陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

一月尽に思ったこと

2022年01月31日 | tete a tete

一月最後の日曜日。
2022年が始まったと思ったら、あっという間に
もう一月も終ろうとしている。この日は
午前中に句会、午後はとある会合。
そして夜はzoomでのオンラインミーティング。
東京、横浜、群馬、千葉、埼玉に熊本
そして神戸と揃い、総勢10名の会議となった。
私にとっては久しぶりのzoom会議であった。
改めてこのコロナのパンデミックで、世のインフラが
本当に変わったなと実感した。何より便利になった。
会議は二時間近くに及んだがとても有意義であった。
退出する間際のみんなの顔にちょっとした充足感を
ちらっと見たので皆もそう感じたと推測する。
パソコンをシャットダウンしてやっと今日が終った。
それでほっと一息つけたが、それでも疲れを感じない
充実した一日であった。神に感謝!

「山が動く。」

今日の二つのミーティングではそんな印象を受けた。
体制が変わろうとしているときは変化が起きる。
これは政治の世界でも、企業の世界でも
また、我の属する世界でも同様である。
色んなしがらみから解き放たれる機会でもある。
しがらみとは決して負のものばかりではない。
ともすればその負に眼が行きがちであるが
何を残し、何を変革するのか?それを考える
確かな目とそして何よりも愛が大切だと思う。

組織と云うものは、存在するかぎり前に進まなくては
存在意味というか価値がない。企業が利益を上げて
従業員を雇用し、幸せな社会を実現することが
その存在の社会的価値であるように。
つまりゴーイングコンサーンだ。

そういう節目に遭遇したときに、いったい
自分に何ができるか?何をしなくてはいけないか?
今日は自問自答する一日でもあった。
まあ、あれこれ考えずに、実直に真摯に
自分のできることを背伸びせず取り組んでいれば
自ずとその役回りは納まる処に納まるだろうと
楽観的に考えているのだが。

諷詠の道を恵方と疑はず
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一月の読書 少年と犬

2022年01月29日 | slow culture

久しぶりに没頭して一気に読んでしまった。
最初の頁を読み始めて、ぐっと気持ちが入って
先を読むのがわくわくしてしまう本と
遅々と進まなくて苦行になってしまう本がある。
一気に読んでしまうような本は、最初から
ぐぐっと心を掴むように思う。

馳星周さんもそんな作家のひとりである。
私にとっては、いや多分皆もそうだと思うが
馳さんとあの『新宿鮫」の大沢在昌さんは
読んでも決して外れが無い、読者を一気に
惹き込んでしまう作家である。
馳星周を読むのは久しぶりであった。
あの「不夜城」以来であると思う。
その時も確か夢中で読んだ記憶が残っている。

さて、今回の「少年と犬」も、案の定
一気に惹き込まれて読んでしまった。

これは犬を主人公とした物語だ。
・男と犬
・泥棒と犬
・夫婦の犬
・娼婦と犬
・老人と犬
・少年と犬
以上が章立てである。

東北大震災で主人と死に別れた犬が
釜石から熊本までさすらい旅をする物語である。
その犬が何故、熊本まで旅をするのかは
不明だが、その訳は最後の章で判明する。

その旅の途上で、犬は或る男と或る泥棒と
そして或る夫婦と或る老人と出会い、最後に
或る少年と出会う。旅の途上で出逢うそれぞれの
相手にはそれぞれの人生が展開されている。
その人生は決してまっとうな人生ではない。
平凡に生きることの術を失った者たちばかりだ。

この辺の描写に、だんだんとかつてあの不夜城を
読んだときの感覚が蘇ってきた。社会の底辺を
不器用に生きている者たちの描写はさすがだ。
しかもその人物は決して根っからの悪人ではない。
そこが読者が救われるところである。
そして、本作品は直木賞の受賞インタビューでは
ノワール作品ではないような質問も出ていたが
この作品にはやはり馳さん特有のノワール的匂いが
漂っているのである。だからリードをぐいぐいと
引っ張られるように惹かれてしまうのである。

偶然のようであり必然のようでもある犬との出逢い。
出逢った者たちの運命はどう展開してゆくのか?
そしてこの犬「多聞」の運命の結末とは…。

決してハッピーエンドではない物語ではあるが
犬と人間の交流の中で描かれる人生模様は
深く心に刺さってくる。
感情、つまり心のふれあい…それも
悲しみを共有することこそ最高の癒しである。
例え言葉を持たない犬とであっても…。

■少年と犬 馳星周
2020年5月初版 文藝春秋刊
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食いしん忘備録 エクレア

2022年01月28日 | slow gourmet

久しぶりに梅田の阪神百貨店へ。
今はたまにしか大阪に行く機会はないので
リニューアルしてからは初めてかな?
食品売場は明るくやや通路が広くなった感じ。
ここの鮮魚売り場はいつも覗きます。
お刺身を買って、お肉を買って、野菜を買って
最後にスイーツを。手頃なお値段のスイーツです。
今回はプチシューではなくエクレアを。
スイーツは小さな幸せをもたらしてくれます。
ただし欲張るとリバウンドが怖い食べ物だね。

