久しぶりの新長田であった。
28年前のあの阪神大震災で
壊滅的な打撃を受けた地域ではあったが
再建が進んだ街並とはなったが、それでも
長田は以前のような庶民的な雰囲気が残る街だ。
新長田駅を降りて、まず鉄人28号へ挨拶にゆく。
そして一番街商店街から大正筋商店街へ
飲食店などタウンウォッチングしながら歩く。
この辺りはテイクアウトの焼きそばとか
たこ焼きを売る店が多いような気がする。
名物のそばめしもあった。
ビルの一画にぼっかけ焼きそばという
看板を出している店があった。
持ち帰りに数人が店の前に並んでいた。
人気の店なのだろう。
店内でも飲食できるようで数人が美味しそうに
焼きそばを食べていた。
大正筋商店街には串カツを売っている
お肉屋さんもある。昔懐かしい市場の風景。
私の小さい頃、買い物はみんな市場であった。
みな買い物籠を提げて市場に行く。
「ぼく、今度小学校かいな。大きくなったねぇ」
なんて店の人との会話も必ずあったように思う。
そして野菜や魚などを買えば、店の人はそれを
新聞紙に包んで買い物籠に入れてくれた。
今思えば当時はなんとエコな社会だったんだろう。
再開発で大きなショッピングセンターができて
どこも似たようなチェーン店が並ぶ時代。
便利にはなったが、それと引き換えに
街はどんどんつまらなくなってゆく。
人情という匂いがどんどん失せてゆく昨今
長田のような街は、いつまでも庶民の街で
あって欲しいなと思う。
焼きそばの匂ひ長田の街ぬくし