“逝いた私の時たちが私の心を金にした
傷つかぬやう傷は早くなおるやうにと
昨日と明日との間には
ふかい紺青の溝がひかれて過ぎてゐる”
■立原道造 夏の弔ひより
今年の夏は暑かった。
逝く夏の弔ひ…。
多くの同志が去ることとなった。
私も広島を去ることになった。
別れの数だけ出会いがあるという。
それでも歳とともに
別れ>出会いのような気がしてならない。
そのように思えるのも、やはり今年の
この暑さがそう思わせているのだろうか。
残暑は厳しくとも
それでも雲は高くなり
光りの色が変わってきた。
秋の気配が漂うこの頃。
職を辞す友と親しむ秋灯下 拙私有