天守堂建築のパイオニア・鉄川與助

 鉄川與助(1879-1976)は明治〜昭和初期に長崎地方の多くの天主堂(カトリックの教会堂)を設計・施工した日本の天守堂建築の先人です。2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産に登録され一躍脚光を浴びることになった長崎の教会群ですが、その教会の多くを手がけた大工の棟梁、鉄川與助の名を知る人は多くはないことと思います。

 その鉄川與助の仕事と生涯をまとめた労作が右の「天守堂建築のパイオニア・鉄川與助」(喜田信代著2017年2月25日初版第1刷 日貿出版社)です。もう二年半も前に出版されたものですが、私はつい最近その存在を知り、ようやく今日、手に入れたところです。左は鉄川が手がけた天主堂の多くの写真を納めた、故三沢博昭氏の労作「大いなる遺産- 長崎の教会」(代表著者:三沢博昭(写真)、他 2000年8月15日 智書房。本書の中では鉄川の名前は“与助”と表記されている)です。

 私は以前から歴史的建造物、とりわけキリスト教関連の建築物に興味を持っており、20年ほど前に幾度か長崎の教会を訪ねております。その中の多くは鉄川が手がけたものでしたが、当時はこれらが世界遺産に登録されるなど夢想だにしておりませんでした。

 いくつもの教会を訪ねましたが、私が訪ねた時にはどの教会も施錠されておらず自由に出入りができる状態でしたので、一番後ろに席に座り静謐な時間を持つのが常でした。唯一の例外が福江島の半泊教会で、ここは神父が常駐しない巡回教会で主日にのみ開放されミサが持たれていたようです。

 もう二十年も前のことですので記憶も薄れがちですが、喜田氏の著書を読みながら記憶を辿ってみたいと思います。

 ちなみに、本書の著者である喜田信代氏の略歴を拝見し私はびっくり驚きました。その知的好奇心と多くの困難を並々ならぬ努力で乗り越え博士号を取得され、さらに本書を著されたことに敬意を表すことを付記しておきます。

  blog「恩田の森Now」 https://blog.goo.ne.jp/ondanomori には11月30日に撮った写真を6点掲載いたしております。初冬の森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。


To the author of this page: gaucheadgc(at sign)gmail(dot)com
Type "ijnuG ihsoyiK" adversely, and find me on Facebook.

コメント ( 0 ) | Trackback (  )
« 待降節 つわぶき »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。