陽だまりの旅路イスキア

あ、slice of life…日向香を感じる日々の暮らし…

秋彼岸

2021年09月23日 | slow life

彼岸のこの日、掃苔(そうたい)へ。

お盆の時期と違って、この季節になると
雑草も夏程茂っていないので草むしりも
少しは楽でございました。草の量を見ていると
つくづく自然というのは季節の影響を強く
享けているのだなあと実感させられます。

閼伽桶に水を汲んで墓石を洗って
花を替え、供物を捧げる。そして合掌。
一連の所作に何故か心が落ち着きます。

今年もあと3か月余りとなりました。
疫病が流行ろうと季節はいつものように
巡っていきます。もうあと少し。
大過なく過ごせますように…。

身近なことだけでなくミャンマー
そしてアフガンの安寧も祈りましょう。

秋彼岸これより日差ゆるやかに
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十六夜の月

2021年09月22日 | slow life

十五夜の月は雲がちでくっきりとは見えなかったが
十六夜(いざよい)の月は天空に綺麗に見えました。
どちらの月も見た目には同じに見えます。

人びとの興味関心が去ったあとの月の方が好きなので
十六夜からの夜毎の月がこれからの楽しみです。
中でも一番好きなのは「後の月」十三夜とも
栗名月とも称します。今年は10月18日です。
十三夜なのでちょっと歪な未完成な形がいい。
十月のその頃は大気も澄んで美しいし。
何と言っても大方の世間の人はこの月を知らないし
見上げることもないでしょう。そこがいいのです。
では又その時には月のお話をしませう。

さて今年の十六夜の日の出来事と言えば
阪神タイガースが首位をヤクルトスワローズに
明け渡しました。熱烈なファンである家族の者は
もうご機嫌斜めでうるさいこと。私も野球は好きで
熱烈ではないタイガースファンですが、今年の
ヤクルトはひょっとするとひょっとするかも?
なんかそんな予感がします。実はヤクルトの方が
チームのムードがいいようなそんな気がするのです。

十六夜や首位明け渡すタイガース
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月今宵

2021年09月21日 | slow life

九月二十一日、十五夜、仲秋の名月。

新芋を供えて月を祭ることから芋名月とも。
報道では盛んに言っているが、今年の十五夜は
八年ぶりに満月である。全き月なのだ。
例年、各地の月の名所では観月会が催されるが
コロナ禍の緊急事態宣言下ではやはり中止かな?

神戸の月の出は18時26分。
雲が多いので良夜ではないが、何とか
雲間からの今日の月でございました。

日本中みんな見ている今日の月

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季題 待宵

2021年09月20日 | slow haiku

今年の十五夜は9月21日。
この日が旧暦では八月十五日である。
南天に煌々と輝く月が、だんだんと
膨らんでゆく。夜空が楽しみなこの頃。

9月20日は「待宵」(まつよい)である。
明日の名月を待つ宵、及びその月を言う。

俳句で「月」と言えば概ね十五夜の月を指す。
「花」と詠めばこれも桜を指すのと同じだ。
そしてこの時期にはこの十五夜を中心として
さまざまな月に関する季題がある。

列記すると(いずれも旧暦)
八月一日  初月(はつづき)
八月二日  二日月
八月三日  三日月又は新月
八月十四日 待宵(まつよい) 2021年9月20日
同十五日  月(月今宵、今日の月、月の秋etc)
      良夜、月見、無月(見えない時)
      雨月(雨の時)
同十六日  十六夜(いざよい)
同十七日  立待月(たちまちづき)
同十八日  居待月(いまちづき)
同十九日  臥待月(ふしまちづき)、寝待月とも
同二十日  更待月(ふけまちづき)
同二十三日 二十三夜(にじゅうさんや)

ちなみに世間でもよく使う言葉に
「夕月」や「夕月夜」があるが、これは
歳時記では秋の季題(九月)である。
十五夜に向けての新月からの月は、しばらく
宵方だけ月がある。これを「夕月」とか「夕月夜」
と言うのである。
単に夕方の月という意味ではないのだ。

また「宵闇」も同じで旧暦八月二十日以降の
夜遅くに月が登るまでの闇を言う。
この頃になると月は夜十時を過ぎないと
登って来ないからである。これも単に
「宵の暗くなっての闇」という意味ではないのだ。

俳句をやっていると、こういう日本語の季節感を
ひしひしとしみじみと感じ取ることができる。
日本語は繊細で美しいのだ。

さて今年の十五夜はどんな夜になるだろうか?

