福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

歯のけが 乳歯の場合その1

2006-05-10 | 歯のけが
歯の打撲や外傷ですが、乳歯では2歳前後、永久歯では小学校低学年の時期が多いという統計があります。2歳前後といえば、いろんな事に興味津々で、ある程度運動能力はついてきているものの、まだまだつまずいたりこけたりしやすい時期ですね。
乳歯のけがの場合、歯を支える骨が相対的に柔らかいせいか、歯が欠けたり折れたりするよりも、圧倒的にグラグラになる場合が多いです。場所的には上の前歯がほとんどです。また、上の前歯中央部分のスジ(上唇小帯といいます)が乳幼児では歯に近い部分に付着していますので、これが打撲によって切れることがあり、結構派手に出血しますので周りはびっくりします。でもしばらくして血が止まると後は自然に治っていきますので、これは心配要りません。
歯をぶつけた場合、最も軽いのは「震盪(しんとう)」と言って、触ったり噛んだだりすると痛く敏感になっているものです。X線で根の部分が折れていないか確認する必要はありますが、通常3日位で症状は消え、その後も問題なく経過します。軽いグラグラがある場合、特に固定せずに1週間ほど経過を見るとグラグラは消失することがほとんどです。それでOKかというと、歯の神経が死んで変色や根の炎症が起こることがあるので、しばらく経過観察が望ましいと言えます。
グラグラが中程度以上の場合は、歯科矯正用のワイヤーなどを副木のように歯に接着させて2週間~1か月位固定します。低年齢で固定する歯が充分に出ていない場合は、歯型をとってプラスチック状のキャップ作り、それをかぶせて固定します。
歯のグラグラが非常に大きい場合、一旦抜けてしまった場合、乳歯では固定してもグラグラがおさまらず、経過不良がほとんどですので残念ながら保存不可能になります。
乳幼児の歯のけがは、乳幼児の取り扱いやむし歯治療に慣れている歯科医を受診するのが無難だと思います。
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