■アンファン 阪神百貨店梅田店
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My screen ドライブ・マイ・カー

2022年01月26日 | slow culture

シネリーブル神戸で「ドライブ・マイ・カー」を観る。
約三時間の上映時間であったが長いとは思わなかった。
こういう心象描写の映画は私の好みである。そして
その静謐な展開の中に惹き込まれるように入っていった。

主役の西島秀俊はエスビーのCMでしかあまり
先入イメージが無かった俳優なのであるが。今回
しっかり俳優としての存在感を感じることができた。

「僕は正しく傷つくべきだった。
本当をやり過ごしてしまった。見ないふりを続けた。」

この言葉がある意味この映画の主題である。
つまり、人生の悲しみ、辛さという負の感情を
空洞のままにして心に閉じ込めていては
人は決して前には進めない。
辛い作業になるかもしれないが、その負の感情から
逃げずに向き合って、己れの感情を吐露し尽くして
そこから自己の心を見つめ直す作業をしないと
人生という長い道のりをリスタートできないのである。
そのためにはそのプロセスを100%受容して
聴いてくれる人の存在が必要なのだ。媒介である。
「話すことは離すこと。」
対話によって人は又前に向って進む力を得ることが
できるのだということをこの映画は教えてくれる。

そして死者は生き残った人の中に永遠に生き続ける
存在なのだということも、この映画の根底に流れる
もうひとつの主題である。

もうそれ以上は多くを語るまい。余白が語る映画だ。

平和記念公園、新天地公園界隈や宇品大橋
海田大橋、安芸灘大橋、そして吉島通りや
土屋病院などの広島のロケ地も
私にはとても懐かしい景であった。
特に瀬戸の島々の景は懐かしい。

主人公の家福が泊った瀬戸の島の宿はどこだろう。
すてきな宿だな。あんなところで私も俳句を
作ってみたいなあなんて思っていたら、なんと
主人公が泊った広島から一時間ほどの島というのは
先日旅で訪れた大崎下島の御手洗がロケ地であった!
その島にある「閑月庵 新豊」とか。嗚呼!
あの島を又訪ねてみたくなってしまったではないか。
しかし、悲しみと向き合うというこの映画主題にとって
広島という地を舞台に設定したのは慧眼だと思う。

そして
映画に出て来るもうひとりの主人公SAAB。
若い頃一番乗りたい憧れの車種であった。
あのヨーロピアンテーストなフォルムが好きで
いつか乗ってみたいとずっと思ってた車である。
こういう映画で再会してとても嬉しかった。

■鑑賞記
ドライブ・マイ・カー
監督 濱口竜介
原作 村上春樹
キャスト 西島秀俊、三浦透子、霧島れいか他
2021年 2時間59分
シネ・リーブル神戸にて
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水仙咲きました。

2022年01月25日 | nonoka

大阪・靭公園に水仙が咲いていました。
鼻を近づけてみたらう~ん、この香り。
甘いような、清楚なような、この香り。
水仙の香は拡散性の芳香です。
この時期まだ風は冷たい。
その風を捉えて香を解く水仙は
どこか健気な感じがしますが
実は毒を持っているのです。
ニラと間違えて食してしまって
食中毒になるケースが毎年あるそうです。
虫も殺さぬ貌をして…なんて例えもありますが
ゆめゆめお気をつけあそばせ。

水仙の可憐の裏にある怖さ
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早梅。して一輪

2022年01月24日 | nonoka

ウォーキングしている公園には、紅梅に白梅と
梅の木が数本あります。山茱萸の樹もあります。
ちょっと梅の木の近くまで行って観察すると
おっと!紅梅が一輪花をつけておりました。
早梅です。まさに春隣の感ですね。

1月になると日脚が伸びてきましたね。
もう午後五時でも随分と明るくなって参りました。
大寒を経て立春まではまだまだ厳しい寒さが続きますが
こうして梅がふふむと、眠っているようでも
季節は着実に進んでいくのだなと実感します。

早梅の一輪を解く日のぬくみ
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幸せ昼ごはん インドカレー

2022年01月22日 | slow gourmet

靭公園界隈のランチ探訪第三弾を句友と実施。
この界隈にはそそられるお店が案外多いのだ。
公園の廻りにいろんな店が点在しているが
どこの店もお洒落で雰囲気がいいのが特徴だ。

俳句作って句会して「はいさいなら」だけでは
つまらんだろうと思い時々実施する吟行前の
ランチグルメ探訪ツアー。実は案外みんな
楽しみにしていると思うのだ。毎月一度は
実施したいのだが、私のスケジュールの都合で
午前中がフリーの時しか開催できないのが心残り。

