陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

街の面白看板 本気食堂

2008年04月30日 | slow culture

高松は県庁前にあったお店。
う~ん。
あまりにも簡明直截的な店名。

今回は讃岐うどんを食った後だった。
今度来た時には、ぜひ一度
ここのとんかつを食べてみよう。

ストレートゆえ
これはかなりのインパクトです。
豚を愛する料理人の心意気!
びんびん感じます。
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とあるバーのトイレ

2008年04月29日 | slow culture

神戸は北野坂を
駅まで下がったどん突き当たり
北長狭のビルにあるこじゃれたバー。
コの字のカウンターがなんともいい。
壁面にはバーコードデザインがいっぱい。

ここのマスターは独立する前
阪急六甲のとある有名なバーに
勤めていたらしい。
その六甲時代の客だった友人に
連れて行ってもらった。

友人はいつものグランダッド。
私はボウモアの12年を
それぞれロックで。

で、そこのトイレ。
これがちょっとぎょぎょっとびっくり。
壁紙いっぱいにエキゾチックな女性が
こちらを見つめているではないか。
この店で三軒目だったから
かなり酩酊状態だった。だから
余計にそう見えたかもしれない。

「こんな格好あまり見んといて。」

女性の客はかなり驚く人も多いとか。
中には怖いという人もいたらしい。
怖くて出なかったのかなあ。
(ちょっとお下品?)

このbar。
デザインに造詣が深い。
いいデザイン、クリエイティブだ。
なかなかいけてるよ。
都会には面白い店がいっぱいあるなあ。
そういう意味で都会っちゅうところは
媚薬の効いた毒だらけだね、本当に。

■bar code
神戸市中央区北長狭通1-2-13
ニューリッチビル8F
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嗚呼!人生は観覧車哉

2008年04月28日 | cocoro

人生の半ばを過ぎて
もし、遊園地を楽しむのなら
観覧車に乗るといい

ゆっくり上がって
高揚の頂点を極めても
やがてもとの地上に降りてゆく

どのゴンドラに乗っても
誰と乗っても、それは等しく同じ
巡り巡って元の位置に戻るとも
閉じられた空間とその時間を
近しい人と共有する刹那や楽し。

けれど
ふたり同じ景色を見つめていても
考えるていることや思っていること
それは違うかもしれないし
見つめている先も別かもしれない

されど等しく同じ空間
等しく同じ時間…今ここにいる
夢見たひとときも
やがて地上に降りゆく
扉が開けられ強制的に降ろされる
もう1周と思っても
それは許されるはずもなく
もう1周するためには
また一から並び直さなければならぬ
観覧車は回り続けているというのに

人生の観覧車…
あなたは誰と乗っていますか?

“観覧車ふたりで回る時空間
 そのひとときに心も回る”
            拙私有
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天保山のローランサン

2008年04月27日 | slow culture

大阪南港 天保山へ行く。
GWだがたぶん今日は空いているだろう
という予感は見事に的中した。
天保山は不思議なほど空いていた。
海遊館も待ち時間なしだ。
日本人より中国の観光客が目についた。

海遊館前の広場では、
大柄な外人さんが
大道芸マジックを披露していた。
おや?こてこて大阪弁ギャグが…?
聞いたことあるなと思ったら
以前ある縁でご一緒したことのある
変な外人マジシャン?
武血(ブッチ)さんであった。
おもろいネタも増えているようだった。
しばし見とれてしまう。
こちら花粉症でマスクしてたから
面が割れず。その分存分にしばし楽しめた。
いやあ面白かったなあ。

武血さんには悪いが
今日のお目当ては武血さんではなく
サントリーミュージアムで開催している
マリー・ローランサン展であった。

あのパステル調のグレーにピンク
そしてブルーがとても印象的な画家。
彼女の絵は何点か部屋に飾っている。
白を基調としたシンプルな部屋には
ローランサンはとても似合う。
飾るといっても、もちろんポスターや
ポストカードの類のものである。
高価なリトグラフさえ持っていない。
大きな額縁サイズも一点持っていたが
これはある人の開店祝いにあげてしまった。

帰りにまたポストカードと
ポスターを買ってしまった。
ポストカードは
今日一番のお気に入り作品
“シュザンンヌ・モロー(青い服)”を。
晩年にローランサンが養女とした
このお手伝いの女性の、どことなく
無表情な顔立ちとそのブルーの服に
何かとても惹きつけられてしまった。

