福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

後輩が見学に来ました

2009-03-11 | むし歯予防の話
九州大学歯学部後輩のMさんが特に小児歯科の臨床を見たいということで見学にみえました。Mさんが学生時代に私が実習のインストラクターをしていましたので、その辺でちょっと当てにして来てくれたと言う事でしょう。今回が2回目です。
いくつか自院の患者さんの相談もあるということでX線写真なども持参でした。
小児歯科では、特に乳幼児で手早く処置をするというテクニックも必要だとは思いますが、常に予防を基本に置いて、患者さんにとって無理のない計画を工夫することだと考えています。
ですから、むし歯⇒削る治療、そしてサヨナラ。また来た時はまたむし歯発生! というようなクラシックな治療循環を、予防循環に変えたいわけです。治療自体も予防的治療というか、むし歯部分だけ最小限に除いて、むし歯初期やむし歯のない部分は予防的処置を行えるよう、使用材料や方法を工夫するということです。
また同じ治療といっても、低年齢児や不安の大きい患者さんでは、無理やり理想的な治療(理想的治療というのは通常時間や手間がかかるものです)を選ばずに、患者さんにとって無理のない処置から始めて、定期的にチェックや予防指導などをしながら慣れてもらい、その後にしっかり治療するという段階的治療という考え方もあります。慣れるような工夫もしますが、単純に、子どもは年齢とともに慣れてくることも充分期待できます。
具体的話は過去のブログを見ていただければ理解頂けると思いますが、このようなコンセプトで小児歯科臨床をやっており、具体的方法はそのコンセプトがバックにあって行っているものです。
Mさんにはそのようなところを理解してもらうと有難いと思いつつ、患者さんの合間に説明など行った次第です。




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歯のクリーニング

2009-03-10 | むし歯予防の話

歯のクリーニングといえば、最近の業界用語ではPMTCといいますが、これはまた最近ポピュラーになっているホワイトニングとは違います。
PMTCというのは歯の表面の歯垢や着色を除去しますので、黄ばんでいた歯の色が本来の白い色に戻ると理解してください。ホワイトニングは歯自体の色を白くするものですので、元の自分の歯の色より白くなります。
PMTCは歯の表面に張り付いて虫歯菌や歯周病菌が増えるベースになる、バイオフィルムを除去しますので、むし歯&歯周病リスクがある程度の期間下がります。 PMTCには音波振動や回転して磨く器具を使いますが、磨くときに同時に使用するペーストには種々あって、当院でもどれが効果が高いか検討をし続けてきました。
最近「クリーニングジェル」と言って、着色や歯垢が比較的簡単に短時間で除去でき、使用感も良い材料を、私もスタッフの歯科衛生士も好んで使用しています。あまり多く付いていない乳幼児の着色でしたらハブラシに若干付けて磨くだけで、明らかに白くなります。着色は機械的に除去はできますが、低年齢児ですとそのような機械を使うだけでもいやがりますしね。
保護者の方も「わあ~、白くなった」と喜んでいらっしゃいます。バイオフィルムも結構除去されていると思いますので、見た目だけではなく、予防効果が期待できます。最近当院で小児にも積極的に取り入れている、歯のクリーニングでした。








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毎度、週末の行事

2009-03-09 | できごと
土曜日は九州大学歯学部同窓会の評議員懇親会でした。
九州大学歯学部は全国の歯学部では新しいほうで、各学年の定員も多くはないのですが、それでも卒業生は2000名近くになります。全国各地域をまとめる支部というのがあるのですが、支部数も21になったそうです。支部長が評議員を兼ねている所も多く、各地域から出席者が集まりました。
私は本会の方の役員として出席しましたが、広報担当ということもあって、同窓会広報誌についてアイデアやご意見を頂きました。少し自画自賛になるかもしれませんが、私達編集側が思っている以上に、皆さんから広報誌が充実しているとの評価を頂き有難いことです。長年同じ役割をしているとマンネリ化というかモチベーションが落ちがちなので、このように評価してもらうと、「ちょっと頑張らねば」と思うとともに、実質原稿集め、編集、そして校正を頑張っている後輩の先生達に伝えたいと思いました。
翌、日曜は評議員会本番でしたが、校区の「6年生を送る会」の運営の責任者でしたので、こちらを優先させました。担任の先生も招いて、まずボーリング大会、そして中華バイキングの昼食会。子ども達は、ボーリングににぎやかに盛り上がり、そしてバイキングは良く食べ、充分に元をとりました。
私は責任者兼写真係。
街中の学校ですので、すべて歩いて移動できる距離で済むので、このような時は便利です。






デザートは別腹だそうで、セルフサービスのソフトクリームをてんこ盛り。ファンシーにトッピングしてました。食べる前に写真撮らせて~。




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歯科衛生士さんが見学にみえました

2009-03-07 | できごと

私の予防歯科臨床のルーツは、南区井尻の「つきやま歯科」と「ニューヨーク大学小児歯科」での経験だと思っているのですが、昨日「つきやま歯科」の衛生士さん2名が当院に見学にみえました。
各分野の専門医が勤務してグループプラクティスが行われている大規模な歯科医院で、小児歯科や矯正歯科も充分できていると思うのですが、当院でさらに何か得たいということで見学にみえたようです。
お二人とももうすぐ卒後2年目が終了するところで、全般的にある程度できるようになって、さらに技術や知識を深めていきたい時期なのではないかと思いました。診療の合間と終了後に、出来る範囲で説明をしたり、質問に答えたりしたのですが、なかなか熱心でしたね~。
2年間といえば仕事に慣れてきた分、マンネリ化も起こりがちな時期かとも思いますので、ある種分かれ目の時期かも知れませんね。ここで、さらに色んなことを吸収したい!と思うのは、そうさせる環境、すなわち先輩歯科衛生士や歯科医師、そして患者さんに囲まれているんでしょうね。楽しく元気な雰囲気は不滅なんだろうな~。



