フォレスタの散歩道(パート4へ) 東日本大震災の20日前、2011年2月にスタートしたこのブログも1000回を超えた

概ね2~3日毎の更新、1回に3題の記事をめどとして来たが、以後間隔や記事の数などに捉われずに更新することとしたい。

【10年前の記事の再投稿#3】中国での病院体験記

2024-06-08 11:21:27 | 日記

   全国的に暑い日が続いたと思ったら一昨日からは湿っぽい天気となり、昨日東京地方は梅雨入りしたと発表された。今日、明日も雨模様の予報になっている。

   前回、肩の痛みが長引いているので近くの大学病院に行って診てもらった話を載せた。その日の新聞の読者投書欄に『病院はプライバシーに配慮を』というのがあったので、病院の話題のついでに中国での体験を書こうかと思ったけれど、話が長くなるのでやめた。今回はそれを書いてみようと思う。
   投書の内容は、周囲に患者が大勢いる前で、看護士が声高に症状だけでなくプライバシーに関わることまでこと細かく質問したことに対し、大学病院ともあろうものが、弱い立場にある患者の側に立ってプライバシーに配慮を怠るなという苦言であった。

   さて、これに対する私の中国での体験である。日本語教師として中国山東省の大学に赴任後1月ほどして軽い腹痛と下痢が5日くらい続いた。私はそれまで海外に20ケ国ほど行ったことがあるし、その前年にも北京で日本語教師として滞在していたが一度も食あたりや水あたりを経験したことがなかった。ともかく、日本語科の中国人教師に伴われて市内の「人民病院」(下の写真参照)に行った。日本の大病院にも負けない立派な病院であった。受付で症状を伝えると受診科名を指示され、そこで診察料を払う(何か変)。同僚教師に導かれて診察室の前に着いたが、廊下には待機用のソファーがない。ドアの開いている診察室を覗くと患者がみんな入っていて、ドクターの机の前に陣取っている。部屋の外で名前を呼ばれるのを待っているのではなく、我先に入って順番を争うのである。診察室には5,6人がいて、私も遅れを取らぬように列に割り入った。続いて驚いたのは、順番待ち患者の前でドクターが診察をするのだ。さすがに衣類を脱いでの診察はカーテンで仕切ったベッドの上で行うが、医師と患者の対話は筒抜け。そしてまた順番待ちの患者のいるドクターの机の前で診断結果を聞くのである。もうプライバシーなんていうのは完璧になし
   私の場合はドクターと会話(中国語)ができないので、予め症状をメモに書いたのを読んでもらい、付き添いの教師に補足をしてもらったのだが、診断結果は「旅行者胃腸炎」つまり、中国の水に馴れていないことによる腹こわしということであった。2種類の薬を薬局で受け取り薬代を払ったが、先払いの診察料が確か150円くらい、薬代が400円くらいだったと思う。診察料がベラボーに安かった。お腹の具合はすぐに良くなったが、海外で初めての病院体験であった。
  

  左:潍坊市人民病院の病棟(入院用)。同じような建物の外来棟と向かい合って並んでいた。
    右:外来棟の中。4階まで吹き抜けのエントランスはまるで豪華ホテルのロビーのよう。    
    

   下左:外来棟の診察・治療室の案内板。診療項目は大層充実している。
      下右:道路や公共建物にはポイ捨てのゴミが目立つ中国にしては恐ろしく清潔だった。

      
                  

[今日の花]

     
                                   スイレン(睡蓮)

             ←ホタルブクロ(蛍袋)

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