陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

七月の終わりに

2007年07月31日 | cocoro

あと数十分で今年の七月が終わる
去年の夏はあまり思い出したくない
今年の夏はあまり余裕がない

ふとした時間
気負いすぎている自分を見る
数字ばかり追いかけている自分
生き急ぐかのように
せわしく見聞を広げている自分

この船のように
ゆっくり行っても
こんなに航跡はきれいだと言うのに
それが何故わからない?
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夏の山道

2007年07月29日 | cocoro

夏が来た
樹々の頭上高くを翔ける陽
ときどき抜ける風 葉ずれの音
揺れる影に湿った草いきれ

山を登る
はあはあ言いながら登る
その時は邪念や憂いはどこかに失せる
光と音と匂いに対峙する
はあはあと言う自分の息

今年も夏が来た
そして生きている実感を知る
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広島空港で考えたこと

2007年07月28日 | slow works

広島空港から東京へ出張する。
広島空港は山間にできた空港である。

広島から東京出張という場合は
新幹線と飛行機の選択は微妙だ。
新幹線派と飛行機派に分かれるようだ。
問題はやはり空港が中心地から離れている点。
広島バスセンターから空港まで小一時間かかる。
羽田までのフライト時間は約1時間20分。
新幹線だとのぞみで東京まで約4時間だ。
空港や駅までのアクセスとその料金
そして乗っている時間…このコストと時間
そして利便性のバランスを比較しての判断は、
結局人それぞれの事情で選択されるのだろう。

私は、4時間も1ヵ所に座りっぱなしだと
腰に負担がかかりよろしくないので
本来は鉄道ファンなのだがやはり飛行機になる。
それに搭乗の時、一度は脳裏をかすめる
墜落の恐怖と残された者達への懸念という
ネガティブ感情がもたらす心理的覚悟の
ストレスを除けば(ちと大げさな表現だが
何回乗ってもいつもよぎるだ)
飛行機のサービスやアメニティは結構魅力だ。

輸送力という経済パワーでは新幹線は
ダントツのなくてはならない存在だが
やはり4時間はどうしても辛いのだ。
ただしローカル線の長旅はその限りにあらず。
これは矛盾しているが不思議なものである。

 ■(写真)空港建物のガラスに映る
   広島空港展望デッキ
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L’OCCITANEの誘惑

2007年07月25日 | slow life

広島駅前にロクシタンがオープン。
ロクシタン?って知らなかったが
ロクシタンのシアバターを
愛用しておられる方に教えてもらう。
どちらかと言うと女性向きのお店だが、

“自然愛はプロヴァンスのエッセンス”

に魅かれ、南仏に憧れている私は
どれどれと新しいモノへの興味で
シャンプーとコンディショナーの
トライアルセットを買ってしまった。
神戸の自宅で早速使用すると
「わっ!なんやこの匂い」
と家族が一同のたまう。
あまり香料というか無香料、低刺激の
シャンプーがお定めの我が家では
ちょっとセンセーショナルな香りだったようだ。
でも、自然な香りはなかなかいい。
せめてこの匂いだけでも
まだ行き切れぬ南仏を感じていよう。
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中国地方 梅雨明け

2007年07月23日 | cocoro

“気象庁は二十三日、九州北部と
中四国で梅雨明けしたとみられる
と発表した。”

広島地方は平年より三日遅れ。
市内の最高気温31.7℃。
日照時間は平年の半分以下。
降水量は山陽側は平年並みかやや少なめ。
以上が今年の梅雨の記録である。

昨年は母を見送った。
その夏がまたやって来る。
違っているのは
今年は広島に居るということだ。
その意味でもやはり夏の弔いは続く…。

 ■新幹線福山駅から見る福山城
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植物のさなぎ

2007年07月22日 | slow culture

山道で見つけた植物。
これは何だろうと近づくと。
実だろうか?
昆虫のさなぎではなさそうだ。
一種の擬態?
では、何のために?
いろいろ疑問が浮かんでくる。
きっと鳥たちを誘っているのだろうな。
また図鑑で調べてみよう。
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買い物はカタルシス

2007年07月21日 | slow life

夏物のいいシャツが欲しくなった。
元町のなじみのトラッドショップへ行く。
いろいろよそで買ったこともあったが
結局この店で買ったものが
いつも一番のお気に入りになってしまう。
だからもうここでしか買わなくなった。
シャツだけのつもりだったが
飾ってあった麻と綿混紡の淡い
ブルー地のジャケットが目に付く。
見るとこの店では珍しく赤札がつけてあった。
そう言えば

「オフに着る上着なんてしばらく買ってない。」

つらつら考えていると、二代目のあるじに
うまく導かれてやはり買ってしまった。
予定調和なのだが、買わされたという方が
気持ちの整理がつきやすいものだ。まあ
勧め方がうまいのである。さりげなく
プッシュするという間合いが抜群なのだ。
ある程度の年齢と経験がやはり物を言う。
この歳になると、気持ちよく
そして誇りを傷つけられずに
上手に買わせて欲しいと思うものだ。
突然ワープするが、この心理、実は
高齢者ケアにも通じる話しなのである。