今回は
“シュザンンヌ・モロー(青い服)”と
もうひとつ黄色を使った花の絵が
とても印象に残った。
黄色を使った作品と言えば
今回の展示ではないが
“黄色いスカーフの婦人”もいい。

主催者には悪いが、やはり
空いている美術館ほど素敵なものはない。
絵画を独占鑑賞できる喜びは
何ものにも変えがたい優越的快感だ。
今年のゴールデンウィークは
絵画鑑賞から始まった。さて
あとは尻すぼみにならぬよう…。
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忌憚のない会話

2008年04月26日 | slow life

久しぶりに女友だちと話す。

「あんた最近楽しそうやなあ。」

「あのなぁ~。別にな
食べ歩いてばかりいるんやないんやで。」

「美味しいもんばっかり食べてるやん。」

「そら仕事に行ったって
昼ごはんも晩飯も食べるやんか。
勘違いしたらあかんで。
ちゃんと働いてんねや。
会社勤めちゅうのも案外厳しいんやで。
ブログはそういう厳しさは
あえて書き込んでへんだけや。
あんたわかってくれてへんなあ、ほんまに。
そやけど、自分とこ
羽振りええんやろ、歯医者は?」

「何言うてんの。あんたもよう言うなあ。
ここは転勤族の町やから
転勤で患者さん減ったり大変なんや。
医者が儲かるなんて嘘ばっかりや!
そやけど…あのホテル良さそうやね。
どう?やっぱりよかったん?」

「四万十のホテルかあ?
夫婦で行くならええホテルやと思うよ。
今度ご主人と行ってきたらええねん。
おすすめやで。」

「ふうん…。」

「親のことはじめ
自分以外のことでいろいろある年代や。
楽しめるうちに楽しまなあかん。
先伸ばししたら行けへんようになるで。」

「そうやなあ。ほんまやわ。」

同年代の女友だちと
しみじみしたことを
軽妙にやりとりする時。
かみしもつけてた心が溶けていく…。

不要不急な下心を起こすことなく
忌憚なくできる異性との会話は
結構精神的な癒しになっていると思う。

■長田区役所前にあったオブジェ(写真)
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四月の空 美しい影

2008年04月23日 | cocoro

“大都会の夕暮の電車の窓ごしに
 僕はただ黙して見る
 夕焼けた空
 昏れ残る梢
 灰色の建物の起伏
 影
 美しい影
 醜いものの美しい影”

 「黒田三郎 夕焼け」より

もとより美しいものでも
たとえ醜いものだったとしても
影は同じく美しい。

フェイク…。

でも美しければ
それはそれでいい?
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山陰食訪 宍道湖七分の五珍

2008年04月21日 | slow gourmet

再び松江である。
松江と言う街には何故か惹かれる。
ここも松山と同じで癒されるのだ。

さて今宵は
宍道湖七珍と松江の酒を心ゆくまで楽しみ
そして宍道湖温泉にゆっくり浸かって
午後11時15分の深夜バスで神戸に帰る。
そういう予定を組んでいた。

まずは駅前の観光案内所で外湯代わりに
入浴できる処を教えてもらう。
教えてもらった湯処は、お目当ての
店から歩いて近いホテルだった。
これならいい。ルートが決まった。
案内所を出た私は徒歩で橋を渡り
かねてより予約していた
宍道湖七珍を手頃な値段で
食わせてくれると言う
松江郷土料理の店に向かった。

鰻の絵に出雲とかかれた意匠に
松江の味 郷土料理とある看板が
ほんのり橙色に誘うように灯っていた。
もう少し時間が経てば、宍道湖に沈む
えもいわれぬ夕陽が眺められるのだろう。
今宵の月は桜月夜になるのだろうか。