自己紹介も兼ねた、スタッフプロフィールなるものを持ってきてくれました。
「えっ、血液型と星座が俺と同じだ~、こりゃ何かあるね~」とか、他の内容を見る前に言ってしまいました。
ちなみに私はAB型、水がめ座。




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予防歯科矯正~噛み合わせのズレ

2009-03-06 | 歯並び、矯正の話
ふたつの写真は同じ日に撮影したものです。
小学生低学年ですが、上下噛み合った時には左側(向かって右側)が逆に噛んでいます。また下顎が明らかに左側にずれています。どうしてこのような噛み合わせになったか原因は不明ですが、上の歯並びの幅が小さい傾向がありましたので、元来持っている個人差ではないでしょうか。
後天的な原因としては、指しゃぶりが長期間続いて、上の歯並びの幅が口輪筋の影響で狭くなって発生する例があります。
このような噛み合わせの場合、片側だけ(特にずれた側)で噛む、片咀嚼癖がついたり、そのまま放置すると、将来的に顎の発育の左右差が出てくる可能性が高くなります。場合によっては、ずれた側の顎関節の負担が大きくなって、痛みが出てくることもあります。






しっかり噛み合う前のずれはどうでしょう? ずれてませんね。
これはまだ顎の大きさレベルでは対称的であるということです。本当はずれないで噛みたいけれども、上下の不調和でずれて噛まざるを得ない状況と言えます。
このような患者さんで、上顎の幅を拡げる装置を数か月間使用すると、すっかり自然のかみ合わせに改善します。
予防歯科矯正とか咬合誘導といわれますが、早めの処置が有効な代表例です。




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懐かしいFM局

2009-03-05 | できごと
随分前ですが、ニューヨーク大学歯学部に留学していた時のこと、留学といっても大した研究はせずに、学生や研修医の臨床のインストラクターでした。その頃のこと。
アメリカはFM局がいっぱいあってよくFMラジオで音楽を聴いていたのですが、その時のお気に入りの局がWPLJ 95.5FMでした。この局は80年代、90年代、そして最近のヒット曲を選んで流していて、ソフトロック&ポップ系が中心でした。
夜遅くなると、リスナーからの電話を受けるトーク番組があって、DJがテーマや質問を出して、それに対する意見やコメントを “What’s on your mind? ” などと言って、聞いていましたね。ニューヨーク生活事情が分かるし、英語の勉強にもなって、好きな時間帯でした。トークの区切りにかける曲がまた良かったりして。
時々、iTunes のインターネットラジオを聴いているのですが、Hip Hop系で選曲がしっくりくる局、HOT 97.7というのを見つけました。その時、そういえば以前95.5というのを聴いていたな~と思いだして、今朝グーグルサーチ。



ありました~、懐かしのWPLJ。インターネットでも聴けます。
時間も今はニューヨークでは夜中。トークをやってました。そして、曲はColdplayの Viva La Vida というわけ。
ちなみに、PCは最近流行のネットブック系。さすがにキーボードは打ちにくいのですが、不要な機能を削ればオフィスもサクサク動きます。




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歯並びは綺麗になったけど・・・

2009-03-03 | 歯並び、矯正の話
当院での矯正治療のビフォー、アフターの写真です。
中学生女子ですが歯のサイズも大きく出っ歯傾向でしたので、永久歯の抜歯が必要になるか? とも診断したのですが、上の歯並びの幅の拡大が成功して抜かずに終わることができました。
当院では1か月ごとの装置調整時には、必ずPMTCと言って歯のクリーニングに加え、虫歯リスクが高いと判断される患者さんにはフッ素塗布も行っています。この患者さんは初診時にはそれほどむし歯リスクがあるとは考えていませんでしたが、治療途中から犬歯、小臼歯生え際あたりに白濁、すなわち初期むし歯が発生しています。



矯正治療は上の歯並びの拡大4か月、その後のマルチブラケット装置(歯の外側に接着するいわゆる矯正装置)1年ほどなのですが、マルチブラケット装置使用時には歯ぐきの腫れも目立つようになりました。クリーニング、フッ素塗布も毎月のようにやって、歯みがき指導も繰り返し行ったのですが、なかなか改善しませんでした。



装置も外れて歯磨きもしやすくなりましたので、今後むし歯&歯周病リスクを下げるように何とかせねばなりません。初期むし歯はフッ素と表面の研磨で改善していきますので「手遅れだ~」というわけではありませんが、残念ですね。今後リスクを下げるべく健診や予防処置、指導を続けて、健康な大人になって欲しいと思っています。
これを見て、「わあ~、矯正治療は虫歯や歯周病になるんだ~」と早合点しないで下さいね。食習慣なども含めた悪条件が重なった結果だと思いますし、少なくとも当院の患者さんでは非常に例外的です。
でも、こんなことになる人もいるんだということも認識する必要はありますね。
まだ若いので、数ヵ月後、綺麗な歯茎と歯に戻っている状況をお見せできたらと思います。





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