福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

矯正歯科治療を始める時期

2008-06-02 | 歯並び、矯正の話

当院の歯科矯正相談で多いのは、乳歯の時期であれば上下の前歯が反対にかみ合っている反対咬合、永久歯であれば上下永久歯が生え変わってくる小学校低学年頃に前歯の歯並びがデコボコとか、上の前歯が出っ張っている、上下反対に噛んでいるなどです。
前歯がデコボコという相談が最も多いようですが、出始めは歯並びの大きさが伴っていないので多少のデコボコは当り前です。数年間かけて少しずつ改善していきますので、特に下の前歯の場合、経過を観るほうが賢いように思います。
上の前歯のデコボコの場合、2番目の歯(側切歯)が内側から出てきて、上下逆に噛むことがあります。この場合自力で前方に移動できないので、歯並びの自然の拡大と改善にストップがかかってしまいます。また、そのような噛み合わせで下顎が誘導されてズレている場合もあります。
このような場合は早期治療をお奨めしています。
ただしこのような症状が出る患者さんはデコボコ傾向が強い場合が多いので、早期治療だけで終わらない場合もあります。でも早期治療によって仕上げの治療が随分楽になること、歯を抜かない治療の割合が増加することなどあります。
上下のかみ合わせに大きな問題がない場合、歯のデコボコパターンの患者さんは、ほぼ永久歯が出揃う小学校終わりくらいまで経過を観てから、一気に全体的治療を始めています。このように同じ歯並びデコボコでも、適切な治療開始時期は異なります。
「クラスの○△ちゃんが矯正を始めているので、うちの子も始めたほうがいいのかな~」と思われる場合も多々あると思います。
早期治療の開始時期についての考え方は先生によって若干違うことがありますので、なぜそういう方針なのかを良く説明を受けることが重要ですね。矯正歯科治療は虫歯治療と違って経過が長くなりますので、セカンドオピニオンなども受けて納得できる歯科を選びましょう。




この患者さんは、ほぼ永久歯になって来院しましたが、早めに来院されていたら、上の前歯の早期治療をお奨めしたかも知れません。




上の歯並びが狭いタイプでしたので、内側からの装置で拡大しました。




幅の拡大が良好にできましたので、上下にマルチブラケット装置を付けて治療中です。拡大の反応に限界がある場合は、この装置を使っても上下出っ歯に並んでしまいますので、4番目の歯(第1小臼歯)を抜く治療になってしまいます。




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam/
                             http://www.futatsuki-dental.com/

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