福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

6歳臼歯が出る時期の問題

2008-02-20 | 歯並び、矯正の話
俗に言う6歳臼歯は、6歳前後に乳歯の並びのもうひとつ後ろに出てくる永久歯奥歯です。乳歯は6歳~12歳位の時期に順に20本永久歯に生え変わりますが、6歳臼歯とそのもうひとつ後ろに出てくる12歳臼歯は、乳歯なしでいきなり出てくる永久歯というわけ。
この時期によくある症状は、まだ出てくる前の時期から、子どもが何だか奥歯が痛いというものです。保護者の方は「奥歯にむし歯~?」と思われ来院されることも多々あります。
その後永久歯奥歯が徐々に出てくるのですが、出る速度が遅く、出始めてから完全に出るまで半年くらいを要します。この時期は歯ぐきがブヨブヨしていることが多く歯垢がたまりやすいため、歯茎の炎症(萌出性歯肉炎)や虫歯が発生しやすくまります。この萌出性歯肉炎も、親知らずが半部出てきている状況と似ていて、痛みが出ることがあります。
また、頻度は高くないのですが、6歳臼歯が前の乳歯の後ろの面に引っかかったりもぐったりして出てこないという症状があります。これは痛みがないので発見が遅くなりがちですが、永久歯がもぐる程度が著しいと、生え変わる時期でもないのにいきなり奥の乳歯がグラグラして来るという症状が出てきます。乳歯が抜けたら6歳臼歯が前傾して出て来るため、10歳過ぎくらいに出てくる第2小臼歯のスペースが無くなってしまいます。


この患者さんは、上の両方の6歳臼歯が乳歯奥歯の後ろのくぼみ部分にひっかかって出れない状態です。
発見した時点で6歳臼歯を後ろに押し戻すことができれば、この問題はほぼ解決しますが、部分的矯正装置が必要になる場合も多々あります。
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