しかし、何と言っても
買い物はやはり一種のカタルシス。
ついつい嬉しくなってしまう。
その時だけは嫌なことも忘れ去っている。
度が過ぎるとこれが魔物になるのだが
時にはちょっと思い切って散財するのも
世の中にお金が回っていいことなのだ。

そう思えるような気持ちいい店が
たくさんあれば、もっともっと
個人消費は伸びるだろうになあと思う。
ここでわたくし的仮説。
“サービスのクオリティは個人消費
ひいては景気にプラスの効果をもたらす。”

理屈っぽくややこしい御託を並べないで
素直な心で

「あ~気持ちよかった!」

と言いなさい。

※カタルシス…感情浄化。
詰まった煙突(心のおり)が
すーっと抜けるような感覚かな?
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旬魚 きっ川にて

2007年07月20日 | slow works

高齢者ケアの関係で繋がった方が
広島の講演に招かれていた。
講演が終わった後、久しぶりに再会
いろいろ近況報告や情報交換をする。

割烹「きっ川」にご案内する。ここは
広島の旨い魚を大将が解説付きで
供してくれるから、客受けがいい。
こちらはもう何回もお邪魔しているので
大将の口上は聞き慣れているのだが
お客さんは喜んでくれるし、なにより
広島の旬の魚を印象深く記憶してくれる。
今宵は今が旬の小いわしの造りに
音戸のアナゴ、倉橋のひらまさが出た。
焼き魚は一本釣りした地付きのあじが
また格別だった。お酒は瓶ビールの後
呉は仁方の地酒「雨後の月」を。
お相手は、その酒の名がとても
気に入ったようだった。もちろん
淡麗で上品な飲み口、とても旨い酒だ。

今宵久しぶりの邂逅。
話題は最近のDT(ダイバージョナル・セラピー)
の事情や動向について。そして
私が参画してからでも、もう四年目に入る
秋のとある公民館講座の企画テーマについて。
この教養講座はそこの副館長と我々二人が
偶然にもそれぞれの縁が円環していたという
そういう奇遇で結ばれた恒例企画となった。

それからの話は、彼女に紹介してもらった
高知のとある会社の話題となった。
その会社は言わばビオトープのような手法で
河川の護岸工事を行ったり、また工場を
うまくその自然環境と調和させるという
つまり人間の営みと環境を自然共生させる
そういったことを事業ドメインとする会社だ。
将来性を期待できる面白い会社であった。

話しは弾み、新しい情報も交換できた。
おいしい料理に舌鼓を打ちながらの時間。
50代…この年齢になれば仕事に家庭、健康と
いろいろやっかいな難題も増えてくるが
その分いろんな経験をした財産で
なかなか彩り豊かな人生を味わえる。

そう考えれば、

「雨後の月…。」

50代の人生…雨後の月といきたいものだ。
彼女が言ったようになかかないい名前である。

※DT(ダイバージョナル・セラピー)
豪州で確立された総合的な高齢者ケアの手法。
高齢者のライフスタイルや生活歴についての
アセスメント(事前調査)を元にひとり一人の
楽しさと"Good Feeling"を探し、その方の
ライフスタイルに合わせたプログラムと
環境を創出するホリスティックケア(全人ケア)。

 ■旬魚 きっ川
 広島市中区本通5-13

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岡山のくろ

2007年07月18日 | slow culture

岡山を走る路面電車「くろ」。
大正浪漫型電車のようである。
黒の車体に金のストライプで
なかなか精かんな雰囲気だが
よく見ると
どこか愛嬌のある顔立ちをしているなあ。

広島の路面電車とはまた違った趣き。
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灘の一つ火

2007年07月16日 | slow life

台風一過の晴天とはならなかったが
久しぶりに青空も見えたこの日
散歩がてら神戸岡本の保久良神社へ行く。
台風で少し流れのきつくなっていた
住吉川沿いを北上。そこから西岡本を経て
天満宮脇から保久良神社へ登った。
そんなにたいした登山道ではないが
それでも山道。木々のトンネルから
ときどき日差しがこぼれてくる以外は
静けさがあたりを支配していた。

同行のかみさんには病み上がり故
かなり堪えたのかもしれない。
やっとの思いで神社に着くと
灘の一つ火の石燈脇のベンチに座って
息を整えるのもしんどそうに
とめどなく流れてくる汗をぬぐっていた。

石燈「灘の一つ火」…。

古代から瀬戸内海を過ぎて
難波に向かう舟人の目印とされたと言う。
闇に浮かぶ海上から見える灯は
どれほど舟人を励ましたことだろう。

またここからの大阪湾の景色はいい。

希望の一灯を燈し続けること…
人生航路においても一灯が必要だ。
ここに来ると「灘の一つ火」は
いつも私にそう教えてくれる。
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