久しぶり吟行に参加する。
今津灯台と聞いてどうしても行きたくなった。
私は灯台好きである。定年退職したあかつきには
全国の著名な灯台を訪ねてみたいと思っている。
今津灯台は現役最古の木造灯台。
江戸後期の文化7年(1810)今津の酒造家
長部家五代目長兵衛によって創設され、
昭和59(1984)年には創建当時そのままの姿に
復元されました。今でも現役でその役目を
立派に果たしています。市指定重要文化財です。
(西宮観光協会HPより)
当時は今津港に出入りする樽廻船や漁船の安全を
見守っていたのだろう。今津港から遠く紀伊も
一望できたと言う。今は高速道路が立ちはだかり
僅かに残る砂浜に当時の面影を偲ぶばかりだ。
鞆の浦のような風情がないのが少し寂しい。
吟行では灯台が詠めず。代わりに
濛々とあがる酒造会社の湯気に寒造の句を。
そして民家の庭先に咲いていた臘梅や
辛夷の芽に自身の春待つ心を詠んだ。
寒の入りでも春はすでにもう隣にいる。
しろがねの毛並揃へて辛夷の芽