どうやら口開けの客となったようだ。
民芸風の小作りな店であった。
カウンター十数席程度の小さな店だった。

女将さんは愛想よく迎えてくれた。
絣の着物にたすきがけの立ち姿。

「宍道湖七珍を食べに来た。」と申し入れ
おまかせで順に出してもらった。
あまさぎと鯉は寒の時期が終わったので
今宵は七珍のうち五珍しかないと言う。

一 宍道湖名物おたすけしじみ
二 しらうおの辛子酢味噌
三 鰻のたたき
四 手長えびと稚鮎の唐揚げ
五 すずきの奉書焼

以上が本日の五珍である。
ただしあまさぎの代りに稚鮎となっている。
器にはつわぶきの葉に土筆、菜の花
そして
淡い桜の花びらが数片添えられている。
女将の和のセンスを感じる
見た目も美しい盛り付けだった。
もちろん舌と眼で
それぞれ美味しくいただく。
うなぎのたたきは初めての味だった。
しらうおは相変わらず絶品だし
海老と稚鮎は抹茶塩で食す。
しじみはふりの大きい身だった。
正真正銘の宍道湖産のしじみとは
こういう味なんだろう。
残った煮汁は後で雑炊にしてもらった。
すずきの奉書焼きとは
和紙で包んで焼いたもの。
故事来歴があるのだとか。
なんともほっこりして上品な身だった。

お酒は普通の酒をとリクエストしたら
松江市民がよく飲むという銘柄
「豊の秋」を勧めてくれた。
燗をつけてもらう。
なかなかよし。二合飲んだ。
最後のひと燗はあの銘柄と決めていた。
そう。あの酒…
雲南市は竹下本店の“出雲誉”である。
言うに及ばずとはこのこと。
小生もあの竹下さんにあやかって
「十年経ったら陽だまりさん?」
なんてハハハ。冗談、冗談…。
己の器量で筒一杯処世してきた。
十年経ったらもう定年を迎えてる。
ここまで来れただけでもう十分だよ。
なんてひとり酔ってごちた。
なんせひとり酒だから話相手がいない。
こういう時は少し寂しい…。

小生の隣には関東からやって来たらしい
たぶん三十代のキャリア女性三人組が。
同じく宍道湖七珍を楽しんでいた。
右では常連の男性が一人で飲(や)っている。

大将が現れて、口上が唱えられた。
ここの店の大将名物らしい。
ふむふむ。なるほど…。
まあ観光客が主ならこれもご愛嬌か。
大将、女性3人組のところでお愛想して
それから常連客にも愛想を振りまく。
私の所にはやって来なかった。
中年のイチゲンの男客だ。
そら敬遠するわなあと思っていたら
私の隣に立っていた。

「おたく何処から。」
「神戸です。」

そこから話がはずんでしまった。
聞けば大将
昔神戸に住んで働いていたらしい。
料理の腕も花隈の料亭仕込らしい。
口上だけだと思っていたら、なんだ
料理もできるんだ。これは失礼。
どことなく垢抜けた感じが漂うのは
神戸で磨かれたからかな?

「男は嫌いかと思ったよ。」
私の冗談に笑っていた大将。

こういう一期一会の掛け合い会話も
また楽しからず哉!

こじんまりとしながらも
季節感ある設え。和の趣き。
地元の旬の素材に地元創作の調理法。
そして何より女将と大将の人となり。
眼で楽しみ、舌で感じ、人に触れる。

松江の夜はやっぱりいい。
腹も心も温かくなった。それでは
次は温泉で体を温めるとするか。

追伸
お財布も寒くならず。
高くもなく安くもなく
(どちらかと言うと安いかな?)
払った金が確か6400円だったか。
気持ちよく払えたお勘定であった。

「だんだん。」
(出雲弁で有難うの意)

■松江の味 川京
 松江市末次本町65
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山陰食訪 境港の海鮮丼

2008年04月20日 | slow gourmet

米子から境港(さかいみなと)に入る。
(過日たまたまテレビを見ていたら
NHKの記者がサカイコウと読んでいた。)

境港市は名にし負う水産の町
そしてゲゲゲの鬼太郎の
水木しげるさんで有名な町だ。そして
これは意外と知られていないが、今や
海の赤いダイヤと言われ争奪戦の激しい
生の本マグロ水揚げ日本一を誇る港である。
また紅ズワイやズワイガニを合わせた
カニの水揚げも日本一とか。特に
紅ズワイガニの加工では全国の
8割のシェアを握っているという。

講釈はこれくらいにして
さて昼どきだ!というわけで
やはりここは海鮮丼で意見が一致。
みなとの隠れ家として知られる
(知られて隠れ家というのも変だが…)
海鮮丼と天丼で有名なことぶきへ。

