まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

名越実さんの捜索に参加す

2014-05-07 22:21:07 | 日常
平成26年5月2日から6日
5月連休前半は九州の山に行ったので後半は仕事をする予定でしたが正月に横尾から槍ヶ岳に向かう途中で行方不明となった広島山岳会の名越実氏の捜索に参加要請があり、仲間5人で参加しました。
5月2日、午後10時福山駅北口に集合。会長、事務局他仲間に見送られ出発しました。
夜通し交代で運転し午前6時前に平湯に到着。いつもの高山タクシーの安山さんに来てもらう。80ℓの大型ザック5個にテントやマットはたして中型タクシー1台に乗るのか心配したがさすがプロフェショナル無事に上高地まで運んでいただきました。この様な大きな荷物を背負うのは一昨年のチンネ登攀以来です。いつもながらの気持ちの良い山道を黙々と歩き昼前横尾に到着。我々の捜索は5月4日、5日の2日間ですが県岳連の山仲間が参加した第2次捜索隊は既に4月26日から始められております。横尾尾根のすべてを捜索していますが目立った成果は得られていないようです。名越さんの奥さまもおられご挨拶を受けました。ご子息も捜索に参加されているようです。夕方ミーティングが開催され現状報告、明日の行動予定を確認した。我々の捜索範囲は横尾尾根、槍沢側の斜面を槍沢ロッジから二の俣間を捜索すること。4時半起床、6時出発、名越さんの奥さまも早朝から出発する登山者にチラシを配り協力をお願いしておられる。
二の俣を過ぎてデブリが川を埋めた地点から横尾尾根の斜面に取り付き5人が間隔をあけて横一列に並び樹林帯をローラーして探す。見通しの良いとこでは双眼鏡で探す。雪も深くなんら手がかりなし。これではそばに埋まっていても気が付かないです。雪が解けないとわかりませんね。槍沢ロッジまで行き折り返し、今度はその上部の斜面を捜索する。
横尾尾根の稜線のp3の岩峰は2300m余り稜線は岩で傾斜も厳しい、われわれはその岩稜のすぐ下の1950mあまりまで登り捜索した。傾斜も45度のところもあり厳しいところをトラバースするのです。慎重に安全を第一に気を使いながらの捜索です。地震のためか融雪のためか岩が斜面を飛びはねながら落下して行く。怖いです。万一当たれば命はありませんから。朝は凍結していた雪原も午後になるよ柔らかくなる。足を踏み込むと踏み抜いてバランスを崩す。2時過ぎに気温が上がり危険になったとして引き上げるよう連絡がはいり下山する。
今日のミーティングでスキー隊も参加しすべての沢筋も探した。考えられるすべての地点は捜索した。稜線からの転落も考えザイルで下降し捜索した。もう探すところがない。
あとは雪が消えれのをまって捜索しましょう。明日の午後本部を撤収し広島に帰るとのお話がありました。
我々は翌日も雨の中午前中槍沢ロッジから上部を捜索したが成果はなかった。
雪が解ければ発見しやすいと思ったが雪の下は熊笹が密集して、入ることも困難で捜索は困難が予想されます。厳しい状況は今と変わりはない。今回の捜索には37名、延べ195人日と大勢の仲間が参加されましたが成果はありませんでした。。次回の捜索では成果のあることを祈りながら横尾を後にした。
地震のため釜トンネルの手前の崖の金網に大岩が落下していた。万一道路に落下していれば通行止めになるところでした。
(写真は午前の槍沢の捜索状況、午後は上部の岩稜下を捜索した)
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