陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

季題 夏越の祓

2021年06月30日 | slow haiku

陰暦六月の晦日に諸社で行われる神事を
御祓(みそぎ)という。
夏越の祓(なごしのはらえ)とも言う。
御祓のとき、鳥居や大前に茅萱(ちがや)で
作った大きな輪を掛ける。参詣に人々は
病気や厄除の祓としてこれを潜る。
潜り方も作法にのっとって八の字に潜る。

今年も疫病は衰えを見せず。
ぜひ茅の輪を潜ってお祓いをしませう。

息災を願つて潜る茅の輪かな
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花の風景 凌霄花

2021年06月27日 | nonoka

とある御影の児童公園の
まるで藤棚のような見事な凌霄花(のうぜんか)。
これほど見事な凌霄花はあまり見たことがない。
ぽろりと散り敷くさまもこの花の特徴で
夏の光の中で落ちてはなお咲き継いでいる
その姿は正に夏の花のふさわしい。

太陽の色に近づく凌霄花
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俳句講座のコラボ

2021年06月24日 | slow haiku

芦屋市民センターにて俳句講座が開かれた。
これは芦屋川カレッジというシニア対象の
市民講座の一講座として開催されたものである。

今回初めて芦屋の虚子記念文学館とのコラボで
開催された講座である。約80名のシニアの方が
参加されて熱心に聴いておられた。質疑応答では
やはりあのテレビの俳句番組の話が出た。
テレビ媒体の力は絶大である。俳句界でも
あの番組には色々と意見があるようであるが
それはともかくとして、あの番組は俳句界にとっては
フォローの風には間違いない。面白かったのは
あのように格付するのですかという質問があったこと。
あれはバラエティ番組としての演出に過ぎないのだが
あの番組を見た方は、やはり実際でも
そのようにやっているのだと思うのだなあと。
それでも興味を持ってくれるのは嬉しいことである。
今回は時間の関係上講義だけしか出来なかったが…。

俳句振興のためにこのようなコラボ活動が実現したことは
ひとつの成果である。今後もこういったコラボ企画を
どんどん推進していこうと考えている。
コロナ禍が収束したなら、吟行体験俳句ツアーなどにも
トライしてみたいと思うのである。
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蛍まつりの夕べ

2021年06月22日 | nonoka

六月は蛍の季節。しかし
このコロナ禍で蛍鑑賞の夕べは
中止されていることだろう。
蛍は清流に棲む。清流にはカワニナがいる。
蛍の幼虫はそれを餌とする。
だから蛍は清流に多いのだという。

もう十年以上も前のことだが
山口県の府谷ほたるまつりに行った。
芋掘りをして、弁当を貰って神楽を見て
そして蛍を見に川べりに行った。

また錦川清流線に乘って、いつか
あの蛍に逢いに行きたいなと思っている。

蛍火を操つてゐる水の闇
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軽鳧の番

2021年06月21日 | slow life

最近、よく散歩する公園の小さい人工池に
軽鳧の番(つがい)がよく来ている。
こんな処のどこが気に入ったのだろうか?
じっと見ていたら、警戒するような鳴声を出して
しばらくしたら飛び去ってしまった。
でもまた別の日に覗いたら、今度は
池の周辺の植込み辺りを徘徊するように
仲良く並んで散歩していた。

さて、今日から緊急事態宣言が解除された。
解除されたからといって羽を伸ばす訳ではないが
ワクチン一回目が終わって、徐々にではあるが
前に向って進んでいるような感じはする。
今年一杯はまだまだ油断はできないだろうが
この秋にはイベントも復活して欲しいものだ。
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季題 水馬

2021年06月17日 | slow haiku

水馬(あめんぼう)は夏の季題。
歳時記によると地方では水馬(みづすまし)
ともいい、「まひまひ(水澄・みずすまし)」と
混同されやすいと書いている。
俳人の間では「水馬」と書いてあめんぼうと読む。

小さな池に映った空をすいすいと楽しそうに
滑っていた。アメンボは何を食べてるのか?
ふとそう思って調べてみたら、彼らは
水面に落ちて弱った小さな虫を餌にしていると言う。
特に稲の害虫である「ウンカ」を食べるので
益虫とされているとあった。虫の体液を吸うらしい。

表面張力で浮いて水面を自由自在のあめんぼう。
これを何とか俳句に詠みたいと思うのだが
後輩がこの水馬であまりにも素晴らしい俳句を
ものにしたので、それを超えて詠むのは
とても困難になってしまった。
以来あまり詠んでいない季題なのである。

水馬光りの靴を履きにけり 清一路
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季題 山梔子の花

2021年06月16日 | nonoka

民家の垣、マンションの植込みに
山梔子(クチナシ)の花が咲いている。
歩いていてこの花を見かけると、思わず
近づいて行って鼻を近づけてみたくなる。
「う~ん、この香りやなあ。」と思わず悦に。
甘ったるいようなどこか誘うような、そんな
何とも言えない香である。特に錆色になった
山梔子がより芳醇な香を放ってるように思う。
若い香りというより熟の香りとでも申しましょうか?

今日は久々の雨。やっと梅雨らしい天気。
昨日打ったワクチンの腕の筋肉痛がやや増す。
それでも副作用というものがこれだけで
済んだのはまずはひと安心である。
しかし副作用は二回目の方がきついと
打った人は皆言う。ゆめゆめ油断は禁物じゃ!

