永年共に過ごして来た一年下の後輩が
定年退職を迎えた。
この日は神戸所縁の人と送別の宴を。
場所はモダン寺の向かいのマンション。
結構年季の入ったマンションの二階。
秘密のアジトのような雰囲気。
まるでどこかの家に招かれたような。
料理はコースのみ。
飲み物は冷蔵ケースからセルフで取る。
皮蛋などの前菜から始まって、よだれ鶏
そして超辛の手羽中(写真)。
これが出たときマスターは窓を開けた。
にも拘らず気化した香辛料で一同咳き込む。
これは喰えるかなと思ったが、案外大丈夫だった。
麻婆豆腐に春雨の炒め物、仕上げは焼き飯に
カイワレだけの焼きそば。これが結構秀逸。
老酒もこの値段ではと思ったが、これがなんと
意に反してなかなかの旨口。
超プライベートな空間で食す中華料理。
つくづく思うのだが、神戸の中華は絶品だ。
存分に友を送別できたのかなと思う。
■鷹楽園
神戸市中央区北長狭通7-1-27
平成最後を飾る桜が開花した。
と思ったら、この所の陽気で
一気に三分咲き位になった。
お昼のとある公園。
気の早いママ友たちが
茣蓙を敷きひと足早いお花見をしている。
傍で幼児たちが遊ぶ。芝生の上には
ママチャリがずらっと並んでいた。
ママチャリで来しママたちの花見かな
こちらは白木蓮。白蓮(ハクレン)である。
神戸はモダン寺の街路で咲いていた。
白連と辛夷(こぶし)の違いは?
私は花びらの肉厚と大きさで認識する。
辛夷は木蓮に比べてやや小ぶりだ。
辛夷は花の付け根に葉をつけるが
木蓮は花が終わってから葉をつける。
木蓮が咲くといよいよ桜である。
昨年は木蓮も桜も一挙に開いた春であったが
やはり順番に咲く方が季節感がいいね。
あちこちで木蓮が開いている。
木蓮は遠目でもよく目立つ花。
ふつう木蓮と言えばこの紫をいうとある。
白い木蓮は白蓮と呼ぶことが多い。
この木蓮、蕾のときは祈りのような形。
でも開花して開き切ってしまうと
その姿は何んともしどけないような気が。
そういう意味では落差のある花だ。
二色のコントラストが何とも。
この花内側が白色なので、必然
開くとツートンカラーとなってしまう。
芦屋を歩いていたら鈴蘭のような花。
これは鈴蘭ではなくてスノーフレーク。
和名では鈴蘭水仙という。
白い花びらに緑の斑点がアクセント。
3~5月にかけて咲く春の花だ。
ちなみにスノードロップという花も。
これはひと足早く2~3月にかけて
咲く花である。
この日の句会、季題は椿、そして目刺。
椿は日本人の好きな花のひとつ。
例句もかなり沢山ある。この日は
皆で季題のイメージをブレスト。
夫々が持つイメージが視覚化されて
とても参考になった。
そしてもうひとつの季題は目刺。
この目刺という季題には面白い発見が。
つまり、世代によって季題の親近感が
全然違うのである。
昭和世代はどこか郷愁を感じる季題だが
後の世代の人は食べた記憶すらない者も。
これも改めて気付く発見であった。
こうして世代間の価値観を摺合せすることも
案外有意義な俳句の効用だなあと思った。
清貧といふには遠し目刺焼く
今回は看板ではなくてポスター。
奈良市街のとある散髪屋さんに貼っていた。
散髪屋にチェ・ゲバラ?
チェ・ゲバラとは本名エルネスト・ゲバラ。
アルゼンチン生まれの革命家。
カストロと出逢い、キューバ革命の立役者。
根強いファンが日本にも沢山いることは知ってるが
こういう場所で出会うとは。小さな町で
静かに散髪屋を営みながら革命を計画!
なんかそんなドラマを感じてしまったのである。
これも小生の春の妄想?
チェ・ゲバラ紅のポスター春めける
たまにはワンランク上のランチを。
というわけで但馬牛のせいろ蒸をいただく。
ここはJA全農兵庫直営のレストラン。
まずは野菜を蒸す。
野菜も兵庫県各地の地産地消の食材。
この日の品書きを列記してみる。
淡路産たまねぎ、神戸市の小松菜、加古川市の椎茸
養父市のエリンギ、洲本市のブロッコリーとレタス
そして菜の花、姫路市の蓮根、小野市のえのき。
やはり蒸すとふっくらと柔かい。だから
野菜本来の旨みが十分味わえるように思う。
さて但馬牛。これは“たじまぎゅう”と読む。
“たじまうし”と言えば牛自体の呼び名らしい。
なるほど。柔かくてよろしい。
店員が食べごろを見計らって給仕してくれるので
食事を美味しい状態でいただける。
ちょっと贅沢な幸せ昼ごはんでござった。
■神戸プレジール
神戸市中央区下山手通2-11-5
ホテル・ザ・ビー神戸1F