今はオミクロン禍の中、大人数では会食できないので
規定の範囲の少人数で実施。今まで第一弾は
公園脇の台湾料理屋の人気の五目焼きそば、そして
第二弾は行列のできる日本蕎麦を探訪。皆外れ無し。
そして今回は句会場すぐ近くの、前から何の店だろうと
皆が注目していた店へ。実は今回第一候補は中華料理
だったのだが、お目当ての店に着いたら
表の品書きには何とランチでも最低が2800円。
吟行前のランチにそこまでの贅沢はできんわい
とこの店に変更したのであった。

インドカレーとチャイの店である。店内は案外広い。
殆どの席がゆったり深々と座れるソファー席であった。
深々過ぎてちょっとカレーを食べ辛いこともあるが
前方の大きな窓に展けた靭公園の景を見乍ら
食後にゆっくりチャイを楽しめるのはとても良い。
天上には扇風機が何台かゆったりと廻っており
アジアンテーストな時間が流れているのもいい。

さて、ランチは二種類のインドカレーを。
私はチキンと海老の辛口のあいがけにする。

スパイスが効いてやはり家のカレーとは
一味も二味も違う。(当たり前だが笑)
目の前に広がる公園を行き交う人や子供の
駆ける姿など、待春の景を眺めながら
ちょっと非日常のランチを楽しみました。
みんな歳を重ねると、こういう時間を共有して
食事をすることが大きな楽しみなのだ。

さて本日はどんな句をみんな授かりますやら…笑
楽しみ。いざ吟行へ!

■カンテ・グランデ 靭公園店
大阪市西区靱本町1-9-23 布帛会館1F
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追悼の冬さうび

2022年01月21日 | cocoro

友からのメールに悲しい報せが。
その友だちの友だちであったお方が
先日、虹の橋を渡られたと…。

私の主宰する卯浪という句会に参加することを
楽しみにされていたのだが、体調が思わしくなく
残念だが行けないと友から聞いていたのだが。
こんなにも早く逝かれてしまうなんて。

その方は私のブログの数少ない愛読者のお一人だと
友からは聞いていた。治療して体調が良くなって
句会で勉強できる日を楽しみにされていたと言う。
また彼女のエッセイを書くという夢を叶える原動力に
私のブログがなっていたのだと聞いた。それだけは
お伝えしておきたいとメールには書かれていた。

ついに一度もお会いすることもなく
冬の虹の彼方に旅立っていかれたリサさん。

私やその同級生の友より遥かに若い方が逝かれるのは
辛い思いとやるせない思いが交錯してしまいます。
リサさんが確かにこの世に存在したことを忘れず
友と一緒にこれからも貴女の分まで俳句を詠んで
参ります。
貴女が天上から読めるようにブログも続けて参ります。
時には雲の上から電波をジャックしてご覧ください。

どうぞ安らかにお眠り下さい。
心よりご冥福をお祈りしております。

冬虹の彼方に君は逝かれしか
咲き切つて色失はず冬薔薇(さうび)
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寒風の観覧車

2022年01月20日 | slow life

1月20日は大寒でした。
大寒にふさわしく午前中は窓の外で
風がひゅうひゅうと鳴っていました。
それでも見える海は溢れるひかりを反射して
一枚の綺羅となって一湾に広がっていました。

ときどき王子動物園までウォーキングします。
冬場はさすがに手足は冷たくなってきますが
それでも歩くと体は温まって参ります。
折り返し点の動物園まで来てしばし佇んでいると
ときどき寒風をつんざくように獣舎の動物たちの
鳴き声が聞こえてきます。猿の声のようです。

摩耶山を背景に観覧車が聳えています。
聳えるほど大きな観覧車ではないですが笑
観覧車は止まっているようでした。ふと
真冬の観覧車にはどんなカップルが似合うかなと
考えてみました。峠を越えた初老の男と女かな
なんてね。きっと傍の冬木立がそのような連想を
もたらしてのでしょう。まあ順当な連想で凡ですね。

さて大寒を迎えると後二週間ほどで立春を迎えます。
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畑の恵み 大根と蕪

2022年01月20日 | slow gourmet

実家が丹波篠山のご近所さんから
取れたての大根と蕪をいくつか頂きました。

この方は丹波篠山が里です。
母親を亡くしてからは、片道一時間半
位かけてときどき里帰りしています。
いろいろと田舎の行事もあるし
家のメンテナンスもあるからです。

今、空家対策が日本の課題になっています。
すぐに買い手がつくような空家はいいですが
田舎となると中々売れないケースもあります。
そうなると雑草や庭木の手入れなど、時々
メンテナンスに戻らなくてなりません。
結構難儀なのです。

さて、件のご近所さんは親戚も多いらしく
里帰りしては沢山の野菜を持って帰ります。
そのお裾分けを時々頂くのですが
この大根も蕪もむっちゃ旨い!
自家用栽培なので、確か無農薬か有機栽培と
言っておられたと思います。それ故か
甘味もあってほくほくととても美味しい。
野菜ってこんなに美味しいものなんだと
再認識させられます。
ごちそうさまでございました。
食材というのは本当に天の恵みと思います。
それも歳取ったからでしょうか?

整然と大根抜いたる穴並ぶ 美恵子
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