福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

反対咬合の治療時期

2008-07-05 | 歯並び、矯正の話
反対咬合とは、上下前歯が逆にかみ合っている状況で通称「受け口」とも言われていますね。当院は小児歯科&矯正歯科ということもあって、低年齢でのご相談が多いように思います。最近は、歯並び噛み合わせに関する皆さんの関心度が高まっているという変化もあるでしょう。
人種的にも東洋人は白人や黒人に比較して反対咬合が多いということもありますし、乳歯の時期は歯並びがデコボコという歯並びの問題は少ないので、乳歯の時期の相談は反対咬合か指しゃぶりなどによる上顎前突(上の前歯の出っ張り)&開咬(上下の前歯がかみ合っていない)がほとんどです。
最近はマスコミなどでも取り上げられてご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、3、4歳の幼児の反対咬合に対する早期治療でムーシールドという既製の装置があります。私も開発者の講演会なども聴いて検討はしているところですが、装置的にかさ張るので使えない患者さんがいるのと、治るのに期間がかかるため(1年前後らしいです)、気軽に導入できる分、結果の予知性がどうなのかな? と躊躇しています。
ムーシールドほど理想的には治りませんが、リンガルアーチという外せない装置を使えば、確実に上の前歯を前方に移動できますので、患者自身のがんばりは不要で、短期間(3か月前後)で改善が可能という利点があります。ですから保護者の方から治したいというご希望があれば、4歳以上くらいでしたら治療可能です。
ただし、下顎の発育変化は思春期まで続きますので、乳歯時期の早期治療は理論的には意味があるのですが、永久歯に生え変わって、顎の発育が進んだ段階でどうなっているか予測しづらいという問題点もあります。
「小児歯科臨床」という小児歯科業界専門誌の最新号に「反対咬合への支援のタイミングと治療時期を考える」という興味深い特集があって、現在読んでいるところです。
内容のエッセンスはまたお伝えしましょう。



これは、上の前歯永久歯の反対咬合でリンガルアーチを使用した患者さんの例です。
奥歯のバンドと裏側に沿ったワイヤーのみなので、相対的には違和感は小さいものです。



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山笠始まりだ~

2008-07-04 | できごと

ちょっと用事があって昼休み天神に出かけました。用を済ませて帰り道、そう言えば新天町の飾り山と子ども山笠が見れるな~と思いついて、道草。
梅雨の晴れ間か、そのまま早い梅雨明けかも? と思わせる暑い街中でした。



表は源平合戦。



裏は最近復活のゲゲゲの鬼太郎。



こちらは今週末、土日に小学生達が担ぐ、新天町子ども山笠。
大名小の場合、女子も水かけ隊で多数参加します。



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山笠の季節~夏が来た

2008-07-03 | できごと

マンションの理事長をしていたのですが、新年度の理事長が決まって、今日午前中に1時間くらいかけて引き継ぎができました。何か特に頑張ったというわけではありませんが、任期が終わってほっとしました。マンションの管理について他の理事の方々や管理会社からのアドバイスも頂いて、振り返ってみると色々と勉強になりました。
食材等を買い物に出かけたのですが、今日は暑かったですね。
昼食に新天町の天ぷら屋さんの「三好野」に寄って、今週末の新天町子ども山笠の話になりました。大名校区の子ども会育成会も協力している行事ですので、少しお手伝いや準備のマンパワーが要ります。また、大名小学校の男性教諭の先生方も長法被を着て参加されるようです。
今週末は飾り山を見て歩こうかな~。博多の夏がやってきた!!という7月はじめ。



 









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医療面接

2008-07-02 | 子どもとの付合い

Medical interview という英語、これが「医療面接」と略されているのですが、業界でない人でしたら何じゃろか?という用語でしょう。
患者さんが初診で医院においでになった場合、症状や既往などをお尋ねする「問診」というのがありますが、その現代版ということになります。
当院でも初めての患者さんの場合、問診票という用紙に来院理由や全身状態などを記入してもらっています。それをもとに、患者さんや保護者の方により詳しくお話をお聞きすることになります。
昨日「日本歯科医師会雑誌」の最新号を読んでいたら、「初診患者の医療面接」という記事がありました。最近は、歯学部学生教育のなかでも模擬患者さんなどを使って医療面接の教育がされている時代です。この記事の中に、医療面接における医師の態度として○×で記述している表がありました。○は共感的態度、支持的態度、×は評価的態度、解釈的態度、逃避的態度、△は調査的態度となっています。
評価&解釈は実際に診査したり、X線を撮った段階では診断&治療方針につながりますので必要でしょうが、問診の段階であまり決め付けてはいけないということでしょうね。共感的、支持的という部分は患者さんのお話を先入観なく聞くという面で重要ではないかと思います。患者さんからの情報を充分得てから、評価や解釈をしても遅くないわけですし、情報はある程度多いほうが診断や方針に役立ちます。
小児歯科では共感的、支持的という部分では、治療の場面でも重要と考えています。特に乳幼児の患者さんでは「怖い」、「いやだ」とか言う言葉は頻繁に出てきます。それに対して私もスタッフも「いやだよね~」とか「怖くて大変だよね~」とか子どもの気持ちに同意する声かけをしています。
子どもは実際そのような気持ちを持っているわけですからそれを否定せずにまず同意する。そして、診療中泣きながらでも頑張っている部分があったら褒めてあげる、という具合です。
当院は基本的に保護者の方も同室で診療を行っていますので、いっしょに褒めてもらうような方向性で進めています。



以前は治療自体に関する記事が多かったように思いますが、「医療面接」の記事は時代の要求でもあるのでしょうね。



先日寄った福岡市立美術館で買った、世界のジェムストーン100g入り。



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