校医であるN先生も言っていましたが、100名位を健診した私の印象は、まず、
①歯並びかみ合わせに問題のある生徒の割合が多いこと、
②特に前歯部分の歯磨きが出来ていなく、歯茎の腫れ(歯肉炎)や歯石が見られること、
③一番奥に出たばかりの第2大臼歯(12歳臼歯)の初期虫歯が結構みられること、
でした。前歯の歯磨きができていない生徒の一部では、ぼちぼち歯間の虫歯が発生しています。
中学生、高校生の時期は親の目も届かないわけですが、本人たちも勉強や部活動に忙しく、ついついお口のケアが後回しになっているのだと思います。ライフサイクルからみると、永久歯虫歯も最も増えやすく、歯肉炎から成人型歯周炎へと歯茎の病気も進行しやすい時期です。
年に数回でいいから歯科受診して自らの健康は自ら守るというモチベーションを持ってもらいたいものです。私たちは歯科として予防指導や処置、必要であれば治療もしますが、各患者さんがモチベーションを維持するための助けをする役割も大きいと思っています。保護者の方は、お子さんに歯科受診をするよう勧めていただきたいものです。
小児のころは定期的に受診していて良好な状態であっても、その後永久歯に生え換わった後、台無しになったのでは、その後の大人の時代に苦労したり後悔したりすることになるのではないでしょうか。当院では保護者の方も診ているのですが、そのようなお話を度々聞きます。
歯並びかみ合わせについては自分の専門分野ですのでチェックが厳しい部分もあるかとは思いますが、随分緩めにチェックしても気になる生徒が少なくありません。虫歯や歯周病のリスクも高くなりますし、前歯でよくものを噛めないというケースもあります。
ほどほどの不正咬合は個人の個性のうちでしょうが、ある程度以上の場合は、何とかしてあげたいな~とついつい思ってしまいました。
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