AMからFMへ

 全国の民間AMラジオ47局のうち44局が、2028年秋までにFMラジオ局に転換をめざすしことが報じられた。現時点では2028年以降もFMとAMを併用する局もある一方で、AMを停波してFMに一本化する局も出てくると書かれているが、FM移行の大きな要因として送信設備と巨大なアンテナの維持に多額の経費がかかることがあげられていることを考えれば、併用はまったく現実的ではなく、遠からずFMのみとなることは間違いない。

 郷秋<Gauche>はと云えば、高校生時代にはもっぱら真夜中にAM放送(いわゆる深夜放送)を聞いていた世代であるが、大学生になってからはFMばかり聞くようになった。音質の良さももちろんあるが、興味を持ち始めたJAZZやClassicを一日中流していたのがFMを聴くようになった大きな要因である。そして今では通勤の車中のわずかな時間にFMを聞くだけとなっている。

 AM、昔の云い方では電波型式A3からFM、同F3への転換であるが、種々の要因を考えれば止むを得ないこととは思う。ただ、AMの送信機と受信機はごくわずかな電子回路の知識と部品があれば作ることができるので電子工学、無線工学の基礎を理解するためには最適な電波型式なのです。受信機(ラジオ)に至ってはコイルとバリコン(なければ紙を挟んだアルミ板2枚で代用可)とダイオードとイヤホンがあれば放送を聞くことができてしまうほど簡単なのですが、FMとなるとそう簡単にはいきません。

 蒸気機関車が電気機関車になり、プロペラを回して飛んでいた飛行機がジェット機になった。レンズを通して集約された映像を、化学反応を利用してフィルムと印画紙に固定された写真は、撮像素子により情報(電気信号)化されメモリーカードに記録されるようになった。そして内燃機関(エンジン)を動力源としていた自動車が、20年後にはすべて電池とモーターで走るようになる。

 時が流れれば科学の進歩に合わせて道具も変わる。いまどき、薪と炭とで煮炊きし行灯で夜を過ごす家庭はないし、算盤と大福帳で経理処理をする会社もない。だからAMからFMに変わるのも当然のことと頭では理解できるのだけれど、やっぱり寂しい。こう思うのはやはり昭和ど真ん中の人間、歳をとったと云うことなのだろうね。

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、梅雨時に花を咲かせる石榴。たくさんのトロピカルな花を咲かせるが、結実するのはほんのわずか。

 横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは6月12日に撮影した写真を5点掲載いたしております。梅雨に入りそうで入らない森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/4a9ff05df50398828fd02dd175a1661a

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