錆びてなほ香を放つ山梔子の花
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待宵草の夕べ

2021年06月15日 | nonoka

夕暮どきになると、いつもの公園で
待宵草が咲き開いているのを見かける。
月見草である。本来の月見草は白であるが
この待宵草は黄色である。

最近は路側帯などで白にピンク地の花を見かける。
これは「昼咲き月見草」といって外来種である。
あちこちで見かけるので繁殖力が強いのだろう。
この花とあのちょっと鮮やかな橙のような
黄色い菊、オオキンケイギクも外来種である。
この二つは最近やたらとあたりを席巻している。

あともう季節は終ったようだが、初夏に
野蒜のように長い茎の先に白い花をつける草。
ハタケニラという。これも外来種だ。
勿論これは食用にはできない。これが最近
やたらとどこでも生えている。厄介な外来種だ。

一度、待宵草を摘んで、一輪挿しに活けていたら
翌朝、紅くなってしぼんでいた。
これは一輪挿しには向かない花であった。

今日は、ハーバーランドにワクチンを打ちに行く。
大規模接種会場でまるでパビリオン見学に並んでいる
そんな感じであった。それでもスムーズに流れていた。
職業柄この会場の導線と設えをじっと観察。
サインの配置、導線の配置、人員の確保と配置。
さすがプロによるイベント会場の設営とロジスティック
だと感心してしまった。
コロナ禍でイベント業界も存亡の危機であったが
この大規模接種会場という特需があって良かったなと
思った。さてその肝心の接種だが、これが思ったほど
全然痛くはなし。接種後15分の待機時間を経て
(待機中体調に異変なし)上の階に移動
そこで次回の予約も済ませて無事終了となった。
注射後、筋肉痛が出ますよと言われたが、やはり
腕を上げるときに確かに若干の筋肉痛を感じる程度。
それでもこれで済んだので、まずは一安心である。
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花の風景 額の花

2021年06月14日 | nonoka

額の花があちこちで咲いてます。
あなたは西洋紫陽花派、それとも額あじさい派?
それともどちらも派?私はどちらも派かな。

七段花という紫陽花があります。
六甲山固有の種。
シーボルト以来六甲山で発見されました。
謂わば八重の額あじさいです。
紫陽花は神戸の花。だからでしょうか?
神戸ではあちこちで見かけます。

閑話休題。

今日は義父を花隈のとある有名な
泌尿器の病院へ連れて行きました。
その専門では有名な病院です。
ただ、急坂にあるので年寄りには難儀です。
午前中に連れて行き、車椅子に乗せて
終了したのは午後2時過ぎ。その間
いろんな検査をすべて行ってくれました。
初診で行って、緊急事態とはいえ
ワンストップで検査して明日手術となりました。
その迅速な対応に驚きです。きっとこちらの
医者は日々激務なんだろうなと推察しました。

もう九十をとっくに超えている義父ですが
あとは本人の生きる力がどれくらい残っているか?
最終的にはそれが全てなのかなと思ってます。
そう言えば今日テレビでアントニオ猪木さんが
写っていました。入院している姿を赤裸々に
オープンにしている映像に心を打たれました。
生きていることは普段は心に留めないものですが
ひとたび重篤な病気なったり、又死を伴うような
大きな災害に遭遇すると、とたんに自分の命と
直面することにになります。このことは
いつか間違いなく誰にも起こることです。
多少の遅速はあるかもしれませんが。

そのとき自分はどういう態度、行動を取るのか?
キューブラーロスの「死ぬ瞬間」に記されたような
心理プロセスをやっぱり辿るのだろうか?
いろいろと考えさせられた一日でした。

紫陽花や今日を尽せるけふの色

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花の風景 未央柳

2021年06月12日 | nonoka

街角や遊歩道の植込みなどで未央柳が満開だ。
黄色い花は遠目からでもよく目立つ。
同じ時期に色も形もよく似た黄色い花が咲く。
キンシバイ(金糸梅)である。
どちらも同じような場所に咲いている。
違いは蕊(しべ)の長さ。
未央柳は長い睫毛が特徴である。

まだ梅雨は一休みしている状況であるが
今日は久しぶりに俳句の講座が再開された。
緊急事態宣言が6月20日まで延長されたが
公共施設は今回は閉館の措置を取っていない。
よって講座は再開となったのである。
久しぶりに日常が戻った気がする。

本日の兼題は
「黒南風」と「蝸牛」くろはえ、かたつむりと読む。
梅雨に入ったとは言え、黒南風といったような風は
余り吹いていないように思う。
梅雨の初めの黒い雨雲を伴う南風を黒南風という。
反対に梅雨明け後に吹く明るい南を白南風と言う。
梅雨の最中の強い南風は荒南風と言うのだとか。
同じ南風でも日本人はこのように使い分けている。
四季の移ろいに繊細な日本人の感覚である。

みんなの作った俳句を見るのは楽しい。
自分では描けない視点やなるほどと思う句も。
俳句に触れることは自然に触れること、そして
それぞれの暮しに触れること。だから楽しい。

未央柳長き睫毛は金のいろ


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