待宵や少し欠けてる君が好き
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異国の芒 パンパスグラス

2021年09月17日 | nonoka

街の植込みなんかでパンパスグラスを
よく見かけるようになった。
花舗では切り花としてもよく見かける。

原産地は主に南米。
草原(パンパス)の草という命名とか。
和名はシロガネヨシ。鑑賞用で
日本には明治時代に入って来たと言う。

どことなく異国情緒を感じる草ですね。
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季題 秋の雲

2021年09月16日 | slow haiku

台風十四号が東シナ海上で直角に進路を変えて
日本列島を窺っているが、なんか様子見なのか
遅々として進んでいない。まるで、さて日本の
どこに上陸しようかと思案しているようで不気味。

そんな台風の接近などでまだ天気は安定しないが
それでも雲の様子がだいぶんと秋らしくなってきた。

やはり空高く刷毛でなぞったような雲や鰯雲は
見上げても飽きない。旅情を誘うものである。

刻々の風のスケッチ秋の雲

(写真)ハルカス17階より望む1


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稔りの秋へ 青榠樝

2021年09月14日 | nonoka

榠樝の実を民家の庭に見つけた。
撮った時はまだ青かった。青榠樝だ。
今頃はもう熟しているかもしれない。

榠樝の実は結構俳人たちに人気だ。
何といってもあの歪なかたち。
これがとても愛嬌があっていい。
許可を得て捥いで、テーブルに置いておくと
ちょっと表面に脂が乗って来て、嗅ぐと
いい匂いがする。好きな匂いでなんだか
とても落ち着く芳香である。

秋になって高い枝先にあの歪な実が
青空を借景に生っているところが
とても絵になる榠樝ちゃんである。

榠樝の実空の高さにありにけり
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秋の漣

2021年09月13日 | slow life

新型コロナウィルス感染防止のため
緊急事態宣言が9月末まで延長された。
巷では感染者が減ってきているが
さて終息に向かうのだろうか?
終息かと思ったら又新たな変異株の登場で
感染者が増えるといういたちごっこ。
普通の日常が早く戻って欲しい。

それでも自然界はそんなことお構いなく
着々と季節は進んでゆく。
都賀川の河口では軽鳧がのんびりと泳いでいた。
漣(さざなみ)はすっかり秋模様である。
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季題 重陽

2021年09月09日 | slow haiku

九月九日は重陽の節句である。
五節句の五番目で菊の節句とも言う。

ちなみに五節句とは
・1月7日 人日の節句
・3月3日 上巳の節句
・5月5日 端午の節句
・7月7日 七夕の節句
そして
・9月9日 重陽の節句 である。

本来は陰暦九月九日なのでホトトギス新歳時記では
十月の候に載っている。今年だと旧の重陽の節句は
十月十四日なので、ちょうど菊も見頃だろう。

菊花に酒を頂いて不老長寿や息災を願ったとある。
また「菊湯」に浸かったり、「菊枕」で寝たりして
長寿を願ったという。

「高きの登る」という季題もある。
高きに登って菊酒を飲めば災いが消えるという
中国の故事から来ているという。
当初、重陽の傍題でこの季語があると知らず
どこに季語があるのだろうと思ったものである。

登高や安きにつかぬ志
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秋の釣り人

2021年09月08日 | slow life

埠頭まで歩いて来た。
しばしストレッチをして休む。
植込みの縁の石に坐って釣人たちを眺める。
遠景には水門、そしてガントリークレーン。
この遠近の景が結構好きである。

それにしても釣人たちはみな寡黙。
黙黙と糸を波間に投げては静止。
しばらくすると又釣糸を巻いては投げる。
釣れたときには糸の先で魚が躍っている。
一連のその動作を何回となく繰り返す。
それは釣人たちのイニシエーションだ。

そこにひとつの孤高のワールドを見る。
文学も所詮孤高な作業である。
自然と向き合って自己を開放する。
私はそこに釣人たちと同じ思いを感じるのだ。

鰡跳ねてまた静かなる秋の海
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