熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

ファッション美術館がおもしろい

2013年05月07日 | ファッション
故高田喜佐さんのシューズ展と、
それに関連するトークショーに行きました。
「KISSAの靴と私のページ」
ゲストは原 由美子さん(スタイリスト)と高田 邦雄氏(株式会社キサ 代表)

800足もある靴の展示は圧巻でした。
美術館で靴を見るのは初めてですが、彼女の強い個性と創造性によって、思ってもみなかったほど興奮、感動しました。
気概、スタイルを持って生きるヒトは素晴らしい!!!

トークショーも、HPで見つけた時から楽しみにしていました。
アラ還になって、若い頃から雑誌で大注目していたスタイリストの大御所に、生でお目にかかれるとは!

青春プレイバック、一気に高校時代からのファッション履歴が思い起こされて、懐かしくて涙が出そうでした。

忘れもしない高2の修学旅行のバスの中、クラスメートが「アンアン」を持ってきてワイワイ言ってました。
そのころ私はピンと来ず。
20才の時、学生結婚した友人の新居で、昔のアンアンて今よりずっとカッコイイ!、と彼女のお宝、創刊時のバックナンバーが披露されました。
その時の衝撃は忘れません。
たぶん高2で見たソレだったのに、別人のように惹かれました。

当時、ファッション雑誌はアンアンに続いてノンノの2冊だけ。
お店も中学生の時にマミーナが出来て、大人の服にハマリました。
次に鈴屋、三愛が出来て3箇所で選べるように。(神戸の話ね)
大学入学祝いに知り合いのお姉さんから頂いたオシャレなセーターは「ロペ」でした。
その次にビギとかワイズが入っているセレクトショップが出来て。。。
書きだしたら長くなるのでやめます。

若者の人口はいったい今の何倍あったでしょうか?
それなのに、雑誌もお店もたったコレだけ?
今は雑誌は溢れかえり、店舗も大型になって増え続けています。
現代人はどれだけ大量生産大量消費、無駄遣いをしているのか、と話は違う方へ行きそう。

ともかく日本の高度成長期、、名だたるたくさんのクリエーター、デザイナー、アーティストが輩出された時代がありました。
ワクワクして斬新なものに飛びついたものでした。

ああそれなのに、大切にしている服、バッグ、靴は海外ブランドばっかりの日本人は多数派では?
豊かになって、却って日本のものづくりの付加価値が落ちるなんて、残念なこと。
頑張って面白い創作をする人が育つ国にならないと。。。

ぶ厚いけど、手元に置きたい思い出の本として原さんの本を買いました。
ご丁寧なサインも頂いてしまいました。
(CDに比べたらお安いですよね。)
70年代クロワッサンの原さん特集は未だに持っていますが、80年代のは持っていません。
そこに収録されていた向田さんや白洲さんとの対談が読めてよかったです。

草分けとして良い仕事をしてこられた風格を、本にも人物にも感じました。
それから高田さん(写真で拝見した限り)もそうですが、無理に抗わず自然な年の重ね方がステキです。


*喜佐さん亡き後の膨大な数の靴その他資料が、ここの美術館に寄贈されたそうです。
*18日には靴の展覧会とは無関係のトークショーがあるそうで、これも興味津々。
 「おとこが男でいる理由」鷲田清一氏&植島啓司氏


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