で、鹿だけを悪者にするのは気の毒である。


 と云う訳で今日の一枚は、多摩地区南部某所で咲き始めた鹿の子百合。かのシーボルトが紫陽花と共にヨーロッパに持ち帰り、ヨーロッパでの百合栽培ブームに火をつけたとも云われている。

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