初夏の平和記念公園に
今年も、また大勢の児童や生徒たちが
いろんな方面から集まってきた。
郊外学習の季節なのだろう。
数人のグループに分かれて
ボランティアガイドさんの話を
あちらこちらで熱心に聴いている姿。
きちんと整列して歩む姿
しんどそうに隊列を乱して歩く姿
学校によっていろいろ…それが
見ていてとても興味深い。
しかし心に映るこの広島は
きっと印象深いものだろうと思う。
今年も初夏になると
ここ広島で見る変わらぬ風景。
これから広島は、忘れ得ぬ
暑い夏を迎えていくのだ。
老いたボランティアガイドが
子どもたちに熱心に物語っていた。
年端もいかない生徒たちは
真剣な眼差しで聴いていた。
それは、とてもショックで
強烈な話だったかもしれない。
実体験を語りながら、このように
平和の尊さを語る人たちが
年月と共に減っていくという現実。
ある意味、自らの命を削って
子どもたちに語りかけているのだと思う。
この変わらぬ風景を守り
永久に持続させていくこと…。
それは、多くの人たちの
もう二度と過ちを繰り返さぬ
という固い誓いと、命ある限り
伝えていこうとするたゆまぬ努力と
使命感なくしては成り立っていかない。
毎日その光景をを見ていると
その人間の崇高な力と正義を
私は感じずにはいられない。
そこに教育の尊さがあるように思う。
そして
今年もふたたび、その光景から
こうして私も学ぶのであるよ。