昼どきで結構観光客らしきグループも居た。
おっとりした注文の取り方。

「港町にしては案外お上品だなあ。」

海鮮丼を食す。
見た目もお味もなかなか。
やはり魚は新鮮で色もきれいだ。
美味いっ!
境港らしい昼飯だった。

ただ、我が方の出張仕事は
なかなかどうして厳しかったなあ。
この原油高で操業もままならず
水産業界も大変厳しいようだった。

このお店、中海七珍選定委員会より
2006年12月15日に
中海(なかうみ)七珍の店
第一号に認定されたとあった。

宍道湖七珍にあやかったらしいが
この中海七珍とやら
ちいと覚えづらいなあ。

■ちなみに中海七珍とは
ゴズ(マハゼ)
エノハ(ヒイラギ)
マーカレ(サッパ)
オダエビ(ニホンイサザアミ)
クロメバル(クロソイ)
アカバイ(コナガニシ)
アオデ(タイワンガザミ)

わかりますか?
私はマハゼとクロメバルしか
判らんかった(-_-;)難しいです。

■割烹・味処 ことぶき
 境港市相生町127
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山陰食訪 米子の鯰と鯔

2008年04月19日 | slow gourmet

米子に行った日は
これも巡り合わせだろうか。
大概雨となる。
その日も雨だった。
駅前には人影はまばらだった。
雨のこの日は余計寂しく見えた。
今回は翌日の足も考えて
駅前のビジネスホテルに投宿することに。
部下御用達ホテルらしい。
一泊二食、展望風呂付き。
なんと!それで
樋口一葉でお釣りがあるではないか。
ベッドも広くて快適そうだ。
これで経営できるのだろうか?

さて
荷物を置いて、ネクタイをはずし
さあ山陰は米子の夜へいざ出陣!
高らかに進軍ラッパを吹いてと
行きたいところだったが
いかんせん雨だし明日も早い。
ここは部下お薦めの近くの居酒屋へ。

米子の酔探訪 庄屋とあった。
壁に貼られた品書きを眺める。

「ん~?」

鯰(なまず)とあるではないか。
刺身に蒲焼き、唐揚げとな…。
鯰は小生、御歳まで食した経験はないぞ。

「宮様もご贔屓の魚?」

それならと興味を抱いて
まずは刺身を頼むことにした。
唐揚げは売り切れだった。

鯰はあまり知られていなが
促尿効果と発熱抑制効能があり
アジア地域ではマラリアの薬として
使われていたらしい。今でも
血圧安定に効果があるということで
注目されている食材とか。

臭みもなく淡白なお味だったが
正直に言えば、これは刺身より
唐揚げか蒲焼の方が美味しかったかも。
刺身はまた食べたいというほどでも。

次にこれも珍味と書いてある
鯔(ぼら)の薄串焼きを頼む。

「鯔かあ…。」

鯔のイメージがあって逡巡したのだが
郷に入れば郷に従えである。
この辺で獲れる鯔は、きっと
都会の河口にいる鯔とは違うわなあ
と肯定的に捉えることにした。

で感想だが、鯔の薄串焼きは
これは鳥の砂ずりのような食感だった。
どうも普通の魚の歯ごたえとは違う。
不思議に思って訪ねると
店の女の子はこれは鯔の喉仏だと言う。
半分に切って串に刺しているのだとか。
これは驚きだなあ!
鯔に喉仏があったなんてのも初耳だし
そういう意味でまさにこれは珍味だった。
こりこりとした食感がなんとも…。
鯔はからすみだけだと思っていたが…。
いやあ。米子の夜は勉強になりました。

世の中、全国津々浦々…
いろんな食材があるものだなあ。

山陰食訪…明日は境港から松江だ。

■米子の酔探訪 居酒屋 庄屋
 米子市明治町140
 駅前パーキングビル1F
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小さきもの

2008年04月18日 | cocoro

人の幸せを 心から
素直に歓び祝福できる時がある
そこには一点の羨望も嫉妬もなく
なにか慈愛に包まれる瞬間

それは 日常のどこにでもある
小さな風景に出会ったとき

ありきたりな幸せ
素直に喜べる幸せ
自分もかつてそうだったと
思える幸せ

あるがままの憧憬と
自己肯定に満たされたとき
人は幸せというものを
心から歓び祝福できる

しかし
幸せはとても小さきもの
だから 眼を凝らさないと
なかなか
見つけることはできないよ

小さきものを
見つけられなくなったとき
そして
見つけようとしなくなっとき
それは
素直な心を見